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~nekama life start!~
第2話「初めて出会ったユーザーは」
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登録初日。
男アバターにするつもりが女アバターにしてしまった大賀。
ユーザーネームを『アヤカ』にして、とりあえず辺りをうろうろ動いてはいるが、何をすればいいのか全くわからない。
しかし。
「なんでこのゲームアカウント消去できねぇんだ...」
普通のゲームなら、アカウント消去ぐらいなら出来るはずだ。
しかし、このゲームにはアカウント消去ができるような設定はなく、このまま女アバターとして遊ぶしかなくなってしまった...。
「どうすりゃいいんだ...」
街中を歩き回って少し経った。
街の中心あたりに来て、人がだんだん増えてきた。
『そこの人!お困りですか?』
チャットが送られてきた。
『え...?』
アバターを振り向かせると、いかにもかっこよく鎧、というよりはとても豪華な服を着ている男アバターがいた。
『Lv.1...始めたばかりですか?なら手伝いましょうか?』
アバターの名前を見てみた。『オオガ』というユーザーネームだった。
『えっ、本当ですか?』
『はい!俺で良ければ!』
「よかった...このまま進めないかと思った...」
チュートリアルで詰んでいては、先には進めない。
プロのユーザーと会ってとてもホッとした。
『最初は、このクエストをやっていくといいんですよ』
『ふむふむ...なるほど』
オオガと会ってから、チュートリアルがサクサク進んだ。お使いクエスト、マップ埋め等が15分程度で終わった。
そして、いよいよ最後のクエスト。
内容は大型モンスター討伐だった。
『あー...このクエストですか...』
『どうかしたんですか?』
『このクエストは初心者だけで戦おうとするととても強敵で...こいつを倒せないでいるユーザーが何人もいるんです』
なるほど。
だから最初うろうろしても、周りのユーザーがLv.1ばかりだったのか。
『俺も手伝いますから、頑張りましょう!』
『はい!』
オオガのクラスはウォーリアー。
バシバシと切り込んでいく頼れるクラスだ。
アヤカ(俺)のクラスはヒーラー。
オオガに『最初のうちはこれがいい!』と言われて始めたクラスだ。回復と支援が得意なクラス。
『そろそろ大型モンスターの巣ですよ...』
『...!』
ゴゴゴ...
「グォオオオオオオ!!!」
大型モンスター、黒龍の咆哮が轟いた。普通なら一発でやられるほどのダメージだが、オオガが守ってくれたおかげでダメージは少なく済んだ。
『「クラッシュバスター」!!』
オオガの技が黒龍に直撃した。そのお陰で黒龍の足元はふらつき、倒れた。
『今です!!アヤカさん!!』
『はいっ!「ホーリークロス」!!』
ヒーラーの攻撃技。オオガがヒーラーを勧めてきたのは、この技が黒龍によく効くからだった。
「ギャオオオオオオ...」
黒龍が叫び、消えていった。
『やりましたね!これでチュートリアル終了です!』
『...!ありがとうございました!!』
「ふぅー...結構疲れたな...」
もう2時間ほど続けてやっている。
初日にこれだけやるというのは、なかなか辛いものだ。
『ありがとうございました!では!』
『待ってください!』
『?』
『おこがましいかもしれませんが...俺が入っているギルドに入りませんか?』
『!?』
ギルド。
それは、MMOなどのオンラインゲームでは無くてはならない要素だった。
まだまだ初心者の俺が、プロのユーザーに誘われたのなら、断る手はない。
『はい!ぜひ!』
『ありがとうございます!では...』
『ようこそ!ギルド「鉄の絆」へ!!』
────
男アバターにするつもりが女アバターにしてしまった大賀。
ユーザーネームを『アヤカ』にして、とりあえず辺りをうろうろ動いてはいるが、何をすればいいのか全くわからない。
しかし。
「なんでこのゲームアカウント消去できねぇんだ...」
普通のゲームなら、アカウント消去ぐらいなら出来るはずだ。
しかし、このゲームにはアカウント消去ができるような設定はなく、このまま女アバターとして遊ぶしかなくなってしまった...。
「どうすりゃいいんだ...」
街中を歩き回って少し経った。
街の中心あたりに来て、人がだんだん増えてきた。
『そこの人!お困りですか?』
チャットが送られてきた。
『え...?』
アバターを振り向かせると、いかにもかっこよく鎧、というよりはとても豪華な服を着ている男アバターがいた。
『Lv.1...始めたばかりですか?なら手伝いましょうか?』
アバターの名前を見てみた。『オオガ』というユーザーネームだった。
『えっ、本当ですか?』
『はい!俺で良ければ!』
「よかった...このまま進めないかと思った...」
チュートリアルで詰んでいては、先には進めない。
プロのユーザーと会ってとてもホッとした。
『最初は、このクエストをやっていくといいんですよ』
『ふむふむ...なるほど』
オオガと会ってから、チュートリアルがサクサク進んだ。お使いクエスト、マップ埋め等が15分程度で終わった。
そして、いよいよ最後のクエスト。
内容は大型モンスター討伐だった。
『あー...このクエストですか...』
『どうかしたんですか?』
『このクエストは初心者だけで戦おうとするととても強敵で...こいつを倒せないでいるユーザーが何人もいるんです』
なるほど。
だから最初うろうろしても、周りのユーザーがLv.1ばかりだったのか。
『俺も手伝いますから、頑張りましょう!』
『はい!』
オオガのクラスはウォーリアー。
バシバシと切り込んでいく頼れるクラスだ。
アヤカ(俺)のクラスはヒーラー。
オオガに『最初のうちはこれがいい!』と言われて始めたクラスだ。回復と支援が得意なクラス。
『そろそろ大型モンスターの巣ですよ...』
『...!』
ゴゴゴ...
「グォオオオオオオ!!!」
大型モンスター、黒龍の咆哮が轟いた。普通なら一発でやられるほどのダメージだが、オオガが守ってくれたおかげでダメージは少なく済んだ。
『「クラッシュバスター」!!』
オオガの技が黒龍に直撃した。そのお陰で黒龍の足元はふらつき、倒れた。
『今です!!アヤカさん!!』
『はいっ!「ホーリークロス」!!』
ヒーラーの攻撃技。オオガがヒーラーを勧めてきたのは、この技が黒龍によく効くからだった。
「ギャオオオオオオ...」
黒龍が叫び、消えていった。
『やりましたね!これでチュートリアル終了です!』
『...!ありがとうございました!!』
「ふぅー...結構疲れたな...」
もう2時間ほど続けてやっている。
初日にこれだけやるというのは、なかなか辛いものだ。
『ありがとうございました!では!』
『待ってください!』
『?』
『おこがましいかもしれませんが...俺が入っているギルドに入りませんか?』
『!?』
ギルド。
それは、MMOなどのオンラインゲームでは無くてはならない要素だった。
まだまだ初心者の俺が、プロのユーザーに誘われたのなら、断る手はない。
『はい!ぜひ!』
『ありがとうございます!では...』
『ようこそ!ギルド「鉄の絆」へ!!』
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