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命の色
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一気に眠りに引きずりこまれたかと思うと、再び浅い眠りに浮上して、夕食の食卓を囲んいる美咲と俺が映った。
美咲の取り止めの無いおしゃべりが頭に響く。
あの夜の夢だと分かり、俺は緊張感を覚えた。美咲が笑って話している。
俺は仕事が滞ってイラついていて、帰ってからも気持ちの切り替えができず、ちょっとのことで、怒りに変わってしまいそうなほど、沸点が低くなっていた。
夢を見ている俺は、焦っていた。次に出るのは、冷たく尖って美咲を傷つける言葉だ。言うなと心で叫んでも、あの時の俺には届かない。
「お前はいいな」
ダメだ!言うんじゃない! 恐ろしいことが起きてしまう。
「悩みごとがなくて」
違う! 美咲は疲れた俺を励まそうとして、明るく振舞っているだけなんだ。俺が、美咲の声を聞くと、仕事で疲れていても元気になると言ったからだ。
笑っているのは、俺が、美咲の笑顔が好きだと言ったからだ。
悩みが無いわけじゃない。今だって、辛くたって、どんなに痛くたって、俺の顔を見ると笑うんだ。
美咲の取り止めの無いおしゃべりが頭に響く。
あの夜の夢だと分かり、俺は緊張感を覚えた。美咲が笑って話している。
俺は仕事が滞ってイラついていて、帰ってからも気持ちの切り替えができず、ちょっとのことで、怒りに変わってしまいそうなほど、沸点が低くなっていた。
夢を見ている俺は、焦っていた。次に出るのは、冷たく尖って美咲を傷つける言葉だ。言うなと心で叫んでも、あの時の俺には届かない。
「お前はいいな」
ダメだ!言うんじゃない! 恐ろしいことが起きてしまう。
「悩みごとがなくて」
違う! 美咲は疲れた俺を励まそうとして、明るく振舞っているだけなんだ。俺が、美咲の声を聞くと、仕事で疲れていても元気になると言ったからだ。
笑っているのは、俺が、美咲の笑顔が好きだと言ったからだ。
悩みが無いわけじゃない。今だって、辛くたって、どんなに痛くたって、俺の顔を見ると笑うんだ。
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