44 / 61
第四章 魔王、旅に出る
8.殿下のお誘い
しおりを挟む
「タマミ、この後少し時間をもらえないかな?」
クエリーの言葉に珠美は戸惑い、思わずラースを見上げた。
昨日までより近くにあるラースの顔は、どこかむっつりと怒っているようにも見える。
「どのようなご用件ですか」
どこかつっけんどんに返したラースに、クエリーは面白そうに眉を吊り上げた。
「ラース。別にタマミはおまえのものではないだろう?」
さすがに王子相手に失礼だったと、珠美は慌てて声を上げた。
「いえ、あの。先程詳細も詰めることもできましたし、必要な書類もいただきましたし。国を長い時間空けることもできませんので」
口を開いたものの、何と言えばいいかわらかずしどろもどろに「だからお暇しようかと」と珠美が続けようとすると、クエリーは「そうだ」と思いついたようにぱん、と手を打ち鳴らした。
「二国間の友好の証に私にタマミをもてなさせてはくれないかい? 急ぐなら少しの時間でもいい。どうせラースは兵舎に寄るんだろう? 朝から兵士たちの気合が入っていたからね。その間だけ、タマミを預からせてもらえないか?」
「私は珠美の護衛なので傍を離れるわけにはいきません」
頑なに答えたラースに、クエリーは「ははは」と軽く笑った。
「この王宮内で滅多なことがあるわけがないだろう? 私の護衛もいる。何よりタマミは強いんだろう? あのディザーナを容易く捕まえてしまうくらいに。ラースなんて用なしだったじゃないか」
「そんなことはありません! ラースがいなければ私は今ここには立っていませんでしたから」
それは確かなことだ。
いきなり異世界に落とされて不安だった珠美を助けてくれたのはラースだ。
様々なことを教え、ここまで守ってくれたのも、ラースだ。
思わず、ラースの服の裾を掴む手に力が入る。
憤然と言い放った珠美はひょいっと脇を抱えられて、いつものようにラースの右肩に抱えられた。
大きくなった体ではバランスがとれず、ぐらりと傾ぐ。
「ちょ、ラース、この体じゃ無理だってば!」
慌てて首元にしがみついた珠美を今度は横抱きにして、ラースはけろりと言った。
「まあそういうわけで、これ以上護衛の仕事をさぼったらクビにされかねないんでね。タマからは離れませんよ」
クエリーは驚いたように目を丸めていたものの、すぐに「ふうん」と面白がるように目を細めた。
「なるほどね? でもラース、タマミは昨日まで子供の姿だったんだろう?」
「それが何か? タマはどんな姿になってもタマですよ」
その言葉に珠美はほっとするのを感じていた。
何故だか今朝からラースの様子がおかしかったから。
あまり目を合わせてくれないし、終始気まずそうにしていた。
子供の姿ではなくなり、どこか変になってしまったのだろうか。
それとももう子供ではないのだからもっとしっかりしろと思っているのだろうか。
そんなことをずっとぐるぐると考えていたから。
変わらないと言ってくれた言葉が胸に沁みる。
嬉しくて、思わずしがみつく手に力がこもった。
クエリーはそんな珠美の様子をじっと見ていた。
そしてどこか諦めたように、肩をすくめて笑った。
「まあ、わかったよ。それなら、ラースが兵舎に寄った後……そうだな、昼食でもてなすとしようか」
「いえ、あのクエリー殿下、お気遣いなく。昨夜も今朝も十分においしくいただきましたので」
「これから貴国とは長い付き合いになるんだから、この機会に親睦を深めておくべきだろう?」
代理とはいえ、珠美は国のトップとして今この国に来ている。
あまりクエリーの誘いを無碍にすることもできない。
「わかりました。ではお言葉に甘えまして」
「うん。じゃあ、兵舎の方に迎えを寄こすから。そうそう、むさくるしい訓練に付き合うのが嫌になったら、いつでも私の元に来てくれていいからね。私は今日一日予定がないから」
礼をしてその場を辞すと、クエリーはいつまでもその場でひらひらと手を振っていた。
にこにことした笑顔が崩れることは終始なかった。
なんとなく、底が知れないと思った。
「ねえ、ラースはクエリー殿下と親しいようだったけど。よく知ってるの?」
「まあな。だからこそ、タマにはあんまり近づいてほしくない」
「どうして?」
珠美も何となく感じるところはあったが、ラースの意見を聞きたくて問えば、その顔は何と答えたらいいものか迷っていた。
「殿下は少々正直に生きすぎているところがあるからだ。たとえどんな手を使っても、欲しいものは手に入れる。さっきからずっとタマばかり見てただろう? たぶんこの国にも近隣の国にもないその容姿が珍しかったんだろうな。まさか魔王を囲うつもりではないだろうが、用心するにこしたことはない」
