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第4章 学園生活 友人の難病編
第102話 精霊派遣
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ミアンを離すと、思っていたように涙でぐしゃぐしゃになっていた。
「大事な話って何……?」
精霊を派遣することを先に話すべきか、再発する可能性のはなしを先にすべきか悩んでいると。
「私が説明しましょうか」
アクアが代わりに説明してくれるようだった。
「アクアちゃん」
「ミアン、良い話と悪い話何方から聞きたいですか?」
「悪い話って、再発かな……?」
ミアンは既に再発の可能性があるって思っていたのだろうか?
「えぇ、先ほど皆さんが話していたように高い確率で再発すると思います」
「っ……」
アクアがそう言うと、ミアンは既に泣いていたのに、さらにボロボロと涙がこぼれ始めた。
「そして、良い話ですが、私達の方で話し合った結果、誰かの子を派遣しようと思います」
「誰かの子……?」
「えぇ、いくつか代償がありますが、上位精霊を付けようと思っています」
代償ってなんだろう?
もしかして、“魔素が流れている感覚”ってやつだろうか?
「えっ……」
「精霊を派遣とは、そんなこと出来るのかい?」
ミアンの父がアクアに質問していた。
「可能ですよ、事実、錬金科の卒業生には下位精霊が付いていますからね」
「噂だと思っていたが誠だったか、精霊がつくと再発は防げるのかい?」
「えぇ、限りなく0になると思いますよ」
「そうか、先ほど代償と言っていたがどんなことをするのだ?」
「いくつかありますが、一つ目は私達精霊の体は魔素で出来ています。故に魔素を貰い続けることになります」
無限にあるミアンにとってはデメリットでも何でも無いだろう。
「そうか、常に体内の魔素に流れが出来るから再発しにくくなると言うことだね」
「えぇ、理解が早くて助かります。2つめ私達精霊は同じ属性の精霊同士で情報を共有します。そのためミアンが見たこと聞いたこと等は全て私達大精霊に筒抜けになります」
「それくらいなら……」
同属性の精霊同士は情報共有するってことは知っているけれど。
「それくらいと言って良いのでしょうか?ラミナが私達にミアンの聞いたこと見たことを聞かれたら答える必要があるんですよ?」
そんな無闇にミアン個人の事を知るつもりは無いのだけど……。
「逆を返せば、私に何かあればラミナに伝わるってことですよね?」
「えぇ、その通りです」
悪事に巻き込まれたりした場合はメリットになるのか。
「一つ聞くが、上位精霊を派遣するというが、もしや精霊魔法を使えるようになるのかい?」
「えぇ、悪意がなければ問題なく使えますよ」
ん?
卒業生バッチは勘が良くなるだけじゃなかったっけ?
下位と上位の差なのかな?
代償どころかミアンからすれば、魔素硬化症の再発が可能な限り0になる、何かあったら私に伝わる。精霊魔法が使える。とメリットの方が大きい気がする。むしろメリットしかないのでは……?
「私、精霊さんを受け入れます」
「分かりました。それでは火・水・大地・植物いずれかを選んでください」
「水で!」
アクアの問に即答するミアン。
「分かりました。ラミナ少しだけ分けてください」
「うん」
私が答えると、アクアが私の肩に寄っていくとアクアから小さな青い光が生み出された。
「それではミアンの元に」
『はいはい~』
アクアから生み出された上位精霊はずいぶん明るいタイプらしい。
上位精霊がミアンの手の近くに停まると。
「今は見えないかもしれませんが、名前を付けてあげてください」
「えっと名前はホープ」
僅かだがミアンの手の近くに居る上位精霊が発光した気がした。
「あっ、流れる感覚が」
「えぇ、もうじき姿が見えるようになりますよ」
「あっ」
ミアンが反応するとホープもミアンの周囲を飛び回り始めた。
「今はただの光の球ですが、この子の姿をイメージしてみてください」
アクアがそう言うと、ミアンが右手を前に伸ばし、ホープもそれに応えてミアンの手に停まった。
ミアンはホープを両手で覆い顔の前に持ってきて何か祈りを捧げるような姿勢を取った。
しばらく見ているとミアンの手から淡い光が漏れた。
「出来たかな……?」
ミアンがそう言いながら手を広げると、そこには小さな青い鳥が居た。
「大きさや姿はイメージすれば変えることができます。必要に応じて対応してください、それから常時アクアヒールとアクアクリーンを発動させていますので、病気や怪我にはなりにくい体になると思いますよ」
なんだか、至れり尽くせりって感じだなんて思ってみていた。
「アクアちゃんありがとう!」
「どういたしまして」
ミアンへの精霊派遣は終わったかな?
「ラミナ君、少し良いだろうか?」
「ぇ、はい」
「もし明日夜時間があるなら、我が家に来ないか?今日のお礼をしたいのだが」
この後サウススペルンって思ったけど、イリーナもマリベルも帝都に居るし行かない方が良いかな?
