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第5章 フリージア=リークハルトの道先
番外編・グレイの嫉妬
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「リディも、次に会う時は貴族なんですね」
魔物との混血の存在が公になってから一年。
グレイの執務室で休憩がてらお茶を共にしていたフリージアが、ぽつりと呟いた。
「心配?」
グレイが問いかければ、フリージアは小さく笑って首を振った。
「いえ。リディなら迷いながらも自分の道を自分で決められると思いますし、その末にどんなことがあっても乗り越えられると思います。今のお義兄様なら、きちんとリディを支えてくれると思いますし」
リディがリークハルト侯爵家に滞在している間、カーティスは週に一度訪ねてきた。
リディは一貫して、「そんな都合のいい女になるわけないでしょ? 自分のこともよくわかってない奴の話なんて聞くに値しないわ」と突っぱねていたものの、次第にカーティスの想いがはっきりとし、それを真っ直ぐに向けられるようになると、その口調からも言葉からも鋭さは消えていった。
そうして結婚については保留としているものの、カーティスの叔父の養子に入ることは了承した。
カーティスが父や叔父を説得するのには何らかの交渉があったはずで、新たに負うものがあったはずだ。
それでも強くその道を進むことを決めたカーティスに、リディも思うところがあったのかもしれない。
リディは「貴族になるだけで、あんたなんて捨てるかもしれないけどね」と笑ったが、想いがどこにあるかはグレイから見ても明らかだった。
これまでの経緯やリディが向けられた言葉を思えば、そう易々と受け入れられないのも理解できる。
だが今のカーティスの言葉は、しっかりとリディに届いているように見えた。
時間さえ経てば、二人とも収まるべきところに収まるのかもしれない。
「まあ、貴族の養子にしてから嫁に迎える、ってところがちょっと引っかかるけど」
思わず口の中で呟けば、聞きとがめたフリージアが首を傾げる。
「何が気にかかるのですか?」
「だって、それって元はフリージアと結婚するために考えてたことだろう? だからすぐにそんなことを言い出したんだと思うし。リディもそれがわかってたからなおさら怒ってたんじゃないかな」
「え。ええ?」
そんなことは考えもしなかったのだろう。フリージアは目をまん丸に見開いて驚いた。
「いや、はっきりとそう聞いたわけじゃないし、推測だけど」
グレイは苦笑したが、同じ立場だったらやはり同じ手を使ったかもしれないとは思う。
もちろんフリージアの同意が前提の話ではあるが、結ばれないとわかっていてもどうしても手に入れたいと思う気持ちはグレイにも理解できてしまう。
そうして用意していた手を別の相手に使おうとするのが引っ掛かるだけで。
「でも、お義兄様が私に向けていたのは、なんというか――大切にしていたぬいぐるみをとられまいとしがみついていたようで、恋とか、そういったものとは違うように思います」
「確かに執着はすごかったけど、根底には恋心があったんじゃないかなって僕は思うけどね」
会えばグレイを牽制し、冷たい目を向けていたことを思い出す。
同時に、グレイはカーティスに対していまだ嫉妬を抱いてもいた。
カーティスはグレイの知らないフリージアを知っているから。
それに元は仲の良い兄妹だったと聞いた。
だからグレイが不在にしている間、リディとジェームズがこの邸にいてくれたことは助かっていた。
またカーティスがフリージアへの想いを再燃させるのではないかと恐れていたところがあったから。
「私が思う『好き』が正しいのかはわかりませんけど」
フリージアは首を傾げ、そう前置きをして続けた。
「本当に相手を好きだったら、相手が幸せになることを考えるものなんじゃないでしょうか。私だってグレイ様が誰かにとられると思ったらとても悲しいし、そんなの絶対に嫌だって思いますけど、でもそれが本当にグレイ様の幸せなら、応援しなきゃって思いますし」
言いながら、フリージアの目にじわりと涙が滲んだ。
