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第三章【陰陽師編】
デートごっこ
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■■■■
九月某日。
「恭。デートしよう」
俺は家でサタコにデートに誘われた。
「はぁ? 意味わかって言ってるのか?」
「無論だ。それとも私では不満か?」
別に容姿に不満など無いが、如何せんその常識の無さがネックなんだよな。
行く先々で問題を起こされては俺の身がもたないんだよ。
それに俺とお前じゃ大人と子供程の差があるんだぜ? 周りの目が気になってしょうがねぇだろ。
おまけに俺の運からして、下手したらまた警察のお世話になりかねねぇんだよ。
更にデートったらあれだろ? ウフフキャハハなやつだろ? サタコではウフフキャハハは務まらんだろ。
絶対職質受ける未来が待ってるって。
無理だって無理無理。
「異論は無いようだな。では出かけるか」
「ちょちょ、たんま! ちゃんと俺の心の中読んでくれました!? 俺史上、最長の心の声をぉ!!」
俺の意見を聞かずにサタコはスタスタと玄関を開け外に出ていってしまった。
「──、ったく。ワガママ魔王様め」
何だかんだ言いつつ俺はサタコの後を追う。文句は言えど、ほっとけないのがその実情だ。
その途中、サタコの居た場所に何か落ちてる事に俺は気づいた。これは──、
俺が最近買ったラノベだ。
ふと何故だか気になり、それを拾い上げてみた。
『小悪魔が家にやって来たんだけど、純情すぎてデートすらした事が無いらしいが、俺のチートスキルでデートを取りつけたった件』
ふざけたタイトルだが、この本の人気は絶大だ。内容は──、
たしか、一度もデートした事がない異世界の女の子を『気配り上手』スキルを駆使して主人公がデートに誘うって話だったよな。
「…………………」
これがやりたいだけじゃねぇかぁぁぁああ!!
ともあれ俺はサタコを追った。追わないと後で困るのは自分だからだ。
サタコはアパートの階段の下で、腕を後ろに組み待っていた。
「おい、サタコお前──、」
「もう! 遅いぞ恭!」
「え? いや、あのぅ……」
「ぷんぷん」と頬を膨らませ、完全に役になりきっている。これはいったいどうしたものか。
「わ、わりぃ。ちょっと拾い物をしてだな……」
「ね、今日はどこに連れていってくれるの? 恭から誘ってきたんだぞ。……だからね!」
えぇぇぇ!? お前から勝手に誘ってきたでしょうが! ってか今言い直したよね? 既にブレてるよね!?
「そ、そうだな……とりあえず映画でも見に行こうか……たしか映画館行ったことなかったよな?」
もう面倒臭いから合わせてやろう。断ったら更に面倒臭いだろうし。
確かあの小説では最初に映画館に行ったはずだ。これなら文句あるまい。
「まぁ! 嬉しい! 一度行ってみたかったのだ!!……の!」
ブレすぎぃぃ! せめてしっかり演じてねぇ!?
■■■■
という訳で、急遽サタコと一緒にラノベに沿ったデートごっこをするハメになった俺だった。
俺達はラノベに出てくる会話を引用しながら歩き、最寄りの映画館に到着しておた。
「サタコ何が観たい? お前が選んでいいぞ」
確か、ヒロインは突拍子もなく『ホラーがいい』と言って困らせてくるんだよな。
「んー、ホ、ホ……ホラガイ? ホラガイが見たいわ」
なんだよそのジャンルは! そんなんねぇよ! 読み込みが甘いよ! 甘すぎだよ!
「そ、そっか……じゃ、じゃあお前の好きそうなファンタジーにしようぜ? 確かホラガイ出てきた気がするし……」
「嬉しい! それにしましょ! きゃぴ!」
惜しいなぁ……“きゃぴ”は残念ながら台詞じゃないんだよな。
そんなこんなで映画館に入り鑑賞スタート。
しかし、ものの五分で涎を垂らしながら眠りにつく俺のヒロイン。まぁ暴れられるよりはマシか。
■■■■
無事に映画が終わり、ラノベに沿って二人だけで感想トークをする。
「い、意外と面白かったな!」
「大きなバームクーヘンが出てきた時はビックリしたわ!」
そんなん出てきてませんからぁ!! それ単純にお前の願望を反映した、夢ですからぁぁぁぁ!!