「えっと大丈夫です」
「そうか、それでは明日の夕方使いの者を向かわせるから楽しみにしていてくれ」
『美味しいものが食べられる~』
公爵の話に一番最初に反応したのはまん丸だった。
「分かりました」
今週末は薬作りと冒険者活動でもしようかな……。
その後はミアン達家族と雑談をしてから解散となった。
「大事な話って何……?」
精霊を派遣することを先に話すべきか、再発する可能性のはなしを先にすべきか悩んでいると。
「私が説明しましょうか」
アクアが代わりに説明してくれるようだった。
「アクアちゃん」
「ミアン、良い話と悪い話何方から聞きたいですか?」
「悪い話って、再発かな……?」
ミアンは既に再発の可能性があるって思っていたのだろうか?
「えぇ、先ほど皆さんが話していたように高い確率で再発すると思います」
「っ……」
アクアがそう言うと、ミアンは既に泣いていたのに、さらにボロボロと涙がこぼれ始めた。
「そして、良い話ですが、私達の方で話し合った結果、誰かの子を派遣しようと思います」
「誰かの子……?」
「えぇ、いくつか代償がありますが、上位精霊を付けようと思っています」
代償ってなんだろう?
もしかして、“魔素が流れている感覚”ってやつだろうか?
「えっ……」
「精霊を派遣とは、そんなこと出来るのかい?」
ミアンの父がアクアに質問していた。
「可能ですよ、事実、錬金科の卒業生には下位精霊が付いていますからね」
「噂だと思っていたが誠だったか、精霊がつくと再発は防げるのかい?」
「えぇ、限りなく0になると思いますよ」
「そうか、先ほど代償と言っていたがどんなことをするのだ?」
「いくつかありますが、一つ目は私達精霊の体は魔素で出来ています。故に魔素を貰い続けることになります」
無限にあるミアンにとってはデメリットでも何でも無いだろう。
「そうか、常に体内の魔素に流れが出来るから再発しにくくなると言うことだね」
「えぇ、理解が早くて助かります。2つめ私達精霊は同じ属性の精霊同士で情報を共有します。そのためミアンが見たこと聞いたこと等は全て私達大精霊に筒抜けになります」
「それくらいなら……」
同属性の精霊同士は情報共有するってことは知っているけれど。
「それくらいと言って良いのでしょうか?ラミナが私達にミアンの聞いたこと見たことを聞かれたら答える必要があるんですよ?」
そんな無闇にミアン個人の事を知るつもりは無いのだけど……。
「逆を返せば、私に何かあればラミナに伝わるってことですよね?」
「えぇ、その通りです」
悪事に巻き込まれたりした場合はメリットになるのか。
「一つ聞くが、上位精霊を派遣するというが、もしや精霊魔法を使えるようになるのかい?」
「えぇ、悪意がなければ問題なく使えますよ」
ん?
卒業生バッチは勘が良くなるだけじゃなかったっけ?
下位と上位の差なのかな?
代償どころかミアンからすれば、魔素硬化症の再発が可能な限り0になる、何かあったら私に伝わる。精霊魔法が使える。とメリットの方が大きい気がする。むしろメリットしかないのでは……?
「私、精霊さんを受け入れます」
「分かりました。それでは火・水・大地・植物いずれかを選んでください」
「水で!」
アクアの問に即答するミアン。
「分かりました。ラミナ少しだけ分けてください」
「うん」
私が答えると、アクアが私の肩に寄っていくとアクアから小さな青い光が生み出された。
「それではミアンの元に」
『はいはい~』
アクアから生み出された上位精霊はずいぶん明るいタイプらしい。
上位精霊がミアンの手の近くに停まると。
「今は見えないかもしれませんが、名前を付けてあげてください」
「えっと名前はホープ」
僅かだがミアンの手の近くに居る上位精霊が発光した気がした。
「あっ、流れる感覚が」
「えぇ、もうじき姿が見えるようになりますよ」
「あっ」
ミアンが反応するとホープもミアンの周囲を飛び回り始めた。
「今はただの光の球ですが、この子の姿をイメージしてみてください」
アクアがそう言うと、ミアンが右手を前に伸ばし、ホープもそれに応えてミアンの手に停まった。
ミアンはホープを両手で覆い顔の前に持ってきて何か祈りを捧げるような姿勢を取った。
しばらく見ているとミアンの手から淡い光が漏れた。
「出来たかな……?」
ミアンがそう言いながら手を広げると、そこには小さな青い鳥が居た。
「大きさや姿はイメージすれば変えることができます。必要に応じて対応してください、それから常時アクアヒールとアクアクリーンを発動させていますので、病気や怪我にはなりにくい体になると思いますよ」
なんだか、至れり尽くせりって感じだなんて思ってみていた。
「アクアちゃんありがとう!」
「どういたしまして」
ミアンへの精霊派遣は終わったかな?
「ラミナ君、少し良いだろうか?」
「ぇ、はい」
「もし明日夜時間があるなら、我が家に来ないか?今日のお礼をしたいのだが」
この後サウススペルンって思ったけど、イリーナもマリベルも帝都に居るし行かない方が良いかな?
「えっと大丈夫です」
「そうか、それでは明日の夕方使いの者を向かわせるから楽しみにしていてくれ」
『美味しいものが食べられる~』
公爵の話に一番最初に反応したのはまん丸だった。
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