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第5章 学園生活 学内武道会&アカデミー7不思議編
第118話 エキシビションマッチ!1
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パーティー部門の優勝が決まり一段落すると。
「それでは!今大会のメインイベント!エキシビションマッチを行います!」
ぇ?
エキシビションマッチがメインなの!?
「各部門優勝者はA側のリングサイドへ、ラミナさんはB側のリングサイドへ!」
名指しで呼ばれリングへ向かおうとすると。
「行こっか」
いつの間にか横にクゥが居た。
“行こっか”ってクゥも参加するつもりだろうか?
「クゥも行くの?」
「もち!」
参加枠無いけどどうするんだろう?
「じゃあ、行こっか」
「うん」
クゥは返事すると、私の手を取った。
「ん?迷子にならないから大丈夫だよ?」
多分、大丈夫、私はそこまで方向音痴じゃないつもりでいる。
「ん?何言っているの?」
「ん?」
“何言っているの?”って何が?と思った瞬間視界が変わって、リング上にいた。
そういえば、先日ミアンと一緒に瞬間移動してた事を思い出した。
私がリングサイドに姿を現すと大きな歓声が沸き上がった。それと同時に審判役の先生が駆け寄ってきた。
「えっと、ラミナさんそちらの女性は……」
「契約している空間の精霊です」
「関係者でしたか、失礼しました」
普通に姿を持っているから、精霊と思われてないのかな?
クゥのことを確認し終えるとリング中央に戻っていった。
しばらく待っていると、ファラ、ハンゾー、プリム、ミラ、ミッシェル、ミアンと見知った面々が反対側のリングサイドに揃った。
「それでは役者が揃ったところで、ソロ部門のエキシビションマッチを始めます!」
『うっし!俺からだな!魔素貰うぞ』
「うん頑張ってね」
私からごっそりと魔素を受け取り、グレンは大人サイズの姿になった。
「この前の溶岩とまん丸が作った手甲だしてもらっていいか?」
「うん」
“手甲必要ある?”と思いながら、カバンから冷えた溶岩を出し、オリハルコンの手甲を出しグレンに渡した。
「サンキュ、それじゃあ行ってくるぜ」
私から冷えた溶岩と手甲を受け取るとお礼を言い、溶岩を身に纏い手甲を身につけながらリング中央に向かった。
グレンと対するファラは既にリング中央で待機していた。
「これって、グレンが負ける要素ある?」
『ありませんね、向こうにいるメンバーで勝つ可能性があるとすればはミアンくらいですよ』
ミアンには水属性の上位精霊がいるし、無限に魔素を使えるとなるとそうなるよね。
「殴ったらやけどしそうだけど大丈夫なのかな?」
『そのための手甲やとおもうで』
「ぇ、そうなの?」
手甲は何に使うのだろうと思っていたけど、そういうことなのか。
『確証はないですけどね』
「そうなんだ」
グレンがリング中央でファラと対面すると。
「それではソロ部門のエキシビションマッチを始めます!両者位置へ!」
審判が2人から離れると、2人はリング中央で見合ったままだったのを確認し試合はじめの合図をだした。
はじめの合図と同時に、ファラがグレンの足をめがけてローキックを放っていた。
「あっつ!」
ローキックがヒットすると同時に悲鳴を上げるファラ。
「そりゃそうだろう……」
溶岩を身に纏っているシーン見ていたと思うのだけど……。
グレンの灼熱ボディに容赦無く攻撃を加えるファラ、攻撃を加える毎に熱そうな動作を見せていた。
『ラミナ、グレンの感覚を共有してみたらどうですか?動きの勉強になると思いますよ』
「できるのかな?」
『出来るやろ、グレンと感覚を共有するって意識してみ』
ミントに言われたとおり、意識してみると視界聴覚触覚の共有ができた。
その後、ファラは少しでも冷えている部位にめがけて攻撃するが、グレンのパンチを受けて吹っ飛んでいた。