疲れる。こんなんデートでも何でもねぇ、ただのコントだぜ。
「次は何処に連れていってくれるのだ?……かな?」
「次は、確か──、喫茶店? だったかな……」
「まぁ嬉しい! 私は甘いものが大好きなのだ!」
遂に言い直さなくなったよこの子。
■■■■
そしてデートは舞台を変え喫茶店に。
「お待ちどうさまでした。当店名物『桃のパフェ』でございます」
俺達の前に差し出されるパフェと、店主のお節介によるドリンク一つに対し二つのストロー攻撃。勿論ドリンクのストローは、わざと二つだけ頼んだのだが。
確かここでは、一つのドリンクを二人で飲むドキドキイベントと、ヒロインによるパフェの「あ~ん」イベントがあったはず。
「恭。あ~んしろ」
──ッ来た!
いくら相手がサタコでも、いざこういうシチュエーションになると、意外と嬉しいものだ。
俺は言われるがままに、目を伏せ口を開き、パフェが運ばれてくるのを待った。
チョロチョロチョロ……
え? パフェの擬音語ってこれじゃなくね?
うっすら目を開けて見てみれば、サタコさんが俺の口目掛けてメロンソーダを注ぎ込んでいるではないか!
記憶混同しすぎぃぃぃ!!
「ちょ、ちょまって、ゴホッゴバッ!……ゲホッゲホッ……」
ひ、ひぃ……助けて……俺のメインヒロイン頭おかしいぃぃ!!
しかし、注ぎ込むサタコの目は至って真剣だ。
こ、殺される……
サ、サタコさん!? この小説ってサスペンスでしたっけ!? ねぇ、違うよね?
俺は涙を流しながらも、なんとかメロンソーダを流し込んだ。
そしてここで小説通り、ヒロインの決めセリフが──、
「みんなの視線が釘付けね! てへぺろ!!」
そりゃそうだろうよ! 皆の見てたよ! ついでに、てへぺろの使い方な! あぁ。なんかもうムカムカしてきた。
その後サタコはパフェをぺろりと平らげ、俺達は喫茶店を後にした。
それからは、なんやかんやデートイベントをこなし終え──、
えーと。次は確か、小腹が空いたと言って、たい焼きを食べるイベントだったよな。
「恭。腹が減ったな」
「そうだな……え?」
「私は腹が減ったぞ」
素だ……今のサタコさんは完全に素だよな……
サタコは両手を前に出し鎌を錬成し、すかさず俺を一刀両断! あまりの速さに躱すことは出来ない。
もうこのヒロイン嫌だぁ!
すると俺の携帯の着信音が鳴った。
誰からだと開いて見れば、なんと母ちゃんからのメールだった。
『そっちは台風だってね? 大丈夫かい? 母は心配です』
え? 台風!?
ザーーッと、突然の突風と豪雨。台風到来だ。
「雨か。本当なら夕日をバックにやりたかったのだがな。仕方あるまい。恭、いよいよ最後のイベントだ。お前ならもう気づいておるのだろ?」
──ッ!!
最後のイベントって確か──、
サタコはおもむろに俺の目を見つめ話し始めた。
「恭。見知らぬ土地で、右も左も分からず困っていた私の面倒を、今までよく見てくれたな」
こ、この言葉は……
「今日のデート中もそうだ。私の常識の無い行動に、怒りもせず、見捨てず、笑顔で付き合ってくれたな」
口調は違えど、これは小説のヒロインの言葉だ。しかし、この言葉ってそのまま俺達の──、
「どうやら、私は本気でお前に恋をしたようだ。こんな私でよければ、またデートしてくれるか?」
降りしきる豪雨の中、サタコは熱演しきった。後は、後は俺の──、
俺は拳をギュッと握りしめる。
「当たり前だ! お前がどんなにヘマしようと、どんなにドジ踏もうと、俺はお前を見捨てたりはしねぇ! 世界で一番大切なのは、お前だ!」
「フハハハッ、そう言うと思ったぞ」
まさかコイツ、最初からこのシチュエーションを!?
「これは私からの、せめてものお礼だ。どうか受け取ってくれ」
そう言うとサタコは強風吹き荒れる中、そっと目を閉じた。
そしてこの物語の最後は──、
俺はサタコの気持ちに応えるよに、そっと近づき目を閉じる。
そして、その小さく可愛い口元に、軽く触れるようにキスを──、
キスを……
あれ? 確かこの辺に居たように気がしたんだけど……
「恭ぉぉぉぉぉォォォォ!!!」
目を開けてみれば、強風に煽られ、体の軽いサタコさんが吹き飛ばされていた!!
「サタコぉぉぉぉ!!」
その後俺達は荒れ狂う台風の中、必死の思いで家に帰り、タオルで体を拭き洗濯をした。
「恭。なかなかの熱演だったぞ? オスカー狙えるな。ぷくくっ」
「笑ってんじゃねぇぇぇ!!」
九月某日。
「恭。デートしよう」
俺は家でサタコにデートに誘われた。
「はぁ? 意味わかって言ってるのか?」
「無論だ。それとも私では不満か?」
別に容姿に不満など無いが、如何せんその常識の無さがネックなんだよな。
行く先々で問題を起こされては俺の身がもたないんだよ。
それに俺とお前じゃ大人と子供程の差があるんだぜ? 周りの目が気になってしょうがねぇだろ。
おまけに俺の運からして、下手したらまた警察のお世話になりかねねぇんだよ。
更にデートったらあれだろ? ウフフキャハハなやつだろ? サタコではウフフキャハハは務まらんだろ。
絶対職質受ける未来が待ってるって。
無理だって無理無理。
「異論は無いようだな。では出かけるか」
「ちょちょ、たんま! ちゃんと俺の心の中読んでくれました!? 俺史上、最長の心の声をぉ!!」
俺の意見を聞かずにサタコはスタスタと玄関を開け外に出ていってしまった。
「──、ったく。ワガママ魔王様め」
何だかんだ言いつつ俺はサタコの後を追う。文句は言えど、ほっとけないのがその実情だ。
その途中、サタコの居た場所に何か落ちてる事に俺は気づいた。これは──、
俺が最近買ったラノベだ。
ふと何故だか気になり、それを拾い上げてみた。
『小悪魔が家にやって来たんだけど、純情すぎてデートすらした事が無いらしいが、俺のチートスキルでデートを取りつけたった件』
ふざけたタイトルだが、この本の人気は絶大だ。内容は──、
たしか、一度もデートした事がない異世界の女の子を『気配り上手』スキルを駆使して主人公がデートに誘うって話だったよな。
「…………………」
これがやりたいだけじゃねぇかぁぁぁああ!!
ともあれ俺はサタコを追った。追わないと後で困るのは自分だからだ。
サタコはアパートの階段の下で、腕を後ろに組み待っていた。
「おい、サタコお前──、」
「もう! 遅いぞ恭!」
「え? いや、あのぅ……」
「ぷんぷん」と頬を膨らませ、完全に役になりきっている。これはいったいどうしたものか。
「わ、わりぃ。ちょっと拾い物をしてだな……」
「ね、今日はどこに連れていってくれるの? 恭から誘ってきたんだぞ。……だからね!」
えぇぇぇ!? お前から勝手に誘ってきたでしょうが! ってか今言い直したよね? 既にブレてるよね!?
「そ、そうだな……とりあえず映画でも見に行こうか……たしか映画館行ったことなかったよな?」
もう面倒臭いから合わせてやろう。断ったら更に面倒臭いだろうし。
確かあの小説では最初に映画館に行ったはずだ。これなら文句あるまい。
「まぁ! 嬉しい! 一度行ってみたかったのだ!!……の!」
ブレすぎぃぃ! せめてしっかり演じてねぇ!?
■■■■
という訳で、急遽サタコと一緒にラノベに沿ったデートごっこをするハメになった俺だった。
俺達はラノベに出てくる会話を引用しながら歩き、最寄りの映画館に到着しておた。
「サタコ何が観たい? お前が選んでいいぞ」
確か、ヒロインは突拍子もなく『ホラーがいい』と言って困らせてくるんだよな。
「んー、ホ、ホ……ホラガイ? ホラガイが見たいわ」
なんだよそのジャンルは! そんなんねぇよ! 読み込みが甘いよ! 甘すぎだよ!
「そ、そっか……じゃ、じゃあお前の好きそうなファンタジーにしようぜ? 確かホラガイ出てきた気がするし……」
「嬉しい! それにしましょ! きゃぴ!」
惜しいなぁ……“きゃぴ”は残念ながら台詞じゃないんだよな。
そんなこんなで映画館に入り鑑賞スタート。
しかし、ものの五分で涎を垂らしながら眠りにつく俺のヒロイン。まぁ暴れられるよりはマシか。
■■■■
無事に映画が終わり、ラノベに沿って二人だけで感想トークをする。
「い、意外と面白かったな!」
「大きなバームクーヘンが出てきた時はビックリしたわ!」
そんなん出てきてませんからぁ!! それ単純にお前の願望を反映した、夢ですからぁぁぁぁ!!
