27 / 30
第27話 エミリアへの贈り物~⑥アデリーナ目撃
しおりを挟む
ヴィスク・ワグニスの『大逆罪』が確定的になり、獄へと引っ立てられていく。
彼は諦めたようだったが、口を閉ざした。
ベルントも、連行される父親を見送ると、再びローブを深く被った。
ベルント・ワグニスの存在が完全に消える。
ワグニスに関する捜査は連日続き、不正も次々に明るみに出る。
サンデリーヌの誘拐についても、関与が特定された。
「遠くからでもサンデリーヌ嬢の姿を確認するかい? チューリー」
「いえ、心身に不調が無いのであれば、それで十分です」
「……そうか」
捜査を統括していたマクシミリアンにも余裕ができ、数日ぶりにレロヘス家に向かう。
リンクスとクリスには王城で会っていたが、エミリアには会えていなかった。
(たった数日。……けれど、長く感じた。理由はなんとなく――いや、はっきりと分かっている。焦らぬように、焦らぬように)
マクシミリアンは、逸る気持ちを抑える。
「マックス様!」
「エミリア」
久し振りのマックスとの再会に、抱きつきたい衝動に駆られるエミリアであったが、堪えて彼の腕にそっと手を添える。
(たとえ少し、指の先であってもマックス様に触れていたい……)
「ご無事でなによりでした。計画の完遂、おめでとうございます」
「ありがとう。言っただろう? 君が祈ってくれたら、必ず戻るって。……祈ってくれてありがとう。エミリア」
「マックス様……」
(ああ、その瞳! その瞳が私を捕まえて下さっている。嬉しい)
見つめ合う二人を、同室にいるクリスが軽い咳払いで(私の妹ですよ?)と牽制する。
「ク、クリス! 君にも感謝を。お父上と二人で私の力になってくれて、助かった。そして、二人の有能さも実証されたよ」
リンクスとクリスは、エミリアとの手紙のやり取り以降、キューウェル公爵と連携して密かに国内でワグニスの不正の全容解明に動いた。
その過程での情報の処理・分析に、他に比類なき活躍をしたのだ。
「第三王子殿下はどうなるのですか?」
「フェリクスと言うのだが、彼はまだまだ幼い。何の関与も無いだろうし、実際侍従達もワグニスがその様に彼を担ぎあげようと動いていた事を知って驚いていたよ」
「そうですか……。よかった」
そして、会えなかった数日の近況をひと通り話すと、マックスが「ちょっと待っていて」と、外の馬車に向かう。
戻ってきたマックスの手には大きめの丸い箱。
「たまにはエミリアと街に行きたいと思ってね。これまで屋敷を出ていないだろう?」
中身は、大きなつばの帽子だった。
両サイドがふわりと持ち上がった白のつば広帽子で、レースがさりげなく飾られている。
「うわぁ。奇麗なお帽子!」
「それに……」
今度はクリスが同じように大きな箱を持ってきた。
「これもマクシミリアン殿下からだよ。今日の為に作って下さったよ」
白と淡い黄色のサテンが重ねられ、アクセントに紫がかった青――バイオレットブルーの縦のラインが使われた服。
貴族が着用するフォーマルドレスではなく、上流市民が着るようなセミ・フォーマルなドレス。
「まぁ! ドレスまで」
「私が君に似合うと思った色で、勝手に作って申し訳ない」
「とんでもありません!」
「私は……その……服には詳しくなくて……サイズも知らないだろう? だからクリスに仕立て屋との仲介を頼んだんだ」
「すてき。このラインの色も素敵です! 帽子ともぴったり合いそうです! これを着て街に出たくなりました」
エミリアが、瞳を輝かせて喜ぶ姿に、マックスも嬉しくなった。
彼女は急いでメイドを伴って着替えに向かう。
「ど、どうでしょう? 似合いますか?」
マックスの目に、部屋の入り口で恥ずかしそうに佇むエミリアの姿が飛び込んで来る。
白と淡い黄色が基調で、光に当たったエミリアは輝いていた。
白に金糸の腕着け時計のリボンとも合っている。
ルノワも彼女の肩にちょこんと座っているが、マックスには見えていない。
「素晴らしい……」
マックスは、エミリアの美しさに一言つぶやくのが精一杯だった。
またもクリスの咳払いで我に返ったマックスが、エミリアを馬車までエスコートする。
「で、では行こうかエミリア?」
マックスがそっと手を差し出し、エミリアも「はい!」と微笑んで手を重ねて、揃って馬車へと向かう。
◆◆◆数日前。アデリーナ
アデリーナは乗合馬車を降り、数か月ぶりに王都の地を踏んだ。
(王都には着いたものの、こんな安物の平民服……。これからどうする? もう夕方よ?)
