119 / 127
第5章 おっさん、優勝を目指す
第117話 講師としての責務
しおりを挟む
「うーーむ……」
俺は今、とある少女を追いかけている。
それは我がクラスの委員長にして成績学年トップのフィオナ・ミラーフィールドだ。
あ、予め言っておくが別にストーキングをしているわけじゃないぞ。
これは悩める教え子に対しての処置なのだ。
教師たるもの常日頃から生徒のことに気を使わなければならない。特に彼女は明日の試合に勝利するための要なのだから尚更だ。
「友人と約束をしていたというのは本当だったのか」
学園の噴水近くで顔を会わせた際、彼女は今までの見せたことのない表情を浮かべた。
いつも笑顔の絶えないクラスの人気者であるフィオナがあの時は……
だからこそ、その真相を知るべくこうしてストーキン……じゃなくて緊急処置に講じているわけだ。
「友人といる時は問題なさそうなんだがな……」
でも俺に見せたあの表情は紛れもなくフィオナの真意を示している。
伊達に数か月間、魔術講師をやっていたわけじゃない。
今までは彼女の明るい振る舞いに翻弄されていたが、もう騙されない。
「今はもう少し様子を――」
「あっ、レイナード先生じゃないですか」
「おお、奇遇ですねぇ。先生もお買い物ですかな?」
げっ、ハルカとクソ野郎のバカコンビか!
こんな時に面倒な奴らと遭遇してしまった。
二人は俺を見つけた途端にこっちへとやってくる。
(いいよ、来なくて!)
内心そう思っていてもこの声は届くはずもない。
そうとも知らずに二人は両手に買い物袋を引っ提げながら、
「いやぁ、やはりお祭りはいいですねぇ。ようやく自由な時間を過ごせますよ」
「とか言ってもMCのお仕事はまだ残っているんですよね? 戻らなくていいんですか?」
「私、こう見えても仕事は早いもので。今日のすることはすべて終えてきたのですよ」
「それ、自分でいいますか……」
なんか前にもこんなことがあったような気がする。
確かレーナと街を歩いていた時に――
「ところでレイナード先生、どうです? これから一緒に食事でも」
「断る。俺はやらねばならないことがあるからな」
「やらねばならないこと……ねぇ。でもさっき先生、誰かを追いかけていませんでしたか?」
ギクッッ!
図星を突かれて、身体がピンと跳ね上がる。
(ま、まさか見られていたのか……?)
でも結構周りには用心深く警戒していたはずだ。
気配も感じなかったってことはこいつらまさか……
「お前ら、もしや俺の後をつけてたな?」
「え、えぇ? 何を言っているのか分からないなぁ~」
「そ、そうですよ。決して我々は面白そうだから尾行してみようなどとは思っていません!」
(こ、こいつら……)
もうラルゴに関しては隠す気ゼロの回答だ。
(くそっ、厄介なことになったな)
ハルカの口ぶりから察するに俺は今、あらぬ誤解をされていることだろう。
いつから尾行されていたかは不明だが、ここはまずは弁解をせねば。
「い、一応言っておくが、これは教師としての行動だ。決して下心があってやっているわけでは……」
「えっ……違うんですか?」
何も笑わず、真顔で言うハルカ。
俺はすぐに言葉を付け加え、状況を大雑把に説明する。
「なんだ、そうだったんですね。てっきり変質者への道に目覚めてしまったのかと思いました」
「んなわけあるか。俺はあんな小娘に手を出す気はさらさらない」
「でも残念ですねぇ。次の学内新聞でこの記事をスキャンダルとして取り上げようと思っていたのに没になってしまいました」
「おい、お前今なんて言った?」
ラルゴの手に持っていた一冊のメモ帳。
俺はすぐにそれを取り上げて内容を見てみる。
「自称アロナードナンバーワンの魔術行使、担任クラスの生徒をストーキング……だと」
記事の内容はタイトルのまま。俺がクラスの生徒を卑猥目的でストーキングしているという記事が事細かに書かれていた。
「お前、まさかこれを本当に記事にするつもりだったとか言わないよな?」
「そ、それは……どうでしょうかねぇ」
口笛を吹きながら、どこか変な方向を向いて誤魔化してくる。
でもよかった。
こんなのが学内新聞の記事にされたら面倒なことになるのは必然的だ。
人気がなくなるという点は素晴らしい利点ではあるが、その前にうちの学園長が黙っていないだろう。
あいつの説教は無駄に長いからな。
……と、まずいまずい。こんなことをしている場合じゃなかった。
「おいラルゴ、その記事絶対に新聞にするなよ。誤解だからな!」
「あ、ちょっとレイナード先生!」
俺は半ば強引にその場を離れ、フィオナの観察に戻る。
だが少々時間を使ってしまったためか、さっきまでいたはずの場所に彼女の姿はなかった。
「ちっ、見失ったか。どこへ行ったんだ?」
街路樹の並ぶ一本道を駆ける。
そう遠くには行っていないはずだ。
すぐに見つかるはず――
「あ、レイナード。どうしたのそんなに急いで」
今度は何だよ!