「今パンチするモーションなかったよね」
『感覚はどうやった?』
「全身をひねった感覚があった」
『全身をひねって威力を上げているんだと思いますよ』
「僅かな動きで大威力ってこと?」
『えぇ、リタが旅をしていた頃、あのパンチを使う拳法使いが居ましたからね』
『全身のひねりと、体重をうまく乗せるんやったよね』
『そんなことを言っていましたよね』
「はぁ~」
感心して見ていた。
「どうした?そんなもんか?」
「おまえ今何をした……」
「倭国北に広がる蓬莱国の武術だ、俺から技術を盗んでみろよ」
そう言うと、今まで防戦一方だったグレンが、ファラに対して猛攻を仕掛けていた。
感覚共有して分かったことがある。何というか、グレンの攻撃は2パターンくらいしかない気がする。
先ほど見せたノーモーションパンチ、うまく体重が乗った瞬間に相手にヒットさせる蹴り、この2パターンの攻撃と両手で相手の攻撃を裁く防御術。
「なんか、ファラに対して技を盗むように指導してない?」
『ラミナもそう思いましたか、私もそう見えるんですよね』
『拳聖なら数回見れば物に出来るやろしな』
やっぱりそうなんだ。準備しているときにも”教えるつもりだ”って言っていた。
その後もパターンを変えて攻撃したりしているが、傍からみているとファラをいたぶっているようにしか見えない事も無い……。
何度かパターンを変えてファラを攻撃すると。
「そろそろ限界か、また機会あれば勝ち上がってこい!」
グレンがそう言うと、呼吸を荒げ膝ついているファラに向かって、容赦ない回し蹴りを食らわせて場外に吹っ飛ばしていた。
卒業年度のファラにとって機会なんてもう無いんじゃないだろうか……?
「勝者火の精霊グレン!」
ソロ部門の優勝者を一方的に攻撃していたような試合が終わった。
『次はうちらやな』
『そうだね~、ラミナ』
「うん?」
『魔石の塊とミスリルを全部だして~』
『うちもこの前の人形を』
ホープがいるからオリハルコンじゃなくミスリルか、カバンからミントの人形と、大量のミスリルの粒子を出した。
ミントのウッドゴーレムは大人サイズだけど、まん丸のミスリルゴーレムは2mを余裕で越える大きさになっていた。
「それじゃ~いこうか~」
「ええで~」
まん丸のミスリルゴーレムの肩に座るミントのウッドゴーレム。
リング中央までいくと、ミアンとミッシェルと見合った。
「僕らは教えたり出来ないから直ぐ終わらせに行くよ~」
「負けませんわ!」
「それではペア部門のエキシビションマッチを始めます!両者位置へ!」
審判が4人から離れ、ミッシェルが中央、ミアンは対ファラ・ハンゾー戦の時のようにリング際ギリギリまで下がっていた。
審判が、4人それぞれが位置に付いたのを確認する試合はじめの合図をだした。
開始の合図と同時に、ファラ・ハンゾー戦と同じ展開で、ミッシェルごとドーム内に閉じ込めるという手段にでた。
まん丸は寒さに左右されないだろうけど、ミントの方はどうだろう?
植物に寒さは良くないイメージがあるけれど。
「負けちゃったかな?」
「負けないだろ」
『直ぐに分かりますよ』
アクアがそう言った瞬間、リング上に出来ていたドームが消えた。
「何があったの?」
「ミントがリング外の雑草を伸ばしてミアンを外に引っ張り出したってとこだな」
試合をする前に除草作業しないとミントに利用されると……。
リング上には、必死にミスリルゴーレムに攻撃を加えるミッシェルと何事もなさそうなミントとまん丸の姿があった。
「っく!」
「ばいばい~」
まん丸がそう言うと、大きく腕を上げ、大きな手でバチーンとミッシェルもガード姿勢をとっていたが、ガードもむなしく叩かれて場外に吹っ飛ばしていた。
「勝者精霊ペア!」
「なんかあっという間だったね……」
「雑草がなかったらもう少し長引いたかもしれんがな……」
やっぱり雑草……。
「それでは!今大会のメインイベント!エキシビションマッチを行います!」
ぇ?
