僕にとっての運命と番

COCOmi

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僕の運命の番

僕の運命の番8

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んっ、と目をゆっくりと開ける。
眠りこけてしまっていたようだ。
上半身を起き上がらせば、腰から鈍痛のような痛みが響き渡る。
「~~~ったぁ」
「起きたのか」

静かだが低く響いた声が後ろから落ちてきた。

「あっ…」
記憶が混乱していて言葉がうまく出てこない。
男はまことの横へ座ると右手を取って、観察し始めた。
「……指と肩、すまなかった」
「あ、い、いえ…こちらこそ…発情しちゃって……」
「それは別に構わない」
男は右手の様子に満足したのか、次は肩の様子を見始めた。淡々とした言葉が返ってくる。

ぐるぐる巻きにされた指を眺めながら言葉を出す。
「あの、あのとき指を噛んでもらえなければ、そのまま番になってたと思います…。無茶しなくてよかった…ありがとうございます」
肩の様子を見ている銀髪にぺこりと頭を下げる。顔を上げれば透き通ったエメラルドグリーンの瞳が目に入った。
「俺も、発情を止めようとしたが、いつものようにできると甘くみすぎていた…。無理やりセックスもしてしまったし、体に傷までつけた。すまない」
ガバッと頭を大きく下げられ、まるで土下座のような格好をされる。

「いやいや!そんな!ぼくはいいんで!!!」
と勢いよく手をブンブンと振る。振動で少し肩や指先に痛みを感じて、やっぱり夢じゃなかったんだ、とも思った。

男は少し心配そうな顔をして、顔を上げた。
「そういえば、中に2回出してる…。体は丁寧に洗ったが、避妊薬はあるか?ないなら金はもちろん出す」
「あ!そ、そうだった…!
確か、家ならある!3時間しか経ってないなら、すぐ帰れば間に合うかも」
「わかった、俺が送る」
男は立ち上がると、鞄をひっ掴み、鍵を手に取った。
男はスッと手をこちらに差し出した。
「あ、ありがと」
その手にグッと掴まる。
立ち上がって近くにきた男の顔をじっと見つめた。

少しつり目がちなエメラルドグリーンの瞳が細まり、ふっと微笑まれる。

ドクンドクンと胸が鼓動打つ。
初めてのこの感覚と彼の笑顔を見たときの湧き上がる勝手な幸福感に彼が本当に運命の番であると、まことは再度思い知らされた。




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