そう思いながら振り返るとそこには、
「なんだ、レーナか」
「なんだってどういうことですか」
「い、いや別に深い理由はない。買い物か?」
「はい。ちょっと買いたいものがありまして」
レーナもまた、祭りを大いに楽しんでいるようで片手にはかなり大きな買い物袋を持っていた。
ちなみに俺は祭りなどはどうでもいい。
今の俺の頭の中にはあるのは魔技祭で頂点に立つこと。そしてクソ国王に大金をせびってニート生活を手に入れることだ。
それ以上でもそれ以下でもない。ただ俺はその瞬間のために魔術講師をやっている。
だからこそピンチなのだ。
優勝するための大事なカギが暗雲低迷の事態に陥っていることにな。
「悪いがレーナ、オレはやれねばならぬことがあるから先を急ぐ。お前は祭りを楽しめ」
「えっ、どうしたんですか? 何かあった――」
「大丈夫だ、何もない。お前には関係のないことだ」
無理にレーナの言葉を遮り、引き離す。
悪いレーナ……あまりこういうことはしたくはなかったが。
俺は振り返らず、そのまま走り去ろうとする。
だが――
「ちょっと待ってください!」
「……ッ!」
服の袖を引っ張り、俺を無理矢理引き留める。
そしてレーナは不安さを滲ませたそのまま顔をそのまま上げながら、
「何か……あったんですね」
「……なぜそう思う?」
「だっておかしいもの。いつも怠惰でのんびりなレイナードがそんなに慌てるなんて」
いつも怠惰で悪かったな、自覚はあるけど。てか、俺の場合は意図的怠惰ともいえる。
「レーナ、これは俺の……講師としての責務だ。助手のお前にまで気負わせるつもりはない」
そう、これは俺の仕事。
俺一人でやればいい話なのだ。俺はただ魔技祭優勝を成し遂げるために必死になっているだけ。
他の奴らには関係がないんだ。
「離してくれレーナ。先へ進めない」
でもレーナは頑固として俺の袖を離さなかった。
そして彼女は俺の目をじっと見つめると小声で、
「私も……行きます」
「ん、なんて?」
「だから……私も行きますって言ったんです!」
「だ、だが……はっ!」
レーナの表情は真剣そのものだった。なんとしてでも行く、そんな覚悟が身体全体から溢れ出ていたのだ。
「……何を言っても行きますよ。だって私にも、先生としてのプライドと責任がありますから!」
レーナはその潤った眼差しを向けながら、俺にそう言い放った。
俺は今、とある少女を追いかけている。
それは我がクラスの委員長にして成績学年トップのフィオナ・ミラーフィールドだ。
あ、予め言っておくが別にストーキングをしているわけじゃないぞ。
これは悩める教え子に対しての処置なのだ。
教師たるもの常日頃から生徒のことに気を使わなければならない。特に彼女は明日の試合に勝利するための要なのだから尚更だ。
「友人と約束をしていたというのは本当だったのか」
学園の噴水近くで顔を会わせた際、彼女は今までの見せたことのない表情を浮かべた。
いつも笑顔の絶えないクラスの人気者であるフィオナがあの時は……
だからこそ、その真相を知るべくこうしてストーキン……じゃなくて緊急処置に講じているわけだ。
「友人といる時は問題なさそうなんだがな……」
でも俺に見せたあの表情は紛れもなくフィオナの真意を示している。
伊達に数か月間、魔術講師をやっていたわけじゃない。
今までは彼女の明るい振る舞いに翻弄されていたが、もう騙されない。
「今はもう少し様子を――」
「あっ、レイナード先生じゃないですか」
「おお、奇遇ですねぇ。先生もお買い物ですかな?」
げっ、ハルカとクソ野郎のバカコンビか!
こんな時に面倒な奴らと遭遇してしまった。
二人は俺を見つけた途端にこっちへとやってくる。
(いいよ、来なくて!)
内心そう思っていてもこの声は届くはずもない。
そうとも知らずに二人は両手に買い物袋を引っ提げながら、
「いやぁ、やはりお祭りはいいですねぇ。ようやく自由な時間を過ごせますよ」
「とか言ってもMCのお仕事はまだ残っているんですよね? 戻らなくていいんですか?」
「私、こう見えても仕事は早いもので。今日のすることはすべて終えてきたのですよ」
「それ、自分でいいますか……」
なんか前にもこんなことがあったような気がする。
確かレーナと街を歩いていた時に――
「ところでレイナード先生、どうです? これから一緒に食事でも」
「断る。俺はやらねばならないことがあるからな」
「やらねばならないこと……ねぇ。でもさっき先生、誰かを追いかけていませんでしたか?」
ギクッッ!
図星を突かれて、身体がピンと跳ね上がる。
(ま、まさか見られていたのか……?)
でも結構周りには用心深く警戒していたはずだ。
気配も感じなかったってことはこいつらまさか……
「お前ら、もしや俺の後をつけてたな?」
「え、えぇ? 何を言っているのか分からないなぁ~」
「そ、そうですよ。決して我々は面白そうだから尾行してみようなどとは思っていません!」
(こ、こいつら……)
もうラルゴに関しては隠す気ゼロの回答だ。
(くそっ、厄介なことになったな)
ハルカの口ぶりから察するに俺は今、あらぬ誤解をされていることだろう。
いつから尾行されていたかは不明だが、ここはまずは弁解をせねば。
「い、一応言っておくが、これは教師としての行動だ。決して下心があってやっているわけでは……」
「えっ……違うんですか?」
何も笑わず、真顔で言うハルカ。
俺はすぐに言葉を付け加え、状況を大雑把に説明する。
「なんだ、そうだったんですね。てっきり変質者への道に目覚めてしまったのかと思いました」
「んなわけあるか。俺はあんな小娘に手を出す気はさらさらない」
「でも残念ですねぇ。次の学内新聞でこの記事をスキャンダルとして取り上げようと思っていたのに没になってしまいました」
「おい、お前今なんて言った?」
ラルゴの手に持っていた一冊のメモ帳。
俺はすぐにそれを取り上げて内容を見てみる。
「自称アロナードナンバーワンの魔術行使、担任クラスの生徒をストーキング……だと」
記事の内容はタイトルのまま。俺がクラスの生徒を卑猥目的でストーキングしているという記事が事細かに書かれていた。
「お前、まさかこれを本当に記事にするつもりだったとか言わないよな?」
「そ、それは……どうでしょうかねぇ」
口笛を吹きながら、どこか変な方向を向いて誤魔化してくる。
でもよかった。
こんなのが学内新聞の記事にされたら面倒なことになるのは必然的だ。
人気がなくなるという点は素晴らしい利点ではあるが、その前にうちの学園長が黙っていないだろう。
あいつの説教は無駄に長いからな。
……と、まずいまずい。こんなことをしている場合じゃなかった。
「おいラルゴ、その記事絶対に新聞にするなよ。誤解だからな!」
「あ、ちょっとレイナード先生!」
俺は半ば強引にその場を離れ、フィオナの観察に戻る。
だが少々時間を使ってしまったためか、さっきまでいたはずの場所に彼女の姿はなかった。
「ちっ、見失ったか。どこへ行ったんだ?」
街路樹の並ぶ一本道を駆ける。
そう遠くには行っていないはずだ。
すぐに見つかるはず――
「あ、レイナード。どうしたのそんなに急いで」
今度は何だよ!
そう思いながら振り返るとそこには、
「なんだ、レーナか」
「なんだってどういうことですか」
「い、いや別に深い理由はない。買い物か?」
「はい。ちょっと買いたいものがありまして」
レーナもまた、祭りを大いに楽しんでいるようで片手にはかなり大きな買い物袋を持っていた。
ちなみに俺は祭りなどはどうでもいい。
今の俺の頭の中にはあるのは魔技祭で頂点に立つこと。そしてクソ国王に大金をせびってニート生活を手に入れることだ。
それ以上でもそれ以下でもない。ただ俺はその瞬間のために魔術講師をやっている。
だからこそピンチなのだ。
優勝するための大事なカギが暗雲低迷の事態に陥っていることにな。
「悪いがレーナ、オレはやれねばならぬことがあるから先を急ぐ。お前は祭りを楽しめ」
「えっ、どうしたんですか? 何かあった――」
「大丈夫だ、何もない。お前には関係のないことだ」
無理にレーナの言葉を遮り、引き離す。
悪いレーナ……あまりこういうことはしたくはなかったが。
俺は振り返らず、そのまま走り去ろうとする。
だが――
「ちょっと待ってください!」
「……ッ!」
服の袖を引っ張り、俺を無理矢理引き留める。
そしてレーナは不安さを滲ませたそのまま顔をそのまま上げながら、
「何か……あったんですね」
「……なぜそう思う?」
「だっておかしいもの。いつも怠惰でのんびりなレイナードがそんなに慌てるなんて」
いつも怠惰で悪かったな、自覚はあるけど。てか、俺の場合は意図的怠惰ともいえる。
「レーナ、これは俺の……講師としての責務だ。助手のお前にまで気負わせるつもりはない」
そう、これは俺の仕事。
俺一人でやればいい話なのだ。俺はただ魔技祭優勝を成し遂げるために必死になっているだけ。
他の奴らには関係がないんだ。
「離してくれレーナ。先へ進めない」
でもレーナは頑固として俺の袖を離さなかった。
そして彼女は俺の目をじっと見つめると小声で、
「私も……行きます」
「ん、なんて?」
「だから……私も行きますって言ったんです!」
「だ、だが……はっ!」
レーナの表情は真剣そのものだった。なんとしてでも行く、そんな覚悟が身体全体から溢れ出ていたのだ。
「……何を言っても行きますよ。だって私にも、先生としてのプライドと責任がありますから!」
レーナはその潤った眼差しを向けながら、俺にそう言い放った。
0
お気に入りに追加
2,108
あなたにおすすめの小説
長女は家族を養いたい! ~凍死から始まるお仕事冒険記~
灰色サレナ
ファンタジー
とある片田舎で貧困の末に殺された3きょうだい。
その3人が目覚めた先は日本語が通じてしまうのに魔物はいるわ魔法はあるわのファンタジー世界……そこで出会った首が取れるおねーさん事、アンドロイドのエキドナ・アルカーノと共に大陸で一番大きい鍛冶国家ウェイランドへ向かう。
魔物が生息する世界で生き抜こうと弥生は真司と文香を護るためギルドへと就職、エキドナもまた家族を探すという目的のために弥生と生活を共にしていた。
首尾よく仕事と家、仲間を得た弥生は別世界での生活に慣れていく、そんな中ウェイランド王城での見学イベントで不思議な男性に狙われてしまう。
訳も分からぬまま再び死ぬかと思われた時、新たな来訪者『神楽洞爺』に命を救われた。
そしてひょんなことからこの世界に実の両親が生存していることを知り、弥生は妹と弟を守りつつ、生活向上に全力で遊んでみたり、合流するために路銀稼ぎや体力づくり、なし崩し的に侵略者の撃退に奮闘する。
座敷童や女郎蜘蛛、古代の優しき竜。
全ての家族と仲間が集まる時、物語の始まりである弥生が選んだ道がこの世界の始まりでもあった。
ほのぼののんびり、時たまハードな弥生の家族探しの物語
虐げられた武闘派伯爵令嬢は辺境伯と憧れのスローライフ目指して魔獣狩りに勤しみます!~実家から追放されましたが、今最高に幸せです!~
雲井咲穂(くもいさほ)
ファンタジー
「戦う」伯爵令嬢はお好きですか――?
私は、継母が作った借金のせいで、売られる形でこれから辺境伯に嫁ぐことになったそうです。
「お前の居場所なんてない」と継母に実家を追放された伯爵令嬢コーデリア。
多額の借金の肩代わりをしてくれた「魔獣」と怖れられている辺境伯カイルに身売り同然で嫁ぐことに。実母の死、実父の病によって継母と義妹に虐げられて育った彼女には、とある秘密があった。
そんなコーデリアに待ち受けていたのは、聖女に見捨てられた荒廃した領地と魔獣の脅威、そして最凶と恐れられる夫との悲惨な生活――、ではなく。
「今日もひと狩り行こうぜ」的なノリで親しく話しかけてくる朗らかな領民と、彼らに慕われるたくましくも心優しい「旦那様」で??
――義母が放置してくれたおかげで伸び伸びこっそりひっそり、自分で剣と魔法の腕を磨いていてよかったです。
騎士団も唸る腕前を見せる「武闘派」伯爵元令嬢は、辺境伯夫人として、夫婦二人で仲良く楽しく魔獣を狩りながら領地開拓!今日も楽しく脅威を退けながら、スローライフをまったり楽しみま…す?
ーーーーーーーーーーーー
1/13 HOT 42位 ありがとうございました!
婚約破棄は誰が為の
瀬織董李
ファンタジー
学園の卒業パーティーで起こった婚約破棄。
宣言した王太子は気付いていなかった。
この婚約破棄を誰よりも望んでいたのが、目の前の令嬢であることを……
10話程度の予定。1話約千文字です
10/9日HOTランキング5位
10/10HOTランキング1位になりました!
ありがとうございます!!
お妃さま誕生物語
すみれ
ファンタジー
シーリアは公爵令嬢で王太子の婚約者だったが、婚約破棄をされる。それは、シーリアを見染めた商人リヒトール・マクレンジーが裏で糸をひくものだった。リヒトールはシーリアを手に入れるために貴族を没落させ、爵位を得るだけでなく、国さえも手に入れようとする。そしてシーリアもお妃教育で、世界はきれいごとだけではないと知っていた。
小説家になろうサイトで連載していたものを漢字等微修正して公開しております。
(完)聖女様は頑張らない
青空一夏
ファンタジー
私は大聖女様だった。歴史上最強の聖女だった私はそのあまりに強すぎる力から、悪魔? 魔女?と疑われ追放された。
それも命を救ってやったカール王太子の命令により追放されたのだ。あの恩知らずめ! 侯爵令嬢の色香に負けやがって。本物の聖女より偽物美女の侯爵令嬢を選びやがった。
私は逃亡中に足をすべらせ死んだ? と思ったら聖女認定の最初の日に巻き戻っていた!!
もう全力でこの国の為になんか働くもんか!
異世界ゆるふわ設定ご都合主義ファンタジー。よくあるパターンの聖女もの。ラブコメ要素ありです。楽しく笑えるお話です。(多分😅)
異世界を服従して征く俺の物語!!
ネコのうた
ファンタジー
日本のとある高校生たちが異世界に召喚されました。
高1で15歳の主人公は弱キャラだったものの、ある存在と融合して力を得ます。
様々なスキルや魔法を用いて、人族や魔族を時に服従させ時に殲滅していく、といったストーリーです。
なかには一筋縄ではいかない強敵たちもいて・・・・?
貴方の傍に幸せがないのなら
なか
恋愛
「みすぼらしいな……」
戦地に向かった騎士でもある夫––ルーベル。
彼の帰りを待ち続けた私––ナディアだが、帰還した彼が発した言葉はその一言だった。
彼を支えるために、寝る間も惜しんで働き続けた三年。
望むままに支援金を送って、自らの生活さえ切り崩してでも支えてきたのは……また彼に会うためだったのに。
なのに、なのに貴方は……私を遠ざけるだけではなく。
妻帯者でありながら、この王国の姫と逢瀬を交わし、彼女を愛していた。
そこにはもう、私の居場所はない。
なら、それならば。
貴方の傍に幸せがないのなら、私の選択はただ一つだ。
◇◇◇◇◇◇
設定ゆるめです。
よろしければ、読んでくださると嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる