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人の姿になったユキ

第81話 見知らぬ女の子

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 久々の我が家!

 3階に駆けあがり玄関を開け、ユキと共にソファーに飛び込む。

「あぁ~帰ってきた!」
「キュィ~♪」

 あ~自宅の匂い癒される~。

「ユキ風呂入ろう!」
「キュィ~♪」

 久々のお風呂を堪能したり、ユキのもふもふ感を堪能しながらシャンプーをかけ洗ったりと久々の感触を楽しんだ。

 風呂から上がると次は久々の食事だ、これまでは絶対健康がある為に適当に飴玉食べたりしていたくらいで、ユキも簡単なビーフジャーキーや生肉等直ぐに食べれるもので済ませてた。

 久々の大好物の油揚げがのったきつねうどん!

 ユキには何が良いだろうか?
 基本何でも食べるからな、同じでいいか汁と具うどん別にすれば食べやすいだろう。

 さくさくっと、うどんを作り平皿に麵と具、丼に汁をいれて床に置いてやると、勢いよく食べ始めた。これまでずっとビーフジャーキーとか生肉だったからだろうか、良い食べっぷりだ。

 ソファーに座り、自分の分を食べ始めると、既に食べ終わったユキが膝の上に乗ってきた。

「キュ~ン」
「おまえもう食べたじゃん」

 後ろ足だけで立、前足を合わせてお願いって感じのポーズを取り始めた。

「キュ~ン」
「まだ食べたいの?」
「キュィ~♪」

 仕方ない鶏肉をアイテムボックスから取り出し、空になっている床の皿にだしてやった。

「キィ~♪」

 自分の膝から降りて鶏肉にかぶりついていた。

 ご飯も済ませたら後片付けを済ませ、残りはふかふかベッドの上で寝る事だけだ。

「夕方まで少し時間あるし寝るか」
「キュィ~♪」

 寝室に行きベッドの布団の中に入ると、ユキが目の前に来た。

「おまえ自分のベッドで寝ないでこっちで寝んの?」
「キュィ~♪」
「まぁいいけど、寝返りには気を付けてね……」

 気づけばユキがぺしゃんこでしたと言うのは避けたい。

「キュィ~♪」

 ユキが鳴くと尻尾で頭をなでなでしてきた。なぜ?と思いながら目を閉じた。


◇◇◇◇◇◇

 どれだけ寝てたか、寝返りをうったら、手に触れたのが布団や壁じゃなく柔らかい何かだった。

 正体を掴むために目を開けると、そこには女の子の顔があった。

「うぉーーーーーーっ!」


 勢いよくベッドから出た為ベッドから落ち、挙句に壁に頭をぶつけた。

 痛っ!と思いつつ、女の子を見ると銀髪に狐の耳がついていた。もしやユキ……?

「ん~どうしたの~?」

 眠そうな目をこすりながらこっちを見る女の子。

「誠明おはよ~」

 窓の外をみると、もう夕方だ、おはようという時間じゃないが……

「あぁおはよう……」
「ん~~」

 そのまま四つん這いでお尻を高く上げ体を伸ばしているので見える所が見えちゃってる。

 大きすぎず、小さすぎずにちょうどいい大きさで形のいいの胸が……、

「あっ!」

 何かに気づいたようだ、おそらく人の姿になっている事に気づいたんだろう。

「ね!誠明!人になってる!」

 っばっと勢いよくベッドの上に立ちこちらを向く、彼女の身体を隠すものが何もなくなった。

 うわっっと思いつつ後ろの壁を向いた。

「誠明~みてよ~人になったよ~!」

 いやいやいや、そっち見れない!

 今のユキを確実に女性として認識している自分がいる。正直心臓の鼓動がやばい!

