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第二章
第65話 氷結の魔女?
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歴史の授業にて。
「さて、ここまでの授業で、皆さんは氷結の魔女は、女系の世襲であることはすでに知っていますね」
氷結の魔女とは個人のことではなく、代々、特殊な魔力を持ったものが特別にそう呼ばれる二つ名である。歴代の魔王軍幹部には必ず氷結の魔女が選ばれていた。
スヴェンソン先生は氷結の魔女について特に詳しいようだ。歴史の教師になろうとした切っ掛けでもあるそうで、どうりで授業にも熱がこもるわけだ。
「しかし、王族の女子の全てが氷結の魔女と呼ばれたわけではないのです。知ってのとおり、エルフは水と風の魔法を得意としており。
氷の魔法は、彼女の一族でもまれに発現する特別な力だったといわれています」
そういえば、俺は勇者として魔王と戦ったときにエルフの魔法使いがいた。今になって思いだした。忘れてたわけではないが。
……いや忘れようとしていた。それまでは魔物としか戦ったことがなかったが。
エルフという人間に近い種族を初めて殺してしまった。それ以来、俺は殺しを忌避するようになった。
この世界ではそれは偽善でしかないが。それでも受け入れてしまったら俺が俺でなくなってしまいそうでいやだった。
「最後の氷結の魔女はフリージアという名で、一族を全て氷漬けにしてしまったと言われています。
記述によると、彼女は普段は温厚な性格であって、争いを好まないエルフらしい性格であったとされます。
幼少期は一度も氷の魔法を使用したことがなく、記述によると何かの切っ掛けで魔法が発現したそうですね。
なぜ親族や婚約者を殺してしまったのか、いろんな説があります。成長により氷結の魔女として覚醒した説、しかしそれでは性格の変化に説明が付きません。
憶測ですが彼女は実は二重人格であったのではと私は思います。
これは私の所感ですが、婚約者がクズであった可能性がありますね、人間で伯爵家とはいえ、エルフの王族の嫁ぎ先としては不釣り合いです。
それに母親との関係が良好ではなかった節があります。虐待があったかもしれませんね」
ロボさんや、少年の第一夫人であるエルフさんの名前で間違いないかね?
(はい、一度だけ名乗ったことがありますがフリージアで間違いないですね。しかし基本的には彼女は自分の名を嫌っており、私たちはエルフさんと呼んでいました。
驚いたのはスヴェンソン先生の言っていることは大体正解です。彼女は虐待を受けていたのは間違いありませんし、婚約者もクズそのものでした。出会った頃はうつ状態だったのを覚えています)
なるほどね、スヴェンソン先生はかなり優秀な研究家のようだ。勇者伝説の時は嘘ばっかだから見くびっていたがまともな資料がある歴史についての考察は本物だ。
「さて、本日は特別授業です、氷魔法がどれだけ難しいかを次の魔法学の授業でベルナドット先生との共同で実践しながら学んでいきましょう」
おや、今日は気合が入っているようだ。クラスの皆も氷の魔法ということでいろいろ盛り上がっている。
「うふふふ、皆には黙ってたけど僕は実は氷結の魔女なのだ! キリッ」
ユーギは目に見えて嘘をついている。お前は確かにスレンダーな見た目で整った顔立ちなのは認めるがエルフではない。耳がとがってないじゃないか。
だがあいつはランドタートル戦で氷の魔法を使っている。少しは実力を隠した方がいいと思うんだが。まあ、神の力を悪用しないなら特に問題はないのだが。
「では諸君、スヴェンソン先生の言うとおり氷の魔法というのは風と水の応用であるというのは皆知っているな」
お、アンドレ義兄さんが教壇に立つと魔法を使って水を氷に変えている。これは風の魔法で気圧を操作して冷却させる方法だ。つまり魔力で直接氷を作り出したわけではない。
氷属性の魔力が使える魔法使いはよほど希少な存在ということなのだ。ちなみに勇者の魔法だとそれくらいは簡単にできる。チートだからな。
クラスの皆はアンドレ先生から氷の魔法の説明を受けると各々実践してみる。さすがはAクラスといったところで、大小の違いはあるが魔法の発動自体は成功している。
俺も、そこそこの大きさの氷を作りながらユーギを見た。やつは誰もいない空間に向かって立つと、謎のポーズを取る。
「えっと、なんだっけ、まあいいや、エターナルブリザード!」
おい、呪文詠唱はどうした。しかし問題なく魔法は発動した。何もなかった空間に大きな氷の塊が出現した。それもそうだ、そもそもこいつは無詠唱魔法が使えるのだ。
「なんということでしょう、ユーギさんは氷の魔法が使えるだなんて、素晴らしいわ、ぜひ、このまま学院に残ることをお勧めします。推薦状ならいくらでも書きます、ね、ベルナドット先生」
「うむ、君なら最年少で教授になれるだろう、私も推薦人に立候補しよう」
もちろん、ランドタートルに使用した時よりも威力はだいぶ落としてあった。意外と空気は読めるようだ。それでも二人の先生の驚きようは凄かった。
「ふむ、教師になるのも悪くないかもね、前向きに検討をさせていただきましょう。ハンス君もいいかな?」
なるほど、ユーギは教師になるつもりがあるようだ。それにしてもハンス君とユーギの距離が近い。ハンス君はいきなり声を掛けられたのか照れながら答えていた。
この間の勇者様感謝祭で何かあったようだ。
「さて、ここまでの授業で、皆さんは氷結の魔女は、女系の世襲であることはすでに知っていますね」
氷結の魔女とは個人のことではなく、代々、特殊な魔力を持ったものが特別にそう呼ばれる二つ名である。歴代の魔王軍幹部には必ず氷結の魔女が選ばれていた。
スヴェンソン先生は氷結の魔女について特に詳しいようだ。歴史の教師になろうとした切っ掛けでもあるそうで、どうりで授業にも熱がこもるわけだ。
「しかし、王族の女子の全てが氷結の魔女と呼ばれたわけではないのです。知ってのとおり、エルフは水と風の魔法を得意としており。
氷の魔法は、彼女の一族でもまれに発現する特別な力だったといわれています」
そういえば、俺は勇者として魔王と戦ったときにエルフの魔法使いがいた。今になって思いだした。忘れてたわけではないが。
……いや忘れようとしていた。それまでは魔物としか戦ったことがなかったが。
エルフという人間に近い種族を初めて殺してしまった。それ以来、俺は殺しを忌避するようになった。
この世界ではそれは偽善でしかないが。それでも受け入れてしまったら俺が俺でなくなってしまいそうでいやだった。
「最後の氷結の魔女はフリージアという名で、一族を全て氷漬けにしてしまったと言われています。
記述によると、彼女は普段は温厚な性格であって、争いを好まないエルフらしい性格であったとされます。
幼少期は一度も氷の魔法を使用したことがなく、記述によると何かの切っ掛けで魔法が発現したそうですね。
なぜ親族や婚約者を殺してしまったのか、いろんな説があります。成長により氷結の魔女として覚醒した説、しかしそれでは性格の変化に説明が付きません。
憶測ですが彼女は実は二重人格であったのではと私は思います。
これは私の所感ですが、婚約者がクズであった可能性がありますね、人間で伯爵家とはいえ、エルフの王族の嫁ぎ先としては不釣り合いです。
それに母親との関係が良好ではなかった節があります。虐待があったかもしれませんね」
ロボさんや、少年の第一夫人であるエルフさんの名前で間違いないかね?
(はい、一度だけ名乗ったことがありますがフリージアで間違いないですね。しかし基本的には彼女は自分の名を嫌っており、私たちはエルフさんと呼んでいました。
驚いたのはスヴェンソン先生の言っていることは大体正解です。彼女は虐待を受けていたのは間違いありませんし、婚約者もクズそのものでした。出会った頃はうつ状態だったのを覚えています)
なるほどね、スヴェンソン先生はかなり優秀な研究家のようだ。勇者伝説の時は嘘ばっかだから見くびっていたがまともな資料がある歴史についての考察は本物だ。
「さて、本日は特別授業です、氷魔法がどれだけ難しいかを次の魔法学の授業でベルナドット先生との共同で実践しながら学んでいきましょう」
おや、今日は気合が入っているようだ。クラスの皆も氷の魔法ということでいろいろ盛り上がっている。
「うふふふ、皆には黙ってたけど僕は実は氷結の魔女なのだ! キリッ」
ユーギは目に見えて嘘をついている。お前は確かにスレンダーな見た目で整った顔立ちなのは認めるがエルフではない。耳がとがってないじゃないか。
だがあいつはランドタートル戦で氷の魔法を使っている。少しは実力を隠した方がいいと思うんだが。まあ、神の力を悪用しないなら特に問題はないのだが。
「では諸君、スヴェンソン先生の言うとおり氷の魔法というのは風と水の応用であるというのは皆知っているな」
お、アンドレ義兄さんが教壇に立つと魔法を使って水を氷に変えている。これは風の魔法で気圧を操作して冷却させる方法だ。つまり魔力で直接氷を作り出したわけではない。
氷属性の魔力が使える魔法使いはよほど希少な存在ということなのだ。ちなみに勇者の魔法だとそれくらいは簡単にできる。チートだからな。
クラスの皆はアンドレ先生から氷の魔法の説明を受けると各々実践してみる。さすがはAクラスといったところで、大小の違いはあるが魔法の発動自体は成功している。
俺も、そこそこの大きさの氷を作りながらユーギを見た。やつは誰もいない空間に向かって立つと、謎のポーズを取る。
「えっと、なんだっけ、まあいいや、エターナルブリザード!」
おい、呪文詠唱はどうした。しかし問題なく魔法は発動した。何もなかった空間に大きな氷の塊が出現した。それもそうだ、そもそもこいつは無詠唱魔法が使えるのだ。
「なんということでしょう、ユーギさんは氷の魔法が使えるだなんて、素晴らしいわ、ぜひ、このまま学院に残ることをお勧めします。推薦状ならいくらでも書きます、ね、ベルナドット先生」
「うむ、君なら最年少で教授になれるだろう、私も推薦人に立候補しよう」
もちろん、ランドタートルに使用した時よりも威力はだいぶ落としてあった。意外と空気は読めるようだ。それでも二人の先生の驚きようは凄かった。
「ふむ、教師になるのも悪くないかもね、前向きに検討をさせていただきましょう。ハンス君もいいかな?」
なるほど、ユーギは教師になるつもりがあるようだ。それにしてもハンス君とユーギの距離が近い。ハンス君はいきなり声を掛けられたのか照れながら答えていた。
この間の勇者様感謝祭で何かあったようだ。
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