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第7章 帝国内戦

第103話 全属性魔法の可能性

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 ミーファと入れ替わりでシーファがアリサの元に向かった。

 ファーファとミーファと3人になった。

「和人君、私に姿を変えてもらっていいです?」

 1人になった時にと思っていたが。

「ぇ?良いんです?」
「えぇ」

 本人からの承諾が得られたので、目の前でファーファの姿に変わった。

「リンシェルさんと同じように一瞬で変わりますね……」
「そうなんです?」
「えぇ、あの方も瞬きしたら姿が変わってるなんてことがありました」

 同じ系統のスキルなのだろうか?

「そうなんだ」
「はい、これで和人君も全属性使えますね」

 そういや、シーファ達姉妹にはバレているんだった。

「そうですね」
「無属性って何かわかりますか?」
「いえ……」
「ですよね、私も正直何処まで出来るかわかりません」

 そう来たか……、てっきりいろいろと教えてもらえると思っていた。

「そうなんですか?」
「えぇ、全属性持ちになったら想像する事は大体できると思って大丈夫です」

 それなら植物魔法みたいなのは出来るのだろうか?

「植物を操る事は?」
「出来ますよ、ミーちゃん何か葉っぱ持ってる?」
「はい」

 ミーファがポケットから何かの枯れ葉をファーファに手渡した。

「和人君、よく見ててください」

 ファーファの手の平の上にある枯れ葉がみるみると青くなり瑞々しい葉に戻った。

「なんというか再生ですか?」
「そうですね、多分植物に関する魔法です」

 なぜ多分?

「多分……?」
「はい、もう一つ可能性があるのは、時を戻す魔法かもしれないからです」
「ぇ、それって永遠に若く居られるという事ですか……?」
「えぇ、それも可能ですよ」

 まじか、無属性最強か!

「可能と言うことはやった事が……?」
「あります、もっと言うと、自分が知らない魔法を見ると真似が出来ます」
「ぇ?まじっすか?」
「はい、無属性に限らずすべての属性持ちですからね、再現したいと思ったら、どれかしらの属性が働いて再現できるようになります」

 全属性持ち最強かっ!

「無限に夢が広がりますね……」
「えぇ、私もその夢があったからすべての魔導書を集めたんです」
「なるほど……」

 確かに、何もかもが可能と解かると全属性の魔導書を求めたくなる気持ちがわかった。

「もしかしてなんですが、死者蘇生も……」
「それは試したことないのですが、やめたほうが良いと思います……」
「やっぱりそっか」

 正直、魂がどうとか物理的に不可能な部分がでてきそうだ。

「えぇ、何が起こるか分からないというのが大きいですね」
「神々の怒りに触れるかもとかか」
「そうです。病気やケガを治す事は問題ないと思いますけどね」
「そうですね……」
「他に出来る事と言うとですね、色々な物に属性付与が出来ますよ」

 付与って神器に光を宿すとか?

「神器に限らずですか?」
「えぇ、要領はそれと同じなんですけどね」
「なるほど、もしかして変身も……」
「それは出来ないのですが、幻影と言えばいいんでしょうか?」
「幻影ですか」
「えぇ、ほら!」

 ファーファが、“ほら”と言った瞬間、ファーファの姿がシーファの姿になった。

「おー、凄いですね」
「でしょ」
「声まで一緒ですね」
「そうなんです、仕事を抜け出すのに便利なんですよ」

 なるほど、仕事を抜け出す際に使っていると……。

「へぇ、面白いですね」
「ね!」
「何が“ね!”なのかな?」

 シーファがアリサと共に離れた所に立っていた。

「あっ」

 ファーファの幻影が解けた。

「和人が私の姿になってると思ったけど、違ったのね」

 そっか、自分がファーファの姿になっていたからか、自分も本来の姿に戻った。

「次はラーファさんの火炎ですかね?」
「そうね、ここから近くに居るみたいだし行きましょうか」
「姉さん、明日公爵様に旅に出る報告してからでいいんじゃない?」
「そうね、今日はもうゆっくりしましょうか、明日の朝りーフェルに向かいましょ」
「了解」

 その後は、アリサに洗礼の様子を聞いたり、3姉妹と雑談したりと過ごした。
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