ゲスクズに狙われてる俺はイケメンな上司に守られて幸せになります

本編

出逢いの入社式

　入社式は自社提携グループホテルの一室を借りて行う大きなものだった。

　1番最後に会場へと入ると、綺麗に並んだ会議机と椅子には ピシッと背筋を伸ばした新入社員が既に着席していて、1番前のど真ん中しか席が空いておらず しぶしぶそこへ座った。

　微かに震える程に腰は痛いし、時間が無さすぎてコックリングを着けられてる上に後孔には玩具を入れられたままだ。他の新入生の様に背筋を伸ばして座ることも、夢や希望に満ちて溌剌とした顔をすることも出来ない。

　だと言うのに、目の前には代表取締役社長や役員、企業の経営を担うトップの偉い人達が次々に現れては、企業の想いや経営方針、働く上で共有しておくべき根幹、新入社員へのエール、皆への期待がどれほどのものなのかに関して話をしている。

　真面目な話に耳を傾けながら賢明にメモを取っている今だって、後孔に入れられたままの玩具があいつの存在を1ミリたりとも忘れさせてくれない。段々と涙が瞳に絡んで前を向いているのも辛くなって来た。

　俺だって、他の皆のように夢や希望を胸に抱いてこの会社に入社を決めて、心機一転あいつにバレないよう秘密裏に引っ越しだってしたのに。

　現実はやっぱり何一つ変えられなくて、引越し先にもあいつは来たし、助けてくれる人も、助けを求めて相談出来る人も居ない。いい加減疲れた。俺はあいつから逃げられないんだ……。



「……では、これより懇親会の会場設置の関係により、1時間半ほど自由時間となります。新入社員の皆様は御手洗などを済ませてから、12時までに再度こちらまでお戻りください」



　やっと解放される……。早くトイレに行って玩具やリングを外して楽になりたい。



「……くん、不破くん」



　フラフラとしながら壁伝いに歩いて居ると、背後から声をかけられた。

　どうしよう、やる気無いと思われたかな？　……一刻も早く楽になりたいんだけど……



「はい。」



　振り向くと、パリッとしたシャツと仕立ての良いスーツに身を包んだイケメンが居た。



「不破くん どこか体調が悪そうだけど大丈夫？」



　ポンッと肩に手を乗せられると、僅かな振動に後孔に入れられたままの玩具が前立腺を刺激してゾクゾクと快感が全身を駆け巡る



「ｯ！　えっと……ｯ……すみません。だい、じょぶです」

「そう？　でも、息は荒いし顔も赤い。少し熱があるんじゃないか？　僕が前泊してる部屋で良ければ時間までベッドで寝てもらっても良いよ？」



　大きくて温かい手を額に触れさせながら悩ましげにこちらを見るその男は恐らく上司なのだろう。

　そんな人に、昨夜から朝にかけて男に犯され続け、中出しされた上に玩具を入れられて居るのが辛いだけだ などと説明する訳には行かない。

　もしそんな事が知られてしまったら、入社式当日から会社を辞める事になり兼ねないかも知れないだろう。

　早く、少しでも早く この場から離れなくては……。



「ぁ、えっと……ちょっと……腹の調子が良く無くて、とりあえずトイレに行きたいのですが宜しいでしょうか？」

「えっ？　あぁ、そうか、呼び止めて済まない」

「いえ、大丈夫です。失礼しまｯ……す……」




　軽く微笑んで会釈をした。

　ほんの少しだけ前傾姿勢になった瞬間後孔に差し込まれた玩具の刺激が快感を与えて変な所で言葉を切ってしまったが、鉛のように重い足を賢明に動かしてその場から離れた。

　ヤバい本当にお腹、痛くなって来た……。

　腹部に泣け無しの力を入れ、フラフラしながら人気のないトイレまで行くと、辺りを気にしつつ個室へ入り下着を引き下ろした。



「ｯ！　……ﾊｧ……ｯ」



　既にパンパンになって蜜が溢れている萌しきざしからコックリングを外し、動く度に前立腺へ刺激を与え続けているアナルプラグに手を掛ける。荒い息を吐き出しながらゆっくりと引っぱった。



「んッ、ﾊｧﾊｧ……ぁッ、んっ！　クソッ……あの……やろう……ｯ」



　快感に弱い身体は、心とは裏腹に 玩具の刺激で痛い程に昂っている中心に手をかけて上下に動かし、後孔の玩具も抽挿を繰り返す。

　静かなトイレにぐちゅぐちゅと卑猥な水音が聞こえる。いつ人が来るかも分からない焦りと羞恥すらも 快感として津波のように己の心を激しく飲み込んだ。