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第4章 学園生活 友人の難病編
第66話 夕食会
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今日やった授業の復習予習が終わると、アクアは可視化を解いて元の姿に戻った。
「精霊さんの教え方わかりやすくて良かったですね」
「そうですわね、わたくしたちのノートを見てアドバイスもくれましたし」
『喜んでもらえたなら良かったです』
机の上を片付けると、良いタイミングでツキが入ってきた。
「夕食にして構いませんか?」
「うん」
「それではお持ちしますね」
ツキがキッチンにもどり、ミシェルのメイドと思われる人と2人で食事を並べていった。
ステーキみたいな物と、色とりどりの野菜が盛らていた。
とてもおいしそうだ、自炊をすると如何しても適当に済ませてしまうからこんな見栄えの良い料理はあまり口にしない。お昼の海鮮丼ですら久々のごちそうだった。
「それでは食べましょうか」
「ミアンさん、ラミナさん、2人は夏休みの予定入っているんですの?」
「私は帝都の自宅で過ごす予定ですよ~」
「私は特に予定はないので村に帰るかも?」
実際ミアンの為の練習を続けたいと思っているし、適当なタイミングで村に帰ろうかと思っていた。
「そう、2人共良かったらミネユニロントに来ませんこと?」
「「ぇ」」
ミシェルから招待を受けるとは思っていなかった。
ファントムフラワーを実際に見てみたいし、機会があれば風の精霊と……。
「ハィウェン風穴洞って知っている?」
「えぇ、王都から半日~1日ほど歩いた場所にありますの」
遠くないし、行くのもアリかな?
「それなら、ファントムフラワーも見てみたいし、行こうかな……」
「ラミナ、ファントムフラワーってなんなんですか?」
「ラミナさんが漂わせている香りが、ファントムフラワーの香りなんですの」
「お姉ちゃんも同じ香りがするんだよね、良い香りだよね私も行こうかな~」
そりゃ、プリムにファントムフラワーの洗料渡したし、同じ香りを漂わせていても不思議じゃない。
「私と同じ洗料を使っていると思う」
「どこで売っているんですか~?」
プリムからは何も聞いていないのだろうか?
「ぇ、自分で作っているんだよ」
「「ぇ?作れるの(んですの)!?」」
「うん」
カバンから未使用の洗料が入った瓶を1本取り出した。
「これがそうだよ」
「酒瓶じゃないんです?」
「うん、入れる物がなくて、これに入れたの」
「良い香りですわね」
「まだいっぱいあるし、あげようか?」
「いいんですの!?」
ミシェルの食いつきがすごかった。もしかしてずっと気にしてたのかな?
「私もほしいかも」
カバンから追加で1瓶だして2人に渡した。
「ありがとうございます」
「ありがと~」
2人が瓶を受け取り、ミアンとミシェルは自分の横に洗料置いていた。
「ラミナさんはどんな香りでも洗料に出来るんですか?」
『植物、鉱石由来なら出来るんちゃう?』
ミントがそう言うってことは、確実に出来るってわけじゃないのかな?
そもそも鉱石に香りなんてあるのかな?
「植物とか鉱石由来の物なら出来るかもです」
「“かもです”?」
「やってみないと分からないといったところかな?」
「なるほど……、例えばなんですけど、ブルーローズなら出来るんでしょうか?」
ブルーローズってなんだろうか?
『ブルーローズなら簡単に出来るで』
「出来るみたいですよ」
「何があれば作ってもらえるのかしら?」
聞かれたときから、もしやと思っていたけど作ってほしいのか。
『ブルーローズの種でも苗でも香水でも何でもええよ、あとは洗料の素材やな』
洗料の素材ならたんまり確保してあるし、ブルーローズだけで大丈夫かな?
「ブルーローズの種でも苗でも香水とかあれば……」
「それくらいでしたら、後日お持ちしますわ」
「分かりました」
ブルーローズの洗料を作るのが決まった。
「話終わりました~?」
ミアンそっちのけで話しをしていた。
「ごめんごめん」
「いえ、2人が仲良くなってくれるなら良いんですよ」
何の話だろうか?
