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第二章
第70話 ナンバー2不要論
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――研究室内にて
旧人類の魔石は共通の神によって力を授かった勇者の魔法によって作られているため親和性がたかい。
思ったよりも魔力の補給は簡単にできるかもしれない。
「勇者殿、旧人類の魔法技術とは実に素晴らしいですな、これでドラゴンを支配していたというのは驚きしかない」
俺の隣には、しゃべる骸骨がいた。リッチである。あれから数日たち、たまにこうして見学にきている。
リッチが来るときは魔王も同席する。二人だと気まずいし、しゃべる骸骨はホラーで少し怖いのだ。
「リッチさん、最近忙しいですか? ずっとこもりっきりですね」
「うむ、なにやら地下のダンジョンで別のダンジョンをみつけてな、それの調査にかかりきりだ」
「うん? 地下のダンジョンで別のダンジョン? どういうことですか?」
リッチ曰く、ダンジョン最下層にて、崩落事故が起き、幸いにもけが人は出なかったが、さらにその下に何やら人工物と思われる空間が出現したそうだ。
しかも年代的には、数千年前の地層であるため、その人工物はそれよりも前にあった旧人類の遺産ではないかということだった。
「お? もしかして、関連がありそうな話かな、シルビーよ、心当たりはあるかな?」
『今の話だけでは何とも言えませんが、そうですね直接見ればなにか分かるかもしれません』
「ということだが、リッチ君、現場は見られるのかな?」
「むう、勇者殿、それは難しい、今、現場は大量の土砂に埋まってしまって、復旧作業中だ、いつ崩れてもおかしくないので魔導人形のみでの作業が限界だろう」
「あ、なら僕がお手伝いしましょうか? 僕のダンジョン創造の能力を使えば早く終わるかもですし」
「魔王殿……、仕事はよいのかな? スケジュールは来年まで詰まっているはずでは?」
「あはは、たまになら大丈夫でしょう、たぶん……」
「少年よ、さぼりはよくない。何よりトップがさぼると下の者が迷惑になるのだ。それに俺自身もそれは後回しでいいよ。エネルギー回収後はまた学院に戻らないといけないし」
「そうですか、では僕もそろそろ仕事に戻りますね」
そういうと、魔王はやや、あわてて研究室から出ていった。そもそもこの研究室にくる時間も惜しいはずだが、それくらいの息抜きは必要だろう。
俺としても久しぶりに昔馴染みと話をするのは悪くない。
「しかし、勇者殿の魔法は実に素晴らしいですな。ぜひともご教授願いたいですな」
「ふむ、リッチ君、悪いがそれはできないんだ、俺の魔法は俺自身よくわかってない部分が多いし、勇者の魔法とは神から与えられた権能であって、教えることはできないと思うよ」
それにその神は死んでるし、いや、いるのか。でもユーギ自身はもう神の力は使えないそうだから不可能なことには変わりない。
「むう、残念です、致し方ありませんか……」
リッチは残念そうな表情をする。俺は短い間だが彼の骸骨フェイスから、感情を読み取れるくらいには仲良くなったのかもしれない。
「ちょっと先生、私のいない間に勇者様に魔法を教えてもらおうだなんて抜け駆けですわよ」
突然、テレポートの魔法でリッチの近くにワンドが出現した。
「別に抜け駆けではないと思うが、ところで君は一人でここに来てよかったのかな? シルビア君に魔法を教えてたんじゃないのかい?」
「もちろん、その途中ですわ、今は集中力を高める修行をさせておりますので私、暇ですの、それに私は私でこっちが気になってたし」
「なるほどね、ところでロボさんや、少年はかなり忙しいようだが、人材が足りてないのでは?」
(足りてないことは有りません。ですがトップは一人ですのでどうしても、決裁に関しては彼の仕事になってしまいますので)
「ナンバー2とかいないのか? 副社長てきなポジションを作ればいいじゃないか」
(それをマスターが言いますか……たしかあなたの語録でナンバー2は不要とか、2位ではダメなんですとか言ってたと……)
確かに言ってた。だがそれはノリというかネタでしかない。ナンバー2不要論はアニメの話で……いや実際ナンバー2はよほど信頼がないといけないか、ちなみに2位がダメなのはクソくだらないリアルの政治劇場の話である。襟が立ってる人がダメなんですって言ってたから爆笑しただけだ。