「まずは、ヤミル様ね。彼の元へ行けば、私を歓迎してくれるはずよ」
アデリーナは、記憶を辿り貴族屋敷が並ぶ区画を奥へ行くと、クルーガー家屋敷に着いた。
門番に「ヤミル様にお会いしたいのですが」と尋ねる。
門番は、アデリーナを一瞥すると、にべもなく言い放つ。
「誰だお前は! ここはお前のような平民が来て良い場所ではない! 立ち去れ!」
「なんですって!? 私も貴族家の者よ!」
門番は一瞬反応し掛けるが、鼻で笑う。
「だから、そんな恰好の貴族がいるか? それに歩いてくるなど……」
「ぐっ」
アデリーナは、門番を怒鳴りつけそうになったが、その前に門番が口を滑らせる。
「まぁ、どっちにしろヤミル様はご領地で蟄居だ。帰っては来られないだろう」
何も知らない彼女は、意味を飲み込めない。
「ご領地? 蟄居? 蟄居ってどういうことよ!」
門番に掴みかかって聞くが、「いいから離れろ! これ以上ここに留まるのなら切り捨てるぞ」と言われては引き下がるしかない。
アデリーナは仕方なく、学園で親しくしていた学友の屋敷に向かうが、平民の恰好をした彼女を信じて屋敷に取り次ぐ門番はいなかった。
一人だけ疲れ果てた彼女を見かねて取り次ぎに向かってくれたが、「『そのような者は知らない』そうだ」と言い捨てられた。
アデリーナは、暗くなった夜道を沈んだ気持ちで街に向かう。
(せっかく危ない目に遭いながらも王都まで来たのよ。諦めちゃダメ! まだ訪ねていない屋敷だってある。諦めるもんか)
自らを奮い立たせて、アデリーナは街の外れまで歩き、安宿を見つけて泊まった。
安宿で、同性とはいえ他人との雑魚寝に、なけなしのお金を取られないように警戒しながら夜を過ごし、昼間は学友の屋敷を訪ね歩いては断られを繰り返すこと二日。
アデリーナの所持金は底が見え始め、何よりも自分が相手にされないという事実に心が折れる。
(どなたの屋敷も門前払いか「今、この屋敷はそれどころの騒ぎではない。誰も取り次がない」の一点張り。一体何があったというの?)
実際アデリーナの学友の中には、ワグニス派閥の貴族令息も多く、マックスによる追及の手が及んでいた。
(せっかく王都まで来たけれど、潮時かもしれないわね……。レロヘス家に行って、お父様に謝って、また領地で謹慎して次の機会を待つ。そうしましょう)
「まだお昼を過ぎたばかりだけど、門の前でお父様の帰宅を待って許しを請うしかないわ」
彼女は疲れが残る脚でレロヘス家に向かう。
すると、途中で門が開けられているのが見えた。
(誰かが出入りするのかしら? もしかしてお父様?)