エキシビションマッチがメインなの!?
「各部門優勝者はA側のリングサイドへ、ラミナさんはB側のリングサイドへ!」
名指しで呼ばれリングへ向かおうとすると。
「行こっか」
いつの間にか横にクゥが居た。
“行こっか”ってクゥも参加するつもりだろうか?
「クゥも行くの?」
「もち!」
参加枠無いけどどうするんだろう?
「じゃあ、行こっか」
「うん」
クゥは返事すると、私の手を取った。
「ん?迷子にならないから大丈夫だよ?」
多分、大丈夫、私はそこまで方向音痴じゃないつもりでいる。
「ん?何言っているの?」
「ん?」
“何言っているの?”って何が?と思った瞬間視界が変わって、リング上にいた。
そういえば、先日ミアンと一緒に瞬間移動してた事を思い出した。
私がリングサイドに姿を現すと大きな歓声が沸き上がった。それと同時に審判役の先生が駆け寄ってきた。
「えっと、ラミナさんそちらの女性は……」
「契約している空間の精霊です」
「関係者でしたか、失礼しました」
普通に姿を持っているから、精霊と思われてないのかな?
クゥのことを確認し終えるとリング中央に戻っていった。
しばらく待っていると、ファラ、ハンゾー、プリム、ミラ、ミッシェル、ミアンと見知った面々が反対側のリングサイドに揃った。
「それでは役者が揃ったところで、ソロ部門のエキシビションマッチを始めます!」
『うっし!俺からだな!魔素貰うぞ』
「うん頑張ってね」
私からごっそりと魔素を受け取り、グレンは大人サイズの姿になった。
「この前の溶岩とまん丸が作った手甲だしてもらっていいか?」
「うん」
“手甲必要ある?”と思いながら、カバンから冷えた溶岩を出し、オリハルコンの手甲を出しグレンに渡した。
「サンキュ、それじゃあ行ってくるぜ」
私から冷えた溶岩と手甲を受け取るとお礼を言い、溶岩を身に纏い手甲を身につけながらリング中央に向かった。
グレンと対するファラは既にリング中央で待機していた。
「これって、グレンが負ける要素ある?」
『ありませんね、向こうにいるメンバーで勝つ可能性があるとすればはミアンくらいですよ』
ミアンには水属性の上位精霊がいるし、無限に魔素を使えるとなるとそうなるよね。
「殴ったらやけどしそうだけど大丈夫なのかな?」
『そのための手甲やとおもうで』
「ぇ、そうなの?」
手甲は何に使うのだろうと思っていたけど、そういうことなのか。
『確証はないですけどね』
「そうなんだ」
グレンがリング中央でファラと対面すると。
「それではソロ部門のエキシビションマッチを始めます!両者位置へ!」
審判が2人から離れると、2人はリング中央で見合ったままだったのを確認し試合はじめの合図をだした。
はじめの合図と同時に、ファラがグレンの足をめがけてローキックを放っていた。
「あっつ!」
ローキックがヒットすると同時に悲鳴を上げるファラ。
「そりゃそうだろう……」
溶岩を身に纏っているシーン見ていたと思うのだけど……。
グレンの灼熱ボディに容赦無く攻撃を加えるファラ、攻撃を加える毎に熱そうな動作を見せていた。
『ラミナ、グレンの感覚を共有してみたらどうですか?動きの勉強になると思いますよ』
「できるのかな?」
『出来るやろ、グレンと感覚を共有するって意識してみ』
ミントに言われたとおり、意識してみると視界聴覚触覚の共有ができた。
その後、ファラは少しでも冷えている部位にめがけて攻撃するが、グレンのパンチを受けて吹っ飛んでいた。
「今パンチするモーションなかったよね」
『感覚はどうやった?』
「全身をひねった感覚があった」
『全身をひねって威力を上げているんだと思いますよ』
「僅かな動きで大威力ってこと?」
『えぇ、リタが旅をしていた頃、あのパンチを使う拳法使いが居ましたからね』
『全身のひねりと、体重をうまく乗せるんやったよね』
『そんなことを言っていましたよね』
「はぁ~」
感心して見ていた。
「どうした?そんなもんか?」
「おまえ今何をした……」
「倭国北に広がる蓬莱国の武術だ、俺から技術を盗んでみろよ」
そう言うと、今まで防戦一方だったグレンが、ファラに対して猛攻を仕掛けていた。
感覚共有して分かったことがある。何というか、グレンの攻撃は2パターンくらいしかない気がする。
先ほど見せたノーモーションパンチ、うまく体重が乗った瞬間に相手にヒットさせる蹴り、この2パターンの攻撃と両手で相手の攻撃を裁く防御術。
「なんか、ファラに対して技を盗むように指導してない?」
『ラミナもそう思いましたか、私もそう見えるんですよね』
『拳聖なら数回見れば物に出来るやろしな』
やっぱりそうなんだ。準備しているときにも”教えるつもりだ”って言っていた。
その後もパターンを変えて攻撃したりしているが、傍からみているとファラをいたぶっているようにしか見えない事も無い……。
何度かパターンを変えてファラを攻撃すると。
「そろそろ限界か、また機会あれば勝ち上がってこい!」
グレンがそう言うと、呼吸を荒げ膝ついているファラに向かって、容赦ない回し蹴りを食らわせて場外に吹っ飛ばしていた。
卒業年度のファラにとって機会なんてもう無いんじゃないだろうか……?
「勝者火の精霊グレン!」
ソロ部門の優勝者を一方的に攻撃していたような試合が終わった。
『次はうちらやな』
『そうだね~、ラミナ』
「うん?」
『魔石の塊とミスリルを全部だして~』
『うちもこの前の人形を』
ホープがいるからオリハルコンじゃなくミスリルか、カバンからミントの人形と、大量のミスリルの粒子を出した。
ミントのウッドゴーレムは大人サイズだけど、まん丸のミスリルゴーレムは2mを余裕で越える大きさになっていた。
「それじゃ~いこうか~」
「ええで~」
まん丸のミスリルゴーレムの肩に座るミントのウッドゴーレム。
リング中央までいくと、ミアンとミッシェルと見合った。
「僕らは教えたり出来ないから直ぐ終わらせに行くよ~」
「負けませんわ!」
「それではペア部門のエキシビションマッチを始めます!両者位置へ!」
審判が4人から離れ、ミッシェルが中央、ミアンは対ファラ・ハンゾー戦の時のようにリング際ギリギリまで下がっていた。
審判が、4人それぞれが位置に付いたのを確認する試合はじめの合図をだした。
開始の合図と同時に、ファラ・ハンゾー戦と同じ展開で、ミッシェルごとドーム内に閉じ込めるという手段にでた。
まん丸は寒さに左右されないだろうけど、ミントの方はどうだろう?
植物に寒さは良くないイメージがあるけれど。
「負けちゃったかな?」
「負けないだろ」
『直ぐに分かりますよ』
アクアがそう言った瞬間、リング上に出来ていたドームが消えた。
「何があったの?」
「ミントがリング外の雑草を伸ばしてミアンを外に引っ張り出したってとこだな」
試合をする前に除草作業しないとミントに利用されると……。
リング上には、必死にミスリルゴーレムに攻撃を加えるミッシェルと何事もなさそうなミントとまん丸の姿があった。
「っく!」
「ばいばい~」
まん丸がそう言うと、大きく腕を上げ、大きな手でバチーンとミッシェルもガード姿勢をとっていたが、ガードもむなしく叩かれて場外に吹っ飛ばしていた。
「勝者精霊ペア!」
「なんかあっという間だったね……」
「雑草がなかったらもう少し長引いたかもしれんがな……」
やっぱり雑草……。
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