「おい、それはたとえ話だ、少年が過労死してしまっては元も子もない。ナンバー2は別として幹部は育てないとだめじゃないか、たとえば、リッチ君とワンド君、君達は付き合いが長いだろうに」
(あー、付き合いが長いからと言って役に立つかは別問題です、その、言い方が悪いですが、彼らは魔法バカです。政治はなにもできません)
「ロボさんや、決めつけはよくないのでは? 教育とかすれば……知力は高いのだろう? 性格には難がありそうだが……」
(おや、マスター、もう理解しているではないですか、付き合いが長いのに私はバカといいました。つまりそういうことです……お察しくださいますね)
なんとなくわかった気がする。ある学問に突き抜けた者は政治には向かないだろう。
「ちょっと、勇者様、さっきからぶつぶつと独り言ばかり、あ! ロボさん……いえ、お姉さま、なにか私たちの悪口いってるわね! 失礼しちゃう! 政治なんて、魔法使いに出来るわけないじゃない!」
「いや、あながち間違っていない、私と君に政治は無理だと実感したじゃないか、食糧危機の時にはメイド殿に大変迷惑をかけたじゃないか」
「それは、そうだけど、私たちは食事の必要がないのよ娯楽としか思ってなかったんだからしょうがないじゃない」
ああ、そうか、アンデッドに人間の統治は無理か……。
「ん? ロボさんやその口ぶりだと君は政治に参加してたのかい?」
(はい、魔王の配偶者はナンバー2にカウントされませんでしたので、いろいろ補佐はさせていただいていました)
なるほど、今は俺の身体になってしまった、それで少年の仕事が増えたのか。悪いことをした。
「ロボさんや、少年に秘書をつけることを提案する。人間種で政治に明るくて彼と親しい人物はいるだろうか?」
(優秀な人間は数名いるのですが、人間では寿命が短いため、そうですね、エルフが適正といえるのですが、残念ながら今のところ候補はないですね)
ハッとした。確かにな、不老不死の者にとってはその辺は深刻な問題なのだろう。親しくなった人間が直ぐにこの世を去るのは彼らにとっては忌避する出来事だろう。
……そうか、俺がその最初の一人だったか。
どうせ直ぐに別れるなら、親しくならない方がいい、彼らの気持ちを俺は少しだけ理解した。
旧人類の魔石は共通の神によって力を授かった勇者の魔法によって作られているため親和性がたかい。
思ったよりも魔力の補給は簡単にできるかもしれない。
「勇者殿、旧人類の魔法技術とは実に素晴らしいですな、これでドラゴンを支配していたというのは驚きしかない」
俺の隣には、しゃべる骸骨がいた。リッチである。あれから数日たち、たまにこうして見学にきている。
リッチが来るときは魔王も同席する。二人だと気まずいし、しゃべる骸骨はホラーで少し怖いのだ。
「リッチさん、最近忙しいですか? ずっとこもりっきりですね」
「うむ、なにやら地下のダンジョンで別のダンジョンをみつけてな、それの調査にかかりきりだ」
「うん? 地下のダンジョンで別のダンジョン? どういうことですか?」
リッチ曰く、ダンジョン最下層にて、崩落事故が起き、幸いにもけが人は出なかったが、さらにその下に何やら人工物と思われる空間が出現したそうだ。
しかも年代的には、数千年前の地層であるため、その人工物はそれよりも前にあった旧人類の遺産ではないかということだった。
「お? もしかして、関連がありそうな話かな、シルビーよ、心当たりはあるかな?」
『今の話だけでは何とも言えませんが、そうですね直接見ればなにか分かるかもしれません』
「ということだが、リッチ君、現場は見られるのかな?」
「むう、勇者殿、それは難しい、今、現場は大量の土砂に埋まってしまって、復旧作業中だ、いつ崩れてもおかしくないので魔導人形のみでの作業が限界だろう」
「あ、なら僕がお手伝いしましょうか? 僕のダンジョン創造の能力を使えば早く終わるかもですし」
「魔王殿……、仕事はよいのかな? スケジュールは来年まで詰まっているはずでは?」
「あはは、たまになら大丈夫でしょう、たぶん……」
「少年よ、さぼりはよくない。何よりトップがさぼると下の者が迷惑になるのだ。それに俺自身もそれは後回しでいいよ。エネルギー回収後はまた学院に戻らないといけないし」
「そうですか、では僕もそろそろ仕事に戻りますね」
そういうと、魔王はやや、あわてて研究室から出ていった。そもそもこの研究室にくる時間も惜しいはずだが、それくらいの息抜きは必要だろう。
俺としても久しぶりに昔馴染みと話をするのは悪くない。
「しかし、勇者殿の魔法は実に素晴らしいですな。ぜひともご教授願いたいですな」
「ふむ、リッチ君、悪いがそれはできないんだ、俺の魔法は俺自身よくわかってない部分が多いし、勇者の魔法とは神から与えられた権能であって、教えることはできないと思うよ」
それにその神は死んでるし、いや、いるのか。でもユーギ自身はもう神の力は使えないそうだから不可能なことには変わりない。
「むう、残念です、致し方ありませんか……」
リッチは残念そうな表情をする。俺は短い間だが彼の骸骨フェイスから、感情を読み取れるくらいには仲良くなったのかもしれない。
「ちょっと先生、私のいない間に勇者様に魔法を教えてもらおうだなんて抜け駆けですわよ」
突然、テレポートの魔法でリッチの近くにワンドが出現した。
「別に抜け駆けではないと思うが、ところで君は一人でここに来てよかったのかな? シルビア君に魔法を教えてたんじゃないのかい?」
「もちろん、その途中ですわ、今は集中力を高める修行をさせておりますので私、暇ですの、それに私は私でこっちが気になってたし」
「なるほどね、ところでロボさんや、少年はかなり忙しいようだが、人材が足りてないのでは?」
(足りてないことは有りません。ですがトップは一人ですのでどうしても、決裁に関しては彼の仕事になってしまいますので)
「ナンバー2とかいないのか? 副社長てきなポジションを作ればいいじゃないか」
(それをマスターが言いますか……たしかあなたの語録でナンバー2は不要とか、2位ではダメなんですとか言ってたと……)
確かに言ってた。だがそれはノリというかネタでしかない。ナンバー2不要論はアニメの話で……いや実際ナンバー2はよほど信頼がないといけないか、ちなみに2位がダメなのはクソくだらないリアルの政治劇場の話である。襟が立ってる人がダメなんですって言ってたから爆笑しただけだ。
「おい、それはたとえ話だ、少年が過労死してしまっては元も子もない。ナンバー2は別として幹部は育てないとだめじゃないか、たとえば、リッチ君とワンド君、君達は付き合いが長いだろうに」
(あー、付き合いが長いからと言って役に立つかは別問題です、その、言い方が悪いですが、彼らは魔法バカです。政治はなにもできません)
「ロボさんや、決めつけはよくないのでは? 教育とかすれば……知力は高いのだろう? 性格には難がありそうだが……」
(おや、マスター、もう理解しているではないですか、付き合いが長いのに私はバカといいました。つまりそういうことです……お察しくださいますね)
なんとなくわかった気がする。ある学問に突き抜けた者は政治には向かないだろう。
「ちょっと、勇者様、さっきからぶつぶつと独り言ばかり、あ! ロボさん……いえ、お姉さま、なにか私たちの悪口いってるわね! 失礼しちゃう! 政治なんて、魔法使いに出来るわけないじゃない!」
「いや、あながち間違っていない、私と君に政治は無理だと実感したじゃないか、食糧危機の時にはメイド殿に大変迷惑をかけたじゃないか」
「それは、そうだけど、私たちは食事の必要がないのよ娯楽としか思ってなかったんだからしょうがないじゃない」
ああ、そうか、アンデッドに人間の統治は無理か……。
「ん? ロボさんやその口ぶりだと君は政治に参加してたのかい?」
(はい、魔王の配偶者はナンバー2にカウントされませんでしたので、いろいろ補佐はさせていただいていました)
なるほど、今は俺の身体になってしまった、それで少年の仕事が増えたのか。悪いことをした。
「ロボさんや、少年に秘書をつけることを提案する。人間種で政治に明るくて彼と親しい人物はいるだろうか?」
(優秀な人間は数名いるのですが、人間では寿命が短いため、そうですね、エルフが適正といえるのですが、残念ながら今のところ候補はないですね)
ハッとした。確かにな、不老不死の者にとってはその辺は深刻な問題なのだろう。親しくなった人間が直ぐにこの世を去るのは彼らにとっては忌避する出来事だろう。
……そうか、俺がその最初の一人だったか。
どうせ直ぐに別れるなら、親しくならない方がいい、彼らの気持ちを俺は少しだけ理解した。
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