「囲う、って、それ……」
「そうだ。愛人として、って意味だよ。この国の王族は一夫多妻制だからな。既に側室が三人、本妻もいる」
既婚者だったのか、と珠美は驚いた。
二十五歳頃のように見えたから年齢的には驚くことでもないのだが、生涯現役とでもいうようなガツガツとした感じで妻帯者と言われたのが意外だった。
しかし物珍しさから珠美までそこに加えようとされているのかと思うと、全力で首を振った。
「嫌。絶対イヤ。そもそも一夫多妻とか受け入れられない」
「はは。おまえは相手が一人でもわたわた手一杯そうだもんなあ」
「ちょっとラース! ……いや、うん、そうかもしれないけど。好きな人とかいたことないし、当然誰かと付き合ったこともないし」
「ああ、やっぱりなあ。ははは」
何故か楽しそうに笑われ、珠美はむっと口を閉じた。
「万年色気ムンムンのイケオジに比べたらまだおこちゃまですし? 私はそんなのどうでもよかったんですーだ!」
ついつい大人げなく返してしまえば、ラースは珠美の境遇を思い出したのか、笑うのをやめた。
「そうだったな。タマはずっとそれどころじゃなかったんだもんなあ。最初に会った頃はガッチガチで人を寄せ付けないところがあったから、本当に一人で生きてきたんだろうなあと思ってたが、最近はよく人にも柔らかい顔を向けてるからな。そんなこととは忘れてたよ」
そう言われてしまうと、怒るに怒れなくなる。
「まあ、タマもこれからだ。自分の人生を生き始めりゃ、周りを見る余裕も出てくる。そうなりゃあっという間に好きな奴もできるだろう」
珠美は何故だかラースの顔が見られなかった。
どんな顔をしてそれを言っているのか、見たくなかった。
珠美はラースに横抱きにされたままだ。
いつもなら早く下ろしてと言うのに。
珠美はしがみつく手にぎゅっと力をこめ、揺れる廊下に目を落としていた。
クエリーの言葉に珠美は戸惑い、思わずラースを見上げた。
昨日までより近くにあるラースの顔は、どこかむっつりと怒っているようにも見える。
「どのようなご用件ですか」
どこかつっけんどんに返したラースに、クエリーは面白そうに眉を吊り上げた。
「ラース。別にタマミはおまえのものではないだろう?」
さすがに王子相手に失礼だったと、珠美は慌てて声を上げた。
「いえ、あの。先程詳細も詰めることもできましたし、必要な書類もいただきましたし。国を長い時間空けることもできませんので」
口を開いたものの、何と言えばいいかわらかずしどろもどろに「だからお暇しようかと」と珠美が続けようとすると、クエリーは「そうだ」と思いついたようにぱん、と手を打ち鳴らした。
「二国間の友好の証に私にタマミをもてなさせてはくれないかい? 急ぐなら少しの時間でもいい。どうせラースは兵舎に寄るんだろう? 朝から兵士たちの気合が入っていたからね。その間だけ、タマミを預からせてもらえないか?」
「私は珠美の護衛なので傍を離れるわけにはいきません」
頑なに答えたラースに、クエリーは「ははは」と軽く笑った。
「この王宮内で滅多なことがあるわけがないだろう? 私の護衛もいる。何よりタマミは強いんだろう? あのディザーナを容易く捕まえてしまうくらいに。ラースなんて用なしだったじゃないか」
「そんなことはありません! ラースがいなければ私は今ここには立っていませんでしたから」
それは確かなことだ。
いきなり異世界に落とされて不安だった珠美を助けてくれたのはラースだ。
様々なことを教え、ここまで守ってくれたのも、ラースだ。
思わず、ラースの服の裾を掴む手に力が入る。
憤然と言い放った珠美はひょいっと脇を抱えられて、いつものようにラースの右肩に抱えられた。
大きくなった体ではバランスがとれず、ぐらりと傾ぐ。
「ちょ、ラース、この体じゃ無理だってば!」
慌てて首元にしがみついた珠美を今度は横抱きにして、ラースはけろりと言った。
「まあそういうわけで、これ以上護衛の仕事をさぼったらクビにされかねないんでね。タマからは離れませんよ」
クエリーは驚いたように目を丸めていたものの、すぐに「ふうん」と面白がるように目を細めた。
「なるほどね? でもラース、タマミは昨日まで子供の姿だったんだろう?」
「それが何か? タマはどんな姿になってもタマですよ」
その言葉に珠美はほっとするのを感じていた。
何故だか今朝からラースの様子がおかしかったから。
あまり目を合わせてくれないし、終始気まずそうにしていた。
子供の姿ではなくなり、どこか変になってしまったのだろうか。
それとももう子供ではないのだからもっとしっかりしろと思っているのだろうか。
そんなことをずっとぐるぐると考えていたから。
変わらないと言ってくれた言葉が胸に沁みる。
嬉しくて、思わずしがみつく手に力がこもった。
クエリーはそんな珠美の様子をじっと見ていた。
そしてどこか諦めたように、肩をすくめて笑った。
「まあ、わかったよ。それなら、ラースが兵舎に寄った後……そうだな、昼食でもてなすとしようか」
「いえ、あのクエリー殿下、お気遣いなく。昨夜も今朝も十分においしくいただきましたので」
「これから貴国とは長い付き合いになるんだから、この機会に親睦を深めておくべきだろう?」
代理とはいえ、珠美は国のトップとして今この国に来ている。
あまりクエリーの誘いを無碍にすることもできない。
「わかりました。ではお言葉に甘えまして」
「うん。じゃあ、兵舎の方に迎えを寄こすから。そうそう、むさくるしい訓練に付き合うのが嫌になったら、いつでも私の元に来てくれていいからね。私は今日一日予定がないから」
礼をしてその場を辞すと、クエリーはいつまでもその場でひらひらと手を振っていた。
にこにことした笑顔が崩れることは終始なかった。
なんとなく、底が知れないと思った。
「ねえ、ラースはクエリー殿下と親しいようだったけど。よく知ってるの?」
「まあな。だからこそ、タマにはあんまり近づいてほしくない」
「どうして?」
珠美も何となく感じるところはあったが、ラースの意見を聞きたくて問えば、その顔は何と答えたらいいものか迷っていた。
「殿下は少々正直に生きすぎているところがあるからだ。たとえどんな手を使っても、欲しいものは手に入れる。さっきからずっとタマばかり見てただろう? たぶんこの国にも近隣の国にもないその容姿が珍しかったんだろうな。まさか魔王を囲うつもりではないだろうが、用心するにこしたことはない」
「囲う、って、それ……」
「そうだ。愛人として、って意味だよ。この国の王族は一夫多妻制だからな。既に側室が三人、本妻もいる」
既婚者だったのか、と珠美は驚いた。
二十五歳頃のように見えたから年齢的には驚くことでもないのだが、生涯現役とでもいうようなガツガツとした感じで妻帯者と言われたのが意外だった。
しかし物珍しさから珠美までそこに加えようとされているのかと思うと、全力で首を振った。
「嫌。絶対イヤ。そもそも一夫多妻とか受け入れられない」
「はは。おまえは相手が一人でもわたわた手一杯そうだもんなあ」
「ちょっとラース! ……いや、うん、そうかもしれないけど。好きな人とかいたことないし、当然誰かと付き合ったこともないし」
「ああ、やっぱりなあ。ははは」
何故か楽しそうに笑われ、珠美はむっと口を閉じた。
「万年色気ムンムンのイケオジに比べたらまだおこちゃまですし? 私はそんなのどうでもよかったんですーだ!」
ついつい大人げなく返してしまえば、ラースは珠美の境遇を思い出したのか、笑うのをやめた。
「そうだったな。タマはずっとそれどころじゃなかったんだもんなあ。最初に会った頃はガッチガチで人を寄せ付けないところがあったから、本当に一人で生きてきたんだろうなあと思ってたが、最近はよく人にも柔らかい顔を向けてるからな。そんなこととは忘れてたよ」
そう言われてしまうと、怒るに怒れなくなる。
「まあ、タマもこれからだ。自分の人生を生き始めりゃ、周りを見る余裕も出てくる。そうなりゃあっという間に好きな奴もできるだろう」
珠美は何故だかラースの顔が見られなかった。
どんな顔をしてそれを言っているのか、見たくなかった。
珠美はラースに横抱きにされたままだ。
いつもなら早く下ろしてと言うのに。
珠美はしがみつく手にぎゅっと力をこめ、揺れる廊下に目を落としていた。
0
お気に入りに追加
163
あなたにおすすめの小説
空からトラブルが落ちてきた
ゆめ
ファンタジー
森の奥深くにある小さな村の領主は自分の人生に満足していた。
だが穏やかな日々は突然終わりを告げる。
静かな朝に空から落ちてきた『それ』によって。
どう扱ってよいか分からないので甘やかしたら懐かれた挙句、助けたお礼に国をくれるとか言い出した。
いやいらないんだが……言ってみたけど無視された挙句嫁も用意された吸血鬼の苦労話。
※他サイトでも掲載中。
異世界の片隅で引き篭りたい少女。
月芝
ファンタジー
玄関開けたら一分で異世界!
見知らぬオッサンに雑に扱われただけでも腹立たしいのに
初っ端から詰んでいる状況下に放り出されて、
さすがにこれは無理じゃないかな? という出オチ感漂う能力で過ごす新生活。
生態系の最下層から成り上がらずに、こっそりと世界の片隅で心穏やかに過ごしたい。
世界が私を見捨てるのならば、私も世界を見捨ててやろうと森の奥に引き篭った少女。
なのに世界が私を放っておいてくれない。
自分にかまうな、近寄るな、勝手に幻想を押しつけるな。
それから私を聖女と呼ぶんじゃねぇ!
己の平穏のために、ふざけた能力でわりと真面目に頑張る少女の物語。
※本作主人公は極端に他者との関わりを避けます。あとトキメキLOVEもハーレムもありません。
ですので濃厚なヒューマンドラマとか、心の葛藤とか、胸の成長なんかは期待しないで下さい。
冷徹宰相様の嫁探し
菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。
その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。
マレーヌは思う。
いやいやいやっ。
私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!?
実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。
(「小説家になろう」でも公開しています)
老女召喚〜聖女はまさかの80歳?!〜城を追い出されちゃったけど、何か若返ってるし、元気に異世界で生き抜きます!〜
二階堂吉乃
ファンタジー
瘴気に脅かされる王国があった。それを祓うことが出来るのは異世界人の乙女だけ。王国の幹部は伝説の『聖女召喚』の儀を行う。だが現れたのは1人の老婆だった。「召喚は失敗だ!」聖女を娶るつもりだった王子は激怒した。そこら辺の平民だと思われた老女は金貨1枚を与えられると、城から追い出されてしまう。実はこの老婆こそが召喚された女性だった。
白石きよ子・80歳。寝ていた布団の中から異世界に連れてこられてしまった。始めは「ドッキリじゃないかしら」と疑っていた。頼れる知り合いも家族もいない。持病の関節痛と高血圧の薬もない。しかし生来の逞しさで異世界で生き抜いていく。
後日、召喚が成功していたと分かる。王や重臣たちは慌てて老女の行方を探し始めるが、一向に見つからない。それもそのはず、きよ子はどんどん若返っていた。行方不明の老聖女を探す副団長は、黒髪黒目の不思議な美女と出会うが…。
人の名前が何故か映画スターの名になっちゃう天然系若返り聖女の冒険。全14話。
追放されて老女になった男爵令嬢は、呪われて子どもになったイケメン魔術師と暮らしはじめました~ちょっと噛み合わないふたりが、家族になるまで~
石河 翠
ファンタジー
婚約者のいる男性に手を出したとして、娼館送りにされた男爵令嬢リリス。実際のところそれは冤罪で、結婚相手を探していたリリスは不誠実な男性の火遊びに利用されていただけだった。
馬車が襲撃を受けた際に逃げ出したリリスだが、気がつけば老婆の姿に変化していた。リリスは逃げ出した先で出会った同じく訳ありの美少年ダミアンの世話役として雇われることになり……。
人生を諦めていて早くおばあさんになって静かに暮らしたいと思っていた少女と、ひとの気持ちがわからないがゆえに勉強のために子どもの姿にされていた天才魔術師とが家族になるまで。ハッピーエンドです。
この作品は、エブリスタ及び小説家になろうにも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりアディさんの作品をお借りしております。
【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?
歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。
美味しい料理で村を再建!アリシャ宿屋はじめます
今野綾
ファンタジー
住んでいた村が襲われ家族も住む場所も失ったアリシャ。助けてくれた村に住むことに決めた。
アリシャはいつの間にか宿っていた力に次第に気づいて……
表紙 チルヲさん
出てくる料理は架空のものです
造語もあります11/9
参考にしている本
中世ヨーロッパの農村の生活
中世ヨーロッパを生きる
中世ヨーロッパの都市の生活
中世ヨーロッパの暮らし
中世ヨーロッパのレシピ
wikipediaなど
異世界もふもふ食堂〜僕と爺ちゃんと魔法使い仔カピバラの味噌スローライフ〜
山いい奈
ファンタジー
味噌蔵の跡継ぎで修行中の相葉壱。
息抜きに動物園に行った時、仔カピバラに噛まれ、気付けば見知らぬ場所にいた。
壱を連れて来た仔カピバラに付いて行くと、着いた先は食堂で、そこには10年前に行方不明になった祖父、茂造がいた。
茂造は言う。「ここはいわゆる異世界なのじゃ」と。
そして、「この食堂を継いで欲しいんじゃ」と。
明かされる村の成り立ち。そして村人たちの公然の秘め事。
しかし壱は徐々にそれに慣れ親しんで行く。
仔カピバラのサユリのチート魔法に助けられながら、味噌などの和食などを作る壱。
そして一癖も二癖もある食堂の従業員やコンシャリド村の人たちが繰り広げる、騒がしくもスローな日々のお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる