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第二章 ここは魔王城いいところ
10.幕間 ―城の食糧―
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フィリスから話を聞いた後も、珠美はそのままモルランと他の依頼についてそれぞれ詳細な話を聞いた。
依頼内容だけを告げて帰ったものもあり、中には時間が経ちすぎてもう解決してしまったものもあり――だったら最初から自分たちで解決しろよと珠美は言いたかった――残りはそれほど緊急性もなかったため、早速明日からフィリスの依頼に取り掛かることになった。
それまでにモルランが言っていた宰相から話を聞いておきたかったのだが、まだ捕まらないとのことだったので、代わりに珠美はソラに案内を頼み、ラースと共に改めて城内を見て回った。
思った通り、どうやらこの国は管理という管理もされていないようだ。
クライアの執務室に行ってみたが、資料も文書もほとんどない。
出納帳のようなものも存在しない。
ただ善意で食糧などが届けられ、それによって城内に暮らす人々の食事を賄っている。
壊れたものは魔王が直す。
国というよりは大きなお屋敷に住んでいる大家族といった方が近く、もはや慈善団体だった。
クライアが精力的に依頼を受け、多忙にしていたことはわかったが、それはお金にもならない人助けばかりしている父と、苦労ばかりかけられながらもバイトや工夫で明るく食いつなぐ健気な家族というホームドラマのようだった
。
厨房で話を聞き食糧庫へと案内してもらうと、保存可能な根菜類や塩漬けの肉などが置かれていた。
最初からこのような形で持ち込まれるのではなく、厨房の人たちが工夫して保存しているらしい。
珠美は感心した。
「ありがとう。おかげで日々バランスのいい食事が摂れるのね。あなたたちのおかげで城内の人たちの健康が守られてる」
そう告げると、厨房の人たちは嬉しそうに、誇らしげに顔を輝かせた。
『衣食住保障』というクライアの求人張り紙に嘘はなかった。
他の項目にも、嘘はない。
ただ、一般的な求人とは何もかもが違っていただけだ。
それが重大な問題なのだが。
ため息を吐きたくなるのを堪えて、珠美は思い出してもう一つ告げた。
「昨夜の食事、どれもとても美味しかった。ありがとう。だけど、これからはあんな豪華じゃなくていいからね」
いくらうまく管理してもらっていると言っても、まだどれくらいの食糧が入ってきてどれくらい必要なのかも把握できていない以上、贅沢など危険だ。
そもそも贅沢したいわけでもない。
だが料理人たちが一様にしょんぼりとする様子がわかったので、珠美は一つ言い添えた。
「私、みんなと同じものが食べたいんだ。この国のことも、もっと知りたいから」
そう言えば、再び料理人たちは頬を赤らめ、顔を輝かせた。
「仰せの通りに」
誇らしげに真っ白なエプロンの腰を折った厨房の人たちに、珠美はほっと肩の力を抜いた。
そして早速明日のお弁当を頼むと、料理人たちは張り切って仕込みに向かっていった。
◇
ソラの案内で一通り回ったかと思ったが、城の裏手にもかなりのスペースがあることに気が付いた。
「ねえ、ソラ。あっちには何があるの?」
「ああ。あちらは私達の作業場です」
作業場? と首を傾げた珠美をソラは案内してくれた。
そこには学校の教室二つ分くらいの畑と、鶏小屋があった。
「畑……?」
呟いた珠美の前では、首にタオルを巻き、作業着を着たモルランとユラがいた。
ややして鶏小屋から出てきたのは、伝達係である黒毛の猫耳ロロだ。
「え、みんな何してるの?」
呆然として呟けば、ユラがにこりと笑んだ。
「自給自足です」
なんとシンプルな答えか。
なんとわかりやすい答えか。
「おや、珠美様。お散歩ですか。いい天気ですなあ」
モルランはもはや気のいい農夫にしか見えない。
なるほど、と珠美は頷いた。
こうして足りない分の食糧を補っていたのかと。きっと城内での仕事の手が空くと、こうして農作業に励んでいたのだろう。
ますます、クライアに何をしていたのかと言いたくなる。
ホームドラマで家族を顧みない父に翻弄される家族も、ここまで爽やかでにこやかではないと思う。