疲れる。こんなんデートでも何でもねぇ、ただのコントだぜ。
「次は何処に連れていってくれるのだ?……かな?」
「次は、確か──、喫茶店? だったかな……」
「まぁ嬉しい! 私は甘いものが大好きなのだ!」
遂に言い直さなくなったよこの子。
■■■■
そしてデートは舞台を変え喫茶店に。
「お待ちどうさまでした。当店名物『桃のパフェ』でございます」
俺達の前に差し出されるパフェと、店主のお節介によるドリンク一つに対し二つのストロー攻撃。勿論ドリンクのストローは、わざと二つだけ頼んだのだが。
確かここでは、一つのドリンクを二人で飲むドキドキイベントと、ヒロインによるパフェの「あ~ん」イベントがあったはず。
「恭。あ~んしろ」
──ッ来た!
いくら相手がサタコでも、いざこういうシチュエーションになると、意外と嬉しいものだ。
俺は言われるがままに、目を伏せ口を開き、パフェが運ばれてくるのを待った。
チョロチョロチョロ……
え? パフェの擬音語ってこれじゃなくね?
うっすら目を開けて見てみれば、サタコさんが俺の口目掛けてメロンソーダを注ぎ込んでいるではないか!
記憶混同しすぎぃぃぃ!!
「ちょ、ちょまって、ゴホッゴバッ!……ゲホッゲホッ……」
ひ、ひぃ……助けて……俺のメインヒロイン頭おかしいぃぃ!!
しかし、注ぎ込むサタコの目は至って真剣だ。
こ、殺される……
サ、サタコさん!? この小説ってサスペンスでしたっけ!? ねぇ、違うよね?
俺は涙を流しながらも、なんとかメロンソーダを流し込んだ。
そしてここで小説通り、ヒロインの決めセリフが──、
「みんなの視線が釘付けね! てへぺろ!!」
そりゃそうだろうよ! 皆の見てたよ! ついでに、てへぺろの使い方な! あぁ。なんかもうムカムカしてきた。
その後サタコはパフェをぺろりと平らげ、俺達は喫茶店を後にした。
それからは、なんやかんやデートイベントをこなし終え──、
えーと。次は確か、小腹が空いたと言って、たい焼きを食べるイベントだったよな。
「恭。腹が減ったな」
「そうだな……え?」
「私は腹が減ったぞ」
素だ……今のサタコさんは完全に素だよな……
サタコは両手を前に出し鎌を錬成し、すかさず俺を一刀両断! あまりの速さに躱すことは出来ない。
もうこのヒロイン嫌だぁ!
すると俺の携帯の着信音が鳴った。
誰からだと開いて見れば、なんと母ちゃんからのメールだった。
『そっちは台風だってね? 大丈夫かい? 母は心配です』
え? 台風!?
ザーーッと、突然の突風と豪雨。台風到来だ。
「雨か。本当なら夕日をバックにやりたかったのだがな。仕方あるまい。恭、いよいよ最後のイベントだ。お前ならもう気づいておるのだろ?」
──ッ!!
最後のイベントって確か──、
サタコはおもむろに俺の目を見つめ話し始めた。
「恭。見知らぬ土地で、右も左も分からず困っていた私の面倒を、今までよく見てくれたな」
こ、この言葉は……
「今日のデート中もそうだ。私の常識の無い行動に、怒りもせず、見捨てず、笑顔で付き合ってくれたな」
口調は違えど、これは小説のヒロインの言葉だ。しかし、この言葉ってそのまま俺達の──、
「どうやら、私は本気でお前に恋をしたようだ。こんな私でよければ、またデートしてくれるか?」
降りしきる豪雨の中、サタコは熱演しきった。後は、後は俺の──、
俺は拳をギュッと握りしめる。
「当たり前だ! お前がどんなにヘマしようと、どんなにドジ踏もうと、俺はお前を見捨てたりはしねぇ! 世界で一番大切なのは、お前だ!」
「フハハハッ、そう言うと思ったぞ」
まさかコイツ、最初からこのシチュエーションを!?
「これは私からの、せめてものお礼だ。どうか受け取ってくれ」
そう言うとサタコは強風吹き荒れる中、そっと目を閉じた。
そしてこの物語の最後は──、
俺はサタコの気持ちに応えるよに、そっと近づき目を閉じる。
そして、その小さく可愛い口元に、軽く触れるようにキスを──、
キスを……
あれ? 確かこの辺に居たように気がしたんだけど……
「恭ぉぉぉぉぉォォォォ!!!」
目を開けてみれば、強風に煽られ、体の軽いサタコさんが吹き飛ばされていた!!
「サタコぉぉぉぉ!!」
その後俺達は荒れ狂う台風の中、必死の思いで家に帰り、タオルで体を拭き洗濯をした。
「恭。なかなかの熱演だったぞ? オスカー狙えるな。ぷくくっ」
「笑ってんじゃねぇぇぇ!!」
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