グレイはどきりとして慌ててフリージアの隣に座り、抱きしめた。
「――くだらない嫉妬をしてしまった。フリージアが僕を大切に思ってくれてることはよくわかってるのに」
「嫉妬――だったのですか?」
「うん。小さい男でごめん」
苦く笑ったグレイを、フリージアの瞳が見上げる。
その顔には小さく笑みが浮かんでいた。
「私もごめんなさい。少し嬉しいと思ってしまいました」
そんなことを言われて、グレイは思わず片手で顔を覆った。
どうして自分の嫁はこんなにもかわいいのか。
そう思ったときには、フリージアの潤んだ目元にキスを落としていた。
我慢したつもりが、全然我慢できていなかった。
「僕ばかりいつも幸せすぎて、時々不安になってしまうよ。何か勘違いをしてるんじゃないか、これは夢なんじゃないか、とか」
ため息を吐き出したグレイの口元に、優しくフリージアの唇が触れる。
「好きです、グレイ様。勘違いではないと信じてもらえるまで、毎日言います」
グレイはどうしようもなく衝動が込み上げて、ぎゅっとフリージアを抱きしめた。
「そんな毎日に、僕は耐えられる気がしないよ。邸から出られなくなりそうだ」
「やっぱり私の居場所はここなんだなって、グレイ様のそばにあるんだなって思います。アシェント伯爵家からあれほど出たがっていたのに、今は私もずっとこのお邸にいたいと思っています」
胸の中でフリージアが、ほう、と息をつけば温かさが広がった。
「ねえ、フリージア――」
思わずそんな甘い声が出てしまったときだった。
「成敗!」
ドスの効いた低い声が扉の外に響き、次いで「ぐあっ」という呻きと何かが倒れる音が聞こえた。
「リッカ?! 誰か怪しい人でもいたの?」
フリージアはぱっと離れて駆けて行ってしまい、寂しくなった胸元にグレイはため息を吐く。
それから仕方なく立ち上がり、扉の外で倒れているだろうジェームズにふつふつと怒りを溜めた。
「ジェームズ様?! なぜこんなところに倒れて……リッカ? リッカがやったの?」
「はい。この人覗きです! ですので正義の飛び蹴りを食らわせました」
「え……? のぞ……き?」
廊下で何が起きていたのか理解するや、フリージアの顔が真っ赤に染めあがった。
ああ、なんてことをしてくれる。
恥ずかしがって赤くなる姿なんて、グレイだけが見ればいいのに。
ますます募る苛立ちに、グレイはにっこりとジェームズを見下ろした。
「追い出しますよ?」
「待て! もう少しでリッカが落ちるのだ。それまでは待ってくれ」
「はあ?! 落ちません。髪の毛一本分もなびいてません」
「そういつまでも冷たい言葉を向けてくれることが一つの証だ」
「私にそういう趣味はありません」
「そうではない。普通、本当に嫌になったらかまわなくなるだろう。リッカはちゃんと私と会話をしてくれる。お茶だって付き合ってくれるじゃないか」
「私の社交性を都合よく置き換えないでください」
そんな二人のやり取りに、グレイはやれやれと肩を落とす。
けれど。
「ふふふ。毎日賑やかで楽しいですね、グレイ様」
フリージアがそう笑うから。
そして。
――ちょっと残念かも。
そんな心の声がふいに聞こえてしまったから。
グレイは天井を仰いだ顔を片手で覆い、なんとか落ち着いて二人きりになれる夜まで耐え凌ごうと思っていた決意を粉々に砕かれるのであった。
・・・◆・・・◇・・・◆・・・
相手を想い、それが同じように返ってくること。
それは奇跡だとグレイは思う。
以前は自分の存在を受け入れられなかった。
だけどそんな奇跡が自分の身に起きた今は、自分に与えられた時を精一杯、大切に生きていきたいと心から思う。
人との繋がりも、血による繋がりも、愛しく思えるのはそれがあったから。
グレイはその両腕に小さな小さな赤ん坊を抱え、額に優しくキスを落とした。
「ユーリヤ。生まれる前から君はたくさんの愛と奇跡に囲まれている。だけど、これからもっともっと、ユーリヤにはたくさんの愛が降り注ぐよ」
どんなことがあっても、この腕の中の小さな命と、それを微笑んで見つめる母親となった妻を、一生涯守ることを誓った。
フリージアの心からは、絶え間なく愛の言葉が漏れ聞こえていて。
グレイはこれからも『これ以上のない幸せ』を味わっていくのだなと知った。
魔物との混血の存在が公になってから一年。
グレイの執務室で休憩がてらお茶を共にしていたフリージアが、ぽつりと呟いた。
「心配?」
グレイが問いかければ、フリージアは小さく笑って首を振った。
「いえ。リディなら迷いながらも自分の道を自分で決められると思いますし、その末にどんなことがあっても乗り越えられると思います。今のお義兄様なら、きちんとリディを支えてくれると思いますし」
リディがリークハルト侯爵家に滞在している間、カーティスは週に一度訪ねてきた。
リディは一貫して、「そんな都合のいい女になるわけないでしょ? 自分のこともよくわかってない奴の話なんて聞くに値しないわ」と突っぱねていたものの、次第にカーティスの想いがはっきりとし、それを真っ直ぐに向けられるようになると、その口調からも言葉からも鋭さは消えていった。
そうして結婚については保留としているものの、カーティスの叔父の養子に入ることは了承した。
カーティスが父や叔父を説得するのには何らかの交渉があったはずで、新たに負うものがあったはずだ。
それでも強くその道を進むことを決めたカーティスに、リディも思うところがあったのかもしれない。
リディは「貴族になるだけで、あんたなんて捨てるかもしれないけどね」と笑ったが、想いがどこにあるかはグレイから見ても明らかだった。
これまでの経緯やリディが向けられた言葉を思えば、そう易々と受け入れられないのも理解できる。
だが今のカーティスの言葉は、しっかりとリディに届いているように見えた。
時間さえ経てば、二人とも収まるべきところに収まるのかもしれない。
「まあ、貴族の養子にしてから嫁に迎える、ってところがちょっと引っかかるけど」
思わず口の中で呟けば、聞きとがめたフリージアが首を傾げる。
「何が気にかかるのですか?」
「だって、それって元はフリージアと結婚するために考えてたことだろう? だからすぐにそんなことを言い出したんだと思うし。リディもそれがわかってたからなおさら怒ってたんじゃないかな」
「え。ええ?」
そんなことは考えもしなかったのだろう。フリージアは目をまん丸に見開いて驚いた。
「いや、はっきりとそう聞いたわけじゃないし、推測だけど」
グレイは苦笑したが、同じ立場だったらやはり同じ手を使ったかもしれないとは思う。
もちろんフリージアの同意が前提の話ではあるが、結ばれないとわかっていてもどうしても手に入れたいと思う気持ちはグレイにも理解できてしまう。
そうして用意していた手を別の相手に使おうとするのが引っ掛かるだけで。
「でも、お義兄様が私に向けていたのは、なんというか――大切にしていたぬいぐるみをとられまいとしがみついていたようで、恋とか、そういったものとは違うように思います」
「確かに執着はすごかったけど、根底には恋心があったんじゃないかなって僕は思うけどね」
会えばグレイを牽制し、冷たい目を向けていたことを思い出す。
同時に、グレイはカーティスに対していまだ嫉妬を抱いてもいた。
カーティスはグレイの知らないフリージアを知っているから。
それに元は仲の良い兄妹だったと聞いた。
だからグレイが不在にしている間、リディとジェームズがこの邸にいてくれたことは助かっていた。
またカーティスがフリージアへの想いを再燃させるのではないかと恐れていたところがあったから。
「私が思う『好き』が正しいのかはわかりませんけど」
フリージアは首を傾げ、そう前置きをして続けた。
「本当に相手を好きだったら、相手が幸せになることを考えるものなんじゃないでしょうか。私だってグレイ様が誰かにとられると思ったらとても悲しいし、そんなの絶対に嫌だって思いますけど、でもそれが本当にグレイ様の幸せなら、応援しなきゃって思いますし」
言いながら、フリージアの目にじわりと涙が滲んだ。
グレイはどきりとして慌ててフリージアの隣に座り、抱きしめた。
「――くだらない嫉妬をしてしまった。フリージアが僕を大切に思ってくれてることはよくわかってるのに」
「嫉妬――だったのですか?」
「うん。小さい男でごめん」
苦く笑ったグレイを、フリージアの瞳が見上げる。
その顔には小さく笑みが浮かんでいた。
「私もごめんなさい。少し嬉しいと思ってしまいました」
そんなことを言われて、グレイは思わず片手で顔を覆った。
どうして自分の嫁はこんなにもかわいいのか。
そう思ったときには、フリージアの潤んだ目元にキスを落としていた。
我慢したつもりが、全然我慢できていなかった。
「僕ばかりいつも幸せすぎて、時々不安になってしまうよ。何か勘違いをしてるんじゃないか、これは夢なんじゃないか、とか」
ため息を吐き出したグレイの口元に、優しくフリージアの唇が触れる。
「好きです、グレイ様。勘違いではないと信じてもらえるまで、毎日言います」
グレイはどうしようもなく衝動が込み上げて、ぎゅっとフリージアを抱きしめた。
「そんな毎日に、僕は耐えられる気がしないよ。邸から出られなくなりそうだ」
「やっぱり私の居場所はここなんだなって、グレイ様のそばにあるんだなって思います。アシェント伯爵家からあれほど出たがっていたのに、今は私もずっとこのお邸にいたいと思っています」
胸の中でフリージアが、ほう、と息をつけば温かさが広がった。
「ねえ、フリージア――」
思わずそんな甘い声が出てしまったときだった。
「成敗!」
ドスの効いた低い声が扉の外に響き、次いで「ぐあっ」という呻きと何かが倒れる音が聞こえた。
「リッカ?! 誰か怪しい人でもいたの?」
フリージアはぱっと離れて駆けて行ってしまい、寂しくなった胸元にグレイはため息を吐く。
それから仕方なく立ち上がり、扉の外で倒れているだろうジェームズにふつふつと怒りを溜めた。
「ジェームズ様?! なぜこんなところに倒れて……リッカ? リッカがやったの?」
「はい。この人覗きです! ですので正義の飛び蹴りを食らわせました」
「え……? のぞ……き?」
廊下で何が起きていたのか理解するや、フリージアの顔が真っ赤に染めあがった。
ああ、なんてことをしてくれる。
恥ずかしがって赤くなる姿なんて、グレイだけが見ればいいのに。
ますます募る苛立ちに、グレイはにっこりとジェームズを見下ろした。
「追い出しますよ?」
「待て! もう少しでリッカが落ちるのだ。それまでは待ってくれ」
「はあ?! 落ちません。髪の毛一本分もなびいてません」
「そういつまでも冷たい言葉を向けてくれることが一つの証だ」
「私にそういう趣味はありません」
「そうではない。普通、本当に嫌になったらかまわなくなるだろう。リッカはちゃんと私と会話をしてくれる。お茶だって付き合ってくれるじゃないか」
「私の社交性を都合よく置き換えないでください」
そんな二人のやり取りに、グレイはやれやれと肩を落とす。
けれど。
「ふふふ。毎日賑やかで楽しいですね、グレイ様」
フリージアがそう笑うから。
そして。
――ちょっと残念かも。
そんな心の声がふいに聞こえてしまったから。
グレイは天井を仰いだ顔を片手で覆い、なんとか落ち着いて二人きりになれる夜まで耐え凌ごうと思っていた決意を粉々に砕かれるのであった。
・・・◆・・・◇・・・◆・・・
相手を想い、それが同じように返ってくること。
それは奇跡だとグレイは思う。
以前は自分の存在を受け入れられなかった。
だけどそんな奇跡が自分の身に起きた今は、自分に与えられた時を精一杯、大切に生きていきたいと心から思う。
人との繋がりも、血による繋がりも、愛しく思えるのはそれがあったから。
グレイはその両腕に小さな小さな赤ん坊を抱え、額に優しくキスを落とした。
「ユーリヤ。生まれる前から君はたくさんの愛と奇跡に囲まれている。だけど、これからもっともっと、ユーリヤにはたくさんの愛が降り注ぐよ」
どんなことがあっても、この腕の中の小さな命と、それを微笑んで見つめる母親となった妻を、一生涯守ることを誓った。
フリージアの心からは、絶え間なく愛の言葉が漏れ聞こえていて。
グレイはこれからも『これ以上のない幸せ』を味わっていくのだなと知った。
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