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スマイル39・王様の両親に挨拶

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「しょーがねーだろ。お前が俺を幸せにするとか、一番大切にするとか言うから、嬉しくて仕方ねーんだよ! 俺、今まで誰からも愛されなかった分、美羽が俺の事、愛してくれんだろ?」

「王雅・・・・」

「もっと俺の傍に来てくれよ」

 抱き寄せられたかと思ったら、すぐにキスを落とされた。
 くすぐったい。愛されているって、力強い腕に抱きしめられて、嬉しく思ってしまうの。
 ダメ。頬が緩んじゃう。
 王雅に見つからないかしら。私の頬は自分のものだというのに、言う事を聞いてくれない。
 
 恥ずかしい。まるで王様に恋するただの乙女じゃない。
 私がそんな、乙女チックな女になってしまうなんて。


 もう、どうしてくれんのよ、王雅!
 責任取ってもらうからね。
 私の傍にいて、ずっとずっと愛してもらうんだから。
 
 アンタには、言わないけど。


「俺だってお前のコト、メチャクチャ愛して幸せにしてやるから! 絶対、後悔なんかさせない。だから一生俺について来い!」

「しょうがないわね、もう。ついていってあげるわ」

 恥ずかしいから、誤魔化してしまった。
 本当は嬉しいの。そんな風に言ってくれる貴方について行く事ができるなら、私はどんな事でもできる自信があるわ。

 貴方を、一生大切にする。
 一生、貴方について行く。

 

「絶対だぞ! 約束破ったら、ハリセンボン飲ましてやるからなっ!!」


 王雅の言葉に、思わず噴き出した。ハリセンボンって、何時もミイちゃんが言っているヤツじゃないの。
 子供たちと同じね。

「何がおかしいんだよ。ミイが何時も指切りする時に言うだろーが」王雅が抗議してきた。

「こんな場面でハリセンボンとか言う? もう、王雅って本当に面白いわね」

 貴方と一緒にいたら、私も思わず笑顔になっちゃうわ。
 面白くて、楽しくて、ずっと幸せになれるという予感がするの。

 貴方は秀麗でお金持ちだから、放っておいても女性が寄って来るでしょうね。だから私はきっとヤキモチ焼いてしまうと思う。浮気を疑ったり、不安になる事も多いでしょう。
 でも、大丈夫だって、信じる事にしたから。


 私は世界で一番、貴方の『王様スマイル』が好き。


 それを見ている時、心の底から本当に幸せだと思えるから――



「美羽、愛してる」


 王雅に愛を囁かれたかと思ったら、深く口づけられた。
 抱きしめられた腕から、鼓動が伝わる。離れたくない。この腕を、絶対に離したくない。

「んっ、王雅っ・・・・」

 首筋に触れる唇が熱くて。
 見つめ合う視線が熱くて。

 どうしてこんなに好きになってしまったんだろう。

 何時から?
 どこから?

 柔らかく敏感な部分に触れられるだけで、荒く乱れた吐息が漏れる。



 王雅の熱っぽく鋭い視線に、私は身も心も奪われていく・・・・――



 

 
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