呆然としつつ鶏小屋を覗けば、そこには五羽の鶏がいた。
見た目はニワトリに似ているが、体は一回り大きく、トサカが黄色だった。
小屋には「アケミ」「ブラッディマンデー」と書かれた古い木札が垂れ下がっている。
なんだろうと眺めていると、ロロが教えてくれた。
「それは初代魔王様が付けた鶏の名前だそうですよ。アッキュミーという種類のトリなので『アケミ』。もう一羽の目が赤かったから『ブラッディマンデー』だそうです。この子たちのどれかはその子孫です」
ざっくりとした説明だが、確かに見れば目の赤い鶏が二羽いる。
「初代魔王は随分と中二病をこじらせていたようね」
「なんだそれは?」
きょとんと珠美を見たラースに、ふるふると首を振る。
「いや、なんでもない……。ちょっとネーミングセンスがあれだなと思っただけ」
鶏小屋から離れ、振り返ればソラがお仕着せのままひしゃくで畑に水を撒いていた。
わずかに空いた時間すら農作業に費やすのは身に沁みた習性なのだろう。
「あ、見学終わりました? そろそろ戻られますか?」
ひしゃくを置いて駆け寄ったソラに、珠美は笑みを向けた。
「うん。一通り案内はしてもらったし、後は自分で帰れるよ。ラースもいるし」
「では私はこのまま畑の世話をしてから戻りますね」
「ありがとう。お願いね」
頷けば、ソラは水撒きへと戻って行った。
別にこの国の人たちは怠けたいわけではないのだ。
ただ合理性を考えた結果が、今なだけだ。
人々が魔王に依存する様子を見るにつれ、便利すぎる力というのも考え物だなと珠美は思っていた。
日本も、IT化と機械化がこのまま進めば同じようになっていくのかもしれない。なりつつあるのかもしれない。
そう考えて、自分で否定した。
その空いた分の時間を他の有益なことに回してきたから、経済も技術も文化も発展してきたのだろうから。
きっとこの国も同じだ。
こうして畑仕事をしたり、厨房で食糧の保存に工夫を凝らしたり、みんな仕事という義務感から仕方なくやっているようには見えなかった。
これが彼らなりの豊かさなのかもしれない。
依存と、利用と、発展。
国として、それらのバランスをうまくとっていくのが重要なのかもしれないと思った。
依頼内容だけを告げて帰ったものもあり、中には時間が経ちすぎてもう解決してしまったものもあり――だったら最初から自分たちで解決しろよと珠美は言いたかった――残りはそれほど緊急性もなかったため、早速明日からフィリスの依頼に取り掛かることになった。
それまでにモルランが言っていた宰相から話を聞いておきたかったのだが、まだ捕まらないとのことだったので、代わりに珠美はソラに案内を頼み、ラースと共に改めて城内を見て回った。
思った通り、どうやらこの国は管理という管理もされていないようだ。
クライアの執務室に行ってみたが、資料も文書もほとんどない。
出納帳のようなものも存在しない。
ただ善意で食糧などが届けられ、それによって城内に暮らす人々の食事を賄っている。
壊れたものは魔王が直す。
国というよりは大きなお屋敷に住んでいる大家族といった方が近く、もはや慈善団体だった。
クライアが精力的に依頼を受け、多忙にしていたことはわかったが、それはお金にもならない人助けばかりしている父と、苦労ばかりかけられながらもバイトや工夫で明るく食いつなぐ健気な家族というホームドラマのようだった
。
厨房で話を聞き食糧庫へと案内してもらうと、保存可能な根菜類や塩漬けの肉などが置かれていた。
最初からこのような形で持ち込まれるのではなく、厨房の人たちが工夫して保存しているらしい。
珠美は感心した。
「ありがとう。おかげで日々バランスのいい食事が摂れるのね。あなたたちのおかげで城内の人たちの健康が守られてる」
そう告げると、厨房の人たちは嬉しそうに、誇らしげに顔を輝かせた。
『衣食住保障』というクライアの求人張り紙に嘘はなかった。
他の項目にも、嘘はない。
ただ、一般的な求人とは何もかもが違っていただけだ。
それが重大な問題なのだが。
ため息を吐きたくなるのを堪えて、珠美は思い出してもう一つ告げた。
「昨夜の食事、どれもとても美味しかった。ありがとう。だけど、これからはあんな豪華じゃなくていいからね」
いくらうまく管理してもらっていると言っても、まだどれくらいの食糧が入ってきてどれくらい必要なのかも把握できていない以上、贅沢など危険だ。
そもそも贅沢したいわけでもない。
だが料理人たちが一様にしょんぼりとする様子がわかったので、珠美は一つ言い添えた。
「私、みんなと同じものが食べたいんだ。この国のことも、もっと知りたいから」
そう言えば、再び料理人たちは頬を赤らめ、顔を輝かせた。
「仰せの通りに」
誇らしげに真っ白なエプロンの腰を折った厨房の人たちに、珠美はほっと肩の力を抜いた。
そして早速明日のお弁当を頼むと、料理人たちは張り切って仕込みに向かっていった。
◇
ソラの案内で一通り回ったかと思ったが、城の裏手にもかなりのスペースがあることに気が付いた。
「ねえ、ソラ。あっちには何があるの?」
「ああ。あちらは私達の作業場です」
作業場? と首を傾げた珠美をソラは案内してくれた。
そこには学校の教室二つ分くらいの畑と、鶏小屋があった。
「畑……?」
呟いた珠美の前では、首にタオルを巻き、作業着を着たモルランとユラがいた。
ややして鶏小屋から出てきたのは、伝達係である黒毛の猫耳ロロだ。
「え、みんな何してるの?」
呆然として呟けば、ユラがにこりと笑んだ。
「自給自足です」
なんとシンプルな答えか。
なんとわかりやすい答えか。
「おや、珠美様。お散歩ですか。いい天気ですなあ」
モルランはもはや気のいい農夫にしか見えない。
なるほど、と珠美は頷いた。
こうして足りない分の食糧を補っていたのかと。きっと城内での仕事の手が空くと、こうして農作業に励んでいたのだろう。
ますます、クライアに何をしていたのかと言いたくなる。
ホームドラマで家族を顧みない父に翻弄される家族も、ここまで爽やかでにこやかではないと思う。
呆然としつつ鶏小屋を覗けば、そこには五羽の鶏がいた。
見た目はニワトリに似ているが、体は一回り大きく、トサカが黄色だった。
小屋には「アケミ」「ブラッディマンデー」と書かれた古い木札が垂れ下がっている。
なんだろうと眺めていると、ロロが教えてくれた。
「それは初代魔王様が付けた鶏の名前だそうですよ。アッキュミーという種類のトリなので『アケミ』。もう一羽の目が赤かったから『ブラッディマンデー』だそうです。この子たちのどれかはその子孫です」
ざっくりとした説明だが、確かに見れば目の赤い鶏が二羽いる。
「初代魔王は随分と中二病をこじらせていたようね」
「なんだそれは?」
きょとんと珠美を見たラースに、ふるふると首を振る。
「いや、なんでもない……。ちょっとネーミングセンスがあれだなと思っただけ」
鶏小屋から離れ、振り返ればソラがお仕着せのままひしゃくで畑に水を撒いていた。
わずかに空いた時間すら農作業に費やすのは身に沁みた習性なのだろう。
「あ、見学終わりました? そろそろ戻られますか?」
ひしゃくを置いて駆け寄ったソラに、珠美は笑みを向けた。
「うん。一通り案内はしてもらったし、後は自分で帰れるよ。ラースもいるし」
「では私はこのまま畑の世話をしてから戻りますね」
「ありがとう。お願いね」
頷けば、ソラは水撒きへと戻って行った。
別にこの国の人たちは怠けたいわけではないのだ。
ただ合理性を考えた結果が、今なだけだ。
人々が魔王に依存する様子を見るにつれ、便利すぎる力というのも考え物だなと珠美は思っていた。
日本も、IT化と機械化がこのまま進めば同じようになっていくのかもしれない。なりつつあるのかもしれない。
そう考えて、自分で否定した。
その空いた分の時間を他の有益なことに回してきたから、経済も技術も文化も発展してきたのだろうから。
きっとこの国も同じだ。
こうして畑仕事をしたり、厨房で食糧の保存に工夫を凝らしたり、みんな仕事という義務感から仕方なくやっているようには見えなかった。
これが彼らなりの豊かさなのかもしれない。
依存と、利用と、発展。
国として、それらのバランスをうまくとっていくのが重要なのかもしれないと思った。
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