「ラミナさん、先の話に戻るのですが」
「先の話?」
「えぇ、ミネユニロントの話です。最初の1週目は王都ミネットで、2、3週目ティロンクの別荘でと思っていますの」
『ええんちゃう?そのくらいの時期のティロンクならファントムフラワー見れるで』
生のファントムフラワーを見てみたい。
「是非に!」
「決まりですわね」
夏期休暇はミネユニロント王国と……、夏期休暇が楽しみになった。
その後も雑談しながらオーク肉を3人で楽しみ、そろそろお開きの時間となった頃、ツキが部屋に入ってきた。そしてそのまま私の元へ来た。
「ラミナ様こちらを」
「ん?」
手渡されたのは折りたたまれた1枚の紙だった。
「先ほどクロエ先生がお見えになり、町で通り魔事件が起こっているので注意するようにとのことでした」
受け取った紙を開くと、ツキが言った内容が書かれていた。
ここ3日間連続で死者が出ているんだとか……。
「物騒ですわね」
「しばらくは町に行かない方がいいかもしれませんね」
ん~ポーションの納品明日行こうと思っていたけど、まぁ私にはミントたちが居るから大丈夫だろうと考えていた。
「そうだね」
その後は軽く雑談をしてお開きとなった。
「精霊さんの教え方わかりやすくて良かったですね」
「そうですわね、わたくしたちのノートを見てアドバイスもくれましたし」
『喜んでもらえたなら良かったです』
机の上を片付けると、良いタイミングでツキが入ってきた。
「夕食にして構いませんか?」
「うん」
「それではお持ちしますね」
ツキがキッチンにもどり、ミシェルのメイドと思われる人と2人で食事を並べていった。
ステーキみたいな物と、色とりどりの野菜が盛らていた。
とてもおいしそうだ、自炊をすると如何しても適当に済ませてしまうからこんな見栄えの良い料理はあまり口にしない。お昼の海鮮丼ですら久々のごちそうだった。
「それでは食べましょうか」
「ミアンさん、ラミナさん、2人は夏休みの予定入っているんですの?」
「私は帝都の自宅で過ごす予定ですよ~」
「私は特に予定はないので村に帰るかも?」
実際ミアンの為の練習を続けたいと思っているし、適当なタイミングで村に帰ろうかと思っていた。
「そう、2人共良かったらミネユニロントに来ませんこと?」
「「ぇ」」
ミシェルから招待を受けるとは思っていなかった。
ファントムフラワーを実際に見てみたいし、機会があれば風の精霊と……。
「ハィウェン風穴洞って知っている?」
「えぇ、王都から半日~1日ほど歩いた場所にありますの」
遠くないし、行くのもアリかな?
「それなら、ファントムフラワーも見てみたいし、行こうかな……」
「ラミナ、ファントムフラワーってなんなんですか?」
「ラミナさんが漂わせている香りが、ファントムフラワーの香りなんですの」
「お姉ちゃんも同じ香りがするんだよね、良い香りだよね私も行こうかな~」
そりゃ、プリムにファントムフラワーの洗料渡したし、同じ香りを漂わせていても不思議じゃない。
「私と同じ洗料を使っていると思う」
「どこで売っているんですか~?」
プリムからは何も聞いていないのだろうか?
「ぇ、自分で作っているんだよ」
「「ぇ?作れるの(んですの)!?」」
「うん」
カバンから未使用の洗料が入った瓶を1本取り出した。
「これがそうだよ」
「酒瓶じゃないんです?」
「うん、入れる物がなくて、これに入れたの」
「良い香りですわね」
「まだいっぱいあるし、あげようか?」
「いいんですの!?」
ミシェルの食いつきがすごかった。もしかしてずっと気にしてたのかな?
「私もほしいかも」
カバンから追加で1瓶だして2人に渡した。
「ありがとうございます」
「ありがと~」
2人が瓶を受け取り、ミアンとミシェルは自分の横に洗料置いていた。
「ラミナさんはどんな香りでも洗料に出来るんですか?」
『植物、鉱石由来なら出来るんちゃう?』
ミントがそう言うってことは、確実に出来るってわけじゃないのかな?
そもそも鉱石に香りなんてあるのかな?
「植物とか鉱石由来の物なら出来るかもです」
「“かもです”?」
「やってみないと分からないといったところかな?」
「なるほど……、例えばなんですけど、ブルーローズなら出来るんでしょうか?」
ブルーローズってなんだろうか?
『ブルーローズなら簡単に出来るで』
「出来るみたいですよ」
「何があれば作ってもらえるのかしら?」
聞かれたときから、もしやと思っていたけど作ってほしいのか。
『ブルーローズの種でも苗でも香水でも何でもええよ、あとは洗料の素材やな』
洗料の素材ならたんまり確保してあるし、ブルーローズだけで大丈夫かな?
「ブルーローズの種でも苗でも香水とかあれば……」
「それくらいでしたら、後日お持ちしますわ」
「分かりました」
ブルーローズの洗料を作るのが決まった。
「話終わりました~?」
ミアンそっちのけで話しをしていた。
「ごめんごめん」
「いえ、2人が仲良くなってくれるなら良いんですよ」
何の話だろうか?
「ラミナさん、先の話に戻るのですが」
「先の話?」
「えぇ、ミネユニロントの話です。最初の1週目は王都ミネットで、2、3週目ティロンクの別荘でと思っていますの」
『ええんちゃう?そのくらいの時期のティロンクならファントムフラワー見れるで』
生のファントムフラワーを見てみたい。
「是非に!」
「決まりですわね」
夏期休暇はミネユニロント王国と……、夏期休暇が楽しみになった。
その後も雑談しながらオーク肉を3人で楽しみ、そろそろお開きの時間となった頃、ツキが部屋に入ってきた。そしてそのまま私の元へ来た。
「ラミナ様こちらを」
「ん?」
手渡されたのは折りたたまれた1枚の紙だった。
「先ほどクロエ先生がお見えになり、町で通り魔事件が起こっているので注意するようにとのことでした」
受け取った紙を開くと、ツキが言った内容が書かれていた。
ここ3日間連続で死者が出ているんだとか……。
「物騒ですわね」
「しばらくは町に行かない方がいいかもしれませんね」
ん~ポーションの納品明日行こうと思っていたけど、まぁ私にはミントたちが居るから大丈夫だろうと考えていた。
「そうだね」
その後は軽く雑談をしてお開きとなった。
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