アデリーナは僅かな期待を胸に門へ向かう。
「おい、そこの娘! もうすぐ馬車が出入りする! 邪魔だから退いていろ」
以前なら恭しく頭を下げていた門番のその様な声に、怒る気力はアデリーナには残っていなかった。
「み、見て! 私よ! アデリーナよ! この家のアデリーナよ」
そう言われた門番が、彼女を凝視する。彼女の足元、服装、そして顔。
顔を見た門番がギョッと目を見開き、叫ぶ。
「アデリーナ様!」
やっと相手にしてもらえたアデリーナは破顔一笑し、門番の元へ駆け寄った。
「覚えていてくれたのね?」
「ど、どど、どうしてここに? ご領地で謹慎のはずでは?」
門番に目を向けるアデリーナは、視界の端に屋敷入口に着けてある馬車を捉えた。
「ねぇ? 誰かいらしているの? もしかしてお父様は屋敷にいらっしゃるの?」
僅かな期待が大きな期待へと膨らむ。
そして、アデリーナが見ていると、エントランスから誰かが出てきた。
日光を受けて白く輝くようなドレス姿の女性。風にスカートを靡かせ、つば広の帽子が飛ばぬように片手で押えていて顔は見えない。
もう片方の手は、貴公子のような艶めく銀髪の男性の手の中。
まるで絵画を見ているかのごとく美しい光景。
(二人してお父様を訪ねていらしたのかしら?)
「ねぇ、あのお二人はどな――」
アデリーナが「どなた?」と発する前に、見てしまった……
見えてしまった……
見つけてしまった……
「……エミリア?」
彼は諦めたようだったが、口を閉ざした。
ベルントも、連行される父親を見送ると、再びローブを深く被った。
ベルント・ワグニスの存在が完全に消える。
ワグニスに関する捜査は連日続き、不正も次々に明るみに出る。
サンデリーヌの誘拐についても、関与が特定された。
「遠くからでもサンデリーヌ嬢の姿を確認するかい? チューリー」
「いえ、心身に不調が無いのであれば、それで十分です」
「……そうか」
捜査を統括していたマクシミリアンにも余裕ができ、数日ぶりにレロヘス家に向かう。
リンクスとクリスには王城で会っていたが、エミリアには会えていなかった。
(たった数日。……けれど、長く感じた。理由はなんとなく――いや、はっきりと分かっている。焦らぬように、焦らぬように)
マクシミリアンは、逸る気持ちを抑える。
「マックス様!」
「エミリア」
久し振りのマックスとの再会に、抱きつきたい衝動に駆られるエミリアであったが、堪えて彼の腕にそっと手を添える。
(たとえ少し、指の先であってもマックス様に触れていたい……)
「ご無事でなによりでした。計画の完遂、おめでとうございます」
「ありがとう。言っただろう? 君が祈ってくれたら、必ず戻るって。……祈ってくれてありがとう。エミリア」
「マックス様……」
(ああ、その瞳! その瞳が私を捕まえて下さっている。嬉しい)
見つめ合う二人を、同室にいるクリスが軽い咳払いで(私の妹ですよ?)と牽制する。
「ク、クリス! 君にも感謝を。お父上と二人で私の力になってくれて、助かった。そして、二人の有能さも実証されたよ」
リンクスとクリスは、エミリアとの手紙のやり取り以降、キューウェル公爵と連携して密かに国内でワグニスの不正の全容解明に動いた。
その過程での情報の処理・分析に、他に比類なき活躍をしたのだ。
「第三王子殿下はどうなるのですか?」
「フェリクスと言うのだが、彼はまだまだ幼い。何の関与も無いだろうし、実際侍従達もワグニスがその様に彼を担ぎあげようと動いていた事を知って驚いていたよ」
「そうですか……。よかった」
そして、会えなかった数日の近況をひと通り話すと、マックスが「ちょっと待っていて」と、外の馬車に向かう。
戻ってきたマックスの手には大きめの丸い箱。
「たまにはエミリアと街に行きたいと思ってね。これまで屋敷を出ていないだろう?」
中身は、大きなつばの帽子だった。
両サイドがふわりと持ち上がった白のつば広帽子で、レースがさりげなく飾られている。
「うわぁ。奇麗なお帽子!」
「それに……」
今度はクリスが同じように大きな箱を持ってきた。
「これもマクシミリアン殿下からだよ。今日の為に作って下さったよ」
白と淡い黄色のサテンが重ねられ、アクセントに紫がかった青――バイオレットブルーの縦のラインが使われた服。
貴族が着用するフォーマルドレスではなく、上流市民が着るようなセミ・フォーマルなドレス。
「まぁ! ドレスまで」
「私が君に似合うと思った色で、勝手に作って申し訳ない」
「とんでもありません!」
「私は……その……服には詳しくなくて……サイズも知らないだろう? だからクリスに仕立て屋との仲介を頼んだんだ」
「すてき。このラインの色も素敵です! 帽子ともぴったり合いそうです! これを着て街に出たくなりました」
エミリアが、瞳を輝かせて喜ぶ姿に、マックスも嬉しくなった。
彼女は急いでメイドを伴って着替えに向かう。
「ど、どうでしょう? 似合いますか?」
マックスの目に、部屋の入り口で恥ずかしそうに佇むエミリアの姿が飛び込んで来る。
白と淡い黄色が基調で、光に当たったエミリアは輝いていた。
白に金糸の腕着け時計のリボンとも合っている。
ルノワも彼女の肩にちょこんと座っているが、マックスには見えていない。
「素晴らしい……」
マックスは、エミリアの美しさに一言つぶやくのが精一杯だった。
またもクリスの咳払いで我に返ったマックスが、エミリアを馬車までエスコートする。
「で、では行こうかエミリア?」
マックスがそっと手を差し出し、エミリアも「はい!」と微笑んで手を重ねて、揃って馬車へと向かう。
◆◆◆数日前。アデリーナ
アデリーナは乗合馬車を降り、数か月ぶりに王都の地を踏んだ。
(王都には着いたものの、こんな安物の平民服……。これからどうする? もう夕方よ?)
「まずは、ヤミル様ね。彼の元へ行けば、私を歓迎してくれるはずよ」
アデリーナは、記憶を辿り貴族屋敷が並ぶ区画を奥へ行くと、クルーガー家屋敷に着いた。
門番に「ヤミル様にお会いしたいのですが」と尋ねる。
門番は、アデリーナを一瞥すると、にべもなく言い放つ。
「誰だお前は! ここはお前のような平民が来て良い場所ではない! 立ち去れ!」
「なんですって!? 私も貴族家の者よ!」
門番は一瞬反応し掛けるが、鼻で笑う。
「だから、そんな恰好の貴族がいるか? それに歩いてくるなど……」
「ぐっ」
アデリーナは、門番を怒鳴りつけそうになったが、その前に門番が口を滑らせる。
「まぁ、どっちにしろヤミル様はご領地で蟄居だ。帰っては来られないだろう」
何も知らない彼女は、意味を飲み込めない。
「ご領地? 蟄居? 蟄居ってどういうことよ!」
門番に掴みかかって聞くが、「いいから離れろ! これ以上ここに留まるのなら切り捨てるぞ」と言われては引き下がるしかない。
アデリーナは仕方なく、学園で親しくしていた学友の屋敷に向かうが、平民の恰好をした彼女を信じて屋敷に取り次ぐ門番はいなかった。
一人だけ疲れ果てた彼女を見かねて取り次ぎに向かってくれたが、「『そのような者は知らない』そうだ」と言い捨てられた。
アデリーナは、暗くなった夜道を沈んだ気持ちで街に向かう。
(せっかく危ない目に遭いながらも王都まで来たのよ。諦めちゃダメ! まだ訪ねていない屋敷だってある。諦めるもんか)
自らを奮い立たせて、アデリーナは街の外れまで歩き、安宿を見つけて泊まった。
安宿で、同性とはいえ他人との雑魚寝に、なけなしのお金を取られないように警戒しながら夜を過ごし、昼間は学友の屋敷を訪ね歩いては断られを繰り返すこと二日。
アデリーナの所持金は底が見え始め、何よりも自分が相手にされないという事実に心が折れる。
(どなたの屋敷も門前払いか「今、この屋敷はそれどころの騒ぎではない。誰も取り次がない」の一点張り。一体何があったというの?)
実際アデリーナの学友の中には、ワグニス派閥の貴族令息も多く、マックスによる追及の手が及んでいた。
(せっかく王都まで来たけれど、潮時かもしれないわね……。レロヘス家に行って、お父様に謝って、また領地で謹慎して次の機会を待つ。そうしましょう)
「まだお昼を過ぎたばかりだけど、門の前でお父様の帰宅を待って許しを請うしかないわ」
彼女は疲れが残る脚でレロヘス家に向かう。
すると、途中で門が開けられているのが見えた。
(誰かが出入りするのかしら? もしかしてお父様?)
アデリーナは僅かな期待を胸に門へ向かう。
「おい、そこの娘! もうすぐ馬車が出入りする! 邪魔だから退いていろ」
以前なら恭しく頭を下げていた門番のその様な声に、怒る気力はアデリーナには残っていなかった。
「み、見て! 私よ! アデリーナよ! この家のアデリーナよ」
そう言われた門番が、彼女を凝視する。彼女の足元、服装、そして顔。
顔を見た門番がギョッと目を見開き、叫ぶ。
「アデリーナ様!」
やっと相手にしてもらえたアデリーナは破顔一笑し、門番の元へ駆け寄った。
「覚えていてくれたのね?」
「ど、どど、どうしてここに? ご領地で謹慎のはずでは?」
門番に目を向けるアデリーナは、視界の端に屋敷入口に着けてある馬車を捉えた。
「ねぇ? 誰かいらしているの? もしかしてお父様は屋敷にいらっしゃるの?」
僅かな期待が大きな期待へと膨らむ。
そして、アデリーナが見ていると、エントランスから誰かが出てきた。
日光を受けて白く輝くようなドレス姿の女性。風にスカートを靡かせ、つば広の帽子が飛ばぬように片手で押えていて顔は見えない。
もう片方の手は、貴公子のような艶めく銀髪の男性の手の中。
まるで絵画を見ているかのごとく美しい光景。
(二人してお父様を訪ねていらしたのかしら?)
「ねぇ、あのお二人はどな――」
アデリーナが「どなた?」と発する前に、見てしまった……
見えてしまった……
見つけてしまった……
「……エミリア?」
1
お気に入りに追加
88
あなたにおすすめの小説
ほらやっぱり、結局貴方は彼女を好きになるんでしょう?
望月 或
恋愛
ベラトリクス侯爵家のセイフィーラと、ライオロック王国の第一王子であるユークリットは婚約者同士だ。二人は周りが羨むほどの相思相愛な仲で、通っている学園で日々仲睦まじく過ごしていた。
ある日、セイフィーラは落馬をし、その衝撃で《前世》の記憶を取り戻す。ここはゲームの中の世界で、自分は“悪役令嬢”だということを。
転入生のヒロインにユークリットが一目惚れをしてしまい、セイフィーラは二人の仲に嫉妬してヒロインを虐め、最後は『婚約破棄』をされ修道院に送られる運命であることを――
そのことをユークリットに告げると、「絶対にその彼女に目移りなんてしない。俺がこの世で愛しているのは君だけなんだ」と真剣に言ってくれたのだが……。
その日の朝礼後、ゲームの展開通り、ヒロインのリルカが転入してくる。
――そして、セイフィーラは見てしまった。
目を見開き、頬を紅潮させながらリルカを見つめているユークリットの顔を――
※作者独自の世界設定です。ゆるめなので、突っ込みは心の中でお手柔らかに願います……。
※たまに第三者視点が入ります。(タイトルに記載)
【R18】清掃員加藤望、社長の弱みを握りに来ました!
Bu-cha
恋愛
ずっと好きだった初恋の相手、社長の弱みを握る為に頑張ります!!にゃんっ♥
財閥の分家の家に代々遣える“秘書”という立場の“家”に生まれた加藤望。
”秘書“としての適正がない”ダメ秘書“の望が12月25日の朝、愛している人から連れてこられた場所は初恋の男の人の家だった。
財閥の本家の長男からの指示、”星野青(じょう)の弱みを握ってくる“という仕事。
財閥が青さんの会社を吸収する為に私を任命した・・・!!
青さんの弱みを握る為、“ダメ秘書”は今日から頑張ります!!
関連物語
『お嬢様は“いけないコト”がしたい』
『“純”の純愛ではない“愛”の鍵』連載中
『雪の上に犬と猿。たまに男と女。』
エブリスタさんにて恋愛トレンドランキング最高11位
『好き好き大好きの嘘』
エブリスタさんにて恋愛トレンドランキング最高36位
『約束したでしょ?忘れちゃった?』
エブリスタさんにて恋愛トレンドランキング最高30位
※表紙イラスト Bu-cha作
ウルフボーイ(オオカミ少年)
101の水輪
青春
誰にも理解しがたい能力が備わっている。しかもその不思議な力に気づかず一生を終える人がほとんどだ。圭輔は自然相手に会話ができ、そんなことあるはずがないことを彼にはできる。ただ周囲に理解されず異様に思われるのが常だ。その後、圭輔の直感がある奇跡を起こすことになる。101の水輪、第36話。なおこの作品の他に何を読むかは、101の水輪トリセツ(第77話と78話の間に掲載)でお探しください。
兄がいるので悪役令嬢にはなりません〜苦労人外交官は鉄壁シスコンガードを突破したい〜
藤也いらいち
恋愛
無能王子の婚約者のラクシフォリア伯爵家令嬢、シャーロット。王子は典型的な無能ムーブの果てにシャーロットにあるはずのない罪を並べ立て婚約破棄を迫る。
__婚約破棄、大歓迎だ。
そこへ、視線で人手も殺せそうな眼をしながらも満面の笑顔のシャーロットの兄が王子を迎え撃った!
勝負は一瞬!王子は場外へ!
シスコン兄と無自覚ブラコン妹。
そして、シャーロットに思いを寄せつつ兄に邪魔をされ続ける外交官。妹が好きすぎる侯爵令嬢や商家の才女。
周りを巻き込み、巻き込まれ、果たして、彼らは恋愛と家族愛の違いを理解することができるのか!?
短編 兄がいるので悪役令嬢にはなりません を大幅加筆と修正して連載しています
カクヨム、小説家になろうにも掲載しています。
二人の公爵令嬢 どうやら愛されるのはひとりだけのようです
矢野りと
恋愛
ある日、マーコック公爵家の屋敷から一歳になったばかりの娘の姿が忽然と消えた。
それから十六年後、リディアは自分が公爵令嬢だと知る。
本当の家族と感動の再会を果たし、温かく迎え入れられたリディア。
しかし、公爵家には自分と同じ年齢、同じ髪の色、同じ瞳の子がすでにいた。その子はリディアの身代わりとして縁戚から引き取られた養女だった。
『シャロンと申します、お姉様』
彼女が口にしたのは、両親が生まれたばかりのリディアに贈ったはずの名だった。
家族の愛情も本当の名前も婚約者も、すでにその子のものだと気づくのに時間は掛からなかった。
自分の居場所を見つけられず、葛藤するリディア。
『……今更見つかるなんて……』
ある晩、母である公爵夫人の本音を聞いてしまい、リディアは家族と距離を置こうと決意する。
これ以上、傷つくのは嫌だから……。
けれども、公爵家を出たリディアを家族はそっとしておいてはくれず……。
――どうして誘拐されたのか、誰にひとりだけ愛されるのか。それぞれの事情が絡み合っていく。
◇家族との関係に悩みながらも、自分らしく生きようと奮闘するリディア。そんな彼女が自分の居場所を見つけるお話です。
※この作品の設定は架空のものです。
※作品の内容が合わない時は、そっと閉じていただければ幸いです(_ _)
※感想欄のネタバレ配慮はありません。
※執筆中は余裕がないため、感想への返信はお礼のみになっておりますm(_ _;)m
【R18】十日間の関係(旧Ver:これはこれで完結する)
Tempp
BL
画家の樺島成彰(かばしまなるあき)は夜の海に入って自殺した。
遺書を思わせる書き置きを見て浅井樹(あさいいつき)は樺島を探し、1年と少し前に樺島と訪れた砂浜で海中に樺島が立っているのを見つける。
冷え切った樺島をなんとか家に連れて帰り、様子がいつもと違うことに気がつく。
『恒久の月』出版記念(内容は全然関係ない。アンダルシュノベルズから24/6/10出荷予定)。
前半の『十日間の関係』と後半の『二年間の関係』の最初の話までは予約投稿(1日1話)しましたが、その後は少し時間が開いてから投稿するかもしれません。
前半は4万字弱のR15で後半は多分4万字強のR18です。R15とR18の回は、話タイトルの横にR15、R18と記載します。
中垣内先生は闇カウンセラーでどっちかというと良い詐欺師の部類の人なので、変なこと言ってるけど一般化しないでくださいませ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる