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放浪の旅の始まり
第45話 ユキの成長
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翌朝、登山グッズのおいている店を回り杖と雨具を買い登山道に向かった。
結界を意識して結界魔法を発動させてみた。
街の外に出てユキと共にカッチョイスを目指して歩き始めた。
自分の体力がどれだけ持つか心配だったが、気鬱だったらしく、少し疲れた程度がずっと維持するような感じだった。絶対健康の影響かな?
ユキの方もずっと町中で生活していたこともあり久々の大自然の中の為かすごく楽しそうに森の中を駆けまわっていた。
少し早歩きしてみるが、やはり一定以上疲れる事がないならばこのまま走ってみようと思った。
「ユキ走るよ!」
「キュイ♪」
そのまま駆け足で登山道を掛けていると日が真上に来た頃にキャンプ地と思しき広場のあるところにでた。
ん~まだ昼頃だし、少し休憩して天気もいいしこのまま次のキャンプ地をめざしてみるか。
「ユキご飯にするよ~」
「キュィ~♪」
ユキに鳥の胸肉やささみ肉と果物をあげて自分も適当に済ませて。
「よっし次のキャンプ地まで走るよ~」
「キュィ~」
その後も駆け足をしながら次のキャンプ地を目指して走り続け、日が暮れ始めるころには次のキャンプ地に到着した。
「キュィィ……」
「ユキ疲れた?」
「キュッキュ……」
いつもより元気のない返事だが、結構疲れているのが分かった。途中で速度を落とすことなく付いてきたなと思った。
「今夜はここで休もうか」
「キュッキュ」
この世界に来て初めてテントをはる。慣れない手つきでテント設営した。
人が居るときは周りに合わせていたが、ようやく買いそろえたキャンプ道具が役に立つ時がきたと思いながらウキウキ気分で椅子やテーブル、コンロに調理道具を出した。
一方ユキはヘトヘトなのかぐったりと丸くなっていた。
「ユキ大丈夫?」
「キュッキュ」
元気のない肯定か、ユキを抱き上げ触診スキルを使うと、ユキの体内の筋肉繊維がボロボロになっていた。
あ~ユキはいま全身筋肉痛になっていた。
狐にプロテインって大丈夫なのかなとか思いつつユキの皿に水で溶かしたプロテインをだした。
「ユキ飲みな」
「キュィィ~」
ゆっくりと皿の方によるとペロペロと舐め始めた。
肉も今日は食べやすく刻んだ方がいいかな?と思い、鳥のもも肉やマバダザで買い込んだ果物等を包丁を使い刻んでからユキにだした。
「食べやすく刻んだからゆっくり食べな」
「キュィィ~」
さっきから“キュィィ~”って言ってるけどどういう意味だ?肯定ではないけどなんだろう?お礼か?
考えても分からないので自分もゆっくりと夕食を食べるとユキを膝の上に乗せ星空を見上げてのんびりとした時間を過ごした。
翌朝、寝袋の中で寝ていると、顔をなめられる感触で目が覚めた。
目を開けると目の前にユキの顔があった。
「おはよう、身体はどう?」
「キュィ♪」
反応は元気そうだが、昨日あれだけ筋肉繊維がボロボロだったからな。
寝袋から出てユキを抱き上げてから触診で確認すると、あれだけボロボロだった筋肉繊維が綺麗に回復していた。
いやいやいや超回復とかあるのは知ってるけどこんなに早く治らんだろう。
もしかしてプロテインが関係してるのか?
薬は日本に居た頃と比べるとあり得ないくらいの速攻性がある、もしかしてプロテインやサプリメント系もなのか?
まぁいいか、心なしかユキが少し大きくなってるような気がした。
考えても分からない事は考えるのを止め、朝食を取って、道具をすべて片付け出発の準備を始めた。
「ユキ、昨日と同じ感じで大丈夫そう?」
「キュッキュ!」
大丈夫って事ね、まぁ翌朝には綺麗に治ってればそうなるか。
片付けもすべて終わらせいざ出発だ。
昨日より少し早いペースで走っていると前の方から1人の獣人女性がこちらに向かって来た。耳の形状的に馬系の獣人かな?
「こんにちは~」「キュィ~」
と、自分とユキが挨拶すると。
「ぇあ、こんにちは~」
と言いながら獣人女性はそのままの勢いでガラドゥの町方面へ去っていった。
“ぇあ”とか言ってたけど、もしかしてこの世界では登山中すれ違っても挨拶しないのかな?とか思ってしまった。
そして順調に進んでいると、森林エリアから草原エリアに出た。前方と左右に高い山がそびえ、辺りは膝丈ほどの草花に覆われていた。
「結構きれいな所だね~」
「キュィ~♪」
ユキはそう鳴くと道を外れ草花の中に突っ込んでいった。
少し休憩するかと思い立ち止まり昼食の準備をしながらユキがはしゃいでいるのを見守っていた。
その後、2日目の夕方前には2つ目のキャンプ地に到着した。
「ユキ大丈夫?」
「キュィィ……」
「ユキ疲れた?」
「キュッキュ……」
昨日と全く同じ状態になっていた。
その後、昨日同様ユキにはプロテインと刻んだ肉と果物をだして似たような夜を過ごし、翌朝にはまたちょっぴり大きくなった元気なユキの姿があった。
そして9日目の夜、はるか遠くに4つの明かりが見えた。
結界を意識して結界魔法を発動させてみた。
街の外に出てユキと共にカッチョイスを目指して歩き始めた。
自分の体力がどれだけ持つか心配だったが、気鬱だったらしく、少し疲れた程度がずっと維持するような感じだった。絶対健康の影響かな?