 今までは、女性ではなく患者として認識してたからか女性の裸を見ても何とも思わなかったが、今のユキの姿はやばい刺激が強すぎる。目を閉じてもユキのさっきの姿が焼き付いているのが分かる。

「誠明~こっちみてよ~」
「見たから!とりあえず服着てくれない!?」
「服なんて持ってないよ~」

 そりゃそうだ、今まで狐の姿だったし自分も着せたりした記憶がない。

 アイテムボックスから適当にTシャツやハーフパンツなど適当にだして後ろに投げる。

「誠明~何でこっち見てくれないの~?うち人の姿になったんだよ~?かわいくないのかな~?」
「いやいやいや、可愛い可愛すぎて直視できない位だから!」

 正直綺麗に伸びたストレートロングの銀髪に、小顔でめがぱっちりしていて整っているところ、スタイルも少し筋肉質で出る所はでて引っ込むところは引っ込んでいる健康体、顔立ちやスタイルなんかはもうドストライクなくらいで好みだ、内面は今までのこと考えれば甘えん坊だけど外じゃしっかりしているというなら、これまで生きてきて出会った誰よりも好みだ。

「え~なら見てよ~」
「直視できないっての!とりあえず服着て?」
「服着方教えてよ~」

 服着るのが初めてなのは理解できるが、今まで自分が服着てるのを何度も見ているはずなんだがな、と思いつつ観念した。

 なるべくユキの裸を見ないように、ベッド上に落ちているTシャツを拾った。

「ユキ万歳!」
「はい!」

 両手を真上にあげるユキをみてて、あ~万歳じゃないな、

「両手をこっちに伸ばしてくれる?」
「はい!」

 前倣えの状態になったユキの腕にそでを通してその後頭を通して思った。下着どうしようか……。

 ユキは初めての服を着た事でなのか不明だが満面の笑顔だった。

 時間も時間だし2階に誰か女性陣が居るだろうと思い。

「ユキ、ごめんちょっとまってって!」
「ふぇぇ?」

 そう伝え、ユキを寝室に残して2階に降りた。

 2階のフロアに入ると既に知っている女性陣数名がきて準備をしてた。

「あ、ナンニャさん、ちょっといいです?」
「あら、先生久しぶりだね~」
「えぇ久しぶりです」

 周りの御婦人方に挨拶しつつ、続けた。

 ナンニャさんはザックと共によくユキの話を聞いていた女性だった。

「ナンニャさんちょっと上に来てもらって良いです?」
「ん?どうしたんだい先生?」
「ちょっと……」
「ごめんちょっと抜けるよ~」
「「「はいよ~」」」

 ナンニャさんを自宅の寝室について来てもらった。

「あら、あんた、女の子なんだから下位ちゃんとはきなさい!それにせんせい恋人かい~?」

 ユキに注意した後、ニヤニヤしながらこっちを向くナンニャさん。

「あ~ナンニャ~」

 といってナンニャさんに抱き着くユキ。

「ぇ?あんたユキちゃんかい?」
「そうだよ~人になれたの~」
「そうかい、願いがかなったね~」
「うんうん~」
「それでせんせい、もしかしてユキちゃんの服かね?」
「そうです、女性ものは分からないのでお願いしたくて」

 ナンニャさんは納得したように頷いてくれた。

「いいよ、それじゃあちょっとそのパンツに穴開けて買い物に行こうか~」
「誠明も~」
「いや行かない!」

 即答すると、ユキは不満そうな表情を見せた。

「ぇ~」
「そうだよ、男を連れて行くような所じゃないからね~」
「そうなの~?」
「そうだよ、先生ちょっと外に出ててくれるかい?」
「あ~はい」

 リビングにもどりソファーで待つことにした。寝室からは2人の楽しそうな声がしていた。

 しばらくすると寝室からナンニャさんとユキが出てきた。

「せんせい、それじゃあちょっと借りていきますよ」
「あ~お願いします~」
「誠明行ってくるね~」
「いってらっしゃい」

 満面の笑みで手を振るユキをみてると、本当に今の状況が楽しいんだなぁと思いながら見送った。
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