ユキの方もずっと町中で生活していたこともあり久々の大自然の中の為かすごく楽しそうに森の中を駆けまわっていた。
少し早歩きしてみるが、やはり一定以上疲れる事がないならばこのまま走ってみようと思った。
「ユキ走るよ!」
「キュイ♪」
そのまま駆け足で登山道を掛けていると日が真上に来た頃にキャンプ地と思しき広場のあるところにでた。
ん~まだ昼頃だし、少し休憩して天気もいいしこのまま次のキャンプ地をめざしてみるか。
「ユキご飯にするよ~」
「キュィ~♪」
ユキに鳥の胸肉やささみ肉と果物をあげて自分も適当に済ませて。
「よっし次のキャンプ地まで走るよ~」
「キュィ~」
その後も駆け足をしながら次のキャンプ地を目指して走り続け、日が暮れ始めるころには次のキャンプ地に到着した。
「キュィィ……」
「ユキ疲れた?」
「キュッキュ……」
いつもより元気のない返事だが、結構疲れているのが分かった。途中で速度を落とすことなく付いてきたなと思った。
「今夜はここで休もうか」
「キュッキュ」
この世界に来て初めてテントをはる。慣れない手つきでテント設営した。
人が居るときは周りに合わせていたが、ようやく買いそろえたキャンプ道具が役に立つ時がきたと思いながらウキウキ気分で椅子やテーブル、コンロに調理道具を出した。
一方ユキはヘトヘトなのかぐったりと丸くなっていた。
「ユキ大丈夫?」
「キュッキュ」
元気のない肯定か、ユキを抱き上げ触診スキルを使うと、ユキの体内の筋肉繊維がボロボロになっていた。
あ~ユキはいま全身筋肉痛になっていた。
狐にプロテインって大丈夫なのかなとか思いつつユキの皿に水で溶かしたプロテインをだした。
「ユキ飲みな」
「キュィィ~」
ゆっくりと皿の方によるとペロペロと舐め始めた。
肉も今日は食べやすく刻んだ方がいいかな?と思い、鳥のもも肉やマバダザで買い込んだ果物等を包丁を使い刻んでからユキにだした。
「食べやすく刻んだからゆっくり食べな」
「キュィィ~」
さっきから“キュィィ~”って言ってるけどどういう意味だ?肯定ではないけどなんだろう?お礼か?
考えても分からないので自分もゆっくりと夕食を食べるとユキを膝の上に乗せ星空を見上げてのんびりとした時間を過ごした。
翌朝、寝袋の中で寝ていると、顔をなめられる感触で目が覚めた。
目を開けると目の前にユキの顔があった。
「おはよう、身体はどう?」
「キュィ♪」
反応は元気そうだが、昨日あれだけ筋肉繊維がボロボロだったからな。
寝袋から出てユキを抱き上げてから触診で確認すると、あれだけボロボロだった筋肉繊維が綺麗に回復していた。
いやいやいや超回復とかあるのは知ってるけどこんなに早く治らんだろう。
もしかしてプロテインが関係してるのか?
薬は日本に居た頃と比べるとあり得ないくらいの速攻性がある、もしかしてプロテインやサプリメント系もなのか?
まぁいいか、心なしかユキが少し大きくなってるような気がした。
考えても分からない事は考えるのを止め、朝食を取って、道具をすべて片付け出発の準備を始めた。
「ユキ、昨日と同じ感じで大丈夫そう?」
「キュッキュ!」
大丈夫って事ね、まぁ翌朝には綺麗に治ってればそうなるか。
片付けもすべて終わらせいざ出発だ。
昨日より少し早いペースで走っていると前の方から1人の獣人女性がこちらに向かって来た。耳の形状的に馬系の獣人かな?
「こんにちは~」「キュィ~」
と、自分とユキが挨拶すると。
「ぇあ、こんにちは~」
と言いながら獣人女性はそのままの勢いでガラドゥの町方面へ去っていった。
“ぇあ”とか言ってたけど、もしかしてこの世界では登山中すれ違っても挨拶しないのかな?とか思ってしまった。
そして順調に進んでいると、森林エリアから草原エリアに出た。前方と左右に高い山がそびえ、辺りは膝丈ほどの草花に覆われていた。
「結構きれいな所だね~」
「キュィ~♪」
ユキはそう鳴くと道を外れ草花の中に突っ込んでいった。
少し休憩するかと思い立ち止まり昼食の準備をしながらユキがはしゃいでいるのを見守っていた。
その後、2日目の夕方前には2つ目のキャンプ地に到着した。
「ユキ大丈夫?」
「キュィィ……」
「ユキ疲れた?」
「キュッキュ……」
昨日と全く同じ状態になっていた。
その後、昨日同様ユキにはプロテインと刻んだ肉と果物をだして似たような夜を過ごし、翌朝にはまたちょっぴり大きくなった元気なユキの姿があった。
そして9日目の夜、はるか遠くに4つの明かりが見えた。
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