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スマイル32・王様のヒーローショー
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今日はヒーローショーの準備もあるし、お昼はご馳走だから朝食は簡単にトーストと徳用ソーセージとフルーツヨーグルトにした。チャッチャと子供たちに食べさせて、佐伯兄妹も手伝ってくれる事になったので、手分けして準備を始めた。
暫くすると王雅のスマートフォンに連絡が入り、ヒーローショーを進行して下さる方々が到着したので、仕事部屋を開放して、色々準備に入った。
私はライタ君の誕生日パーティーのご馳走作りに取り掛かった。何が食べたいって聞いたら、高級ステーキとか言うから、そんなのムリよーって言ったら、ライタ君が王雅に相談しちゃって、高級ステーキを商店街のお肉屋さんでたっぷり手配してくれたから、もうすぐステーキが届くことになっている。
あら。読者様が何か言っているわね。なになに・・・・素敵なステーキ、ですって?
・・・・面白いじゃないの。
まあ、悪くないわ。褒めておいてあげる。面白かったから。
こんなギャグ程度じゃ、私は大笑いしないわよ。
ズッコケの王様が見せてくれるような、大爆笑ボケみたいなの、待っているわ!
それはさておき。
準備を進めていると、キンコーンと施設の呼び鈴が鳴って、商店街から沢山ステーキ用のお肉が届けられた。受け取って塩コショウして、作っておいたステーキソースと共に、大型冷蔵庫へ放り込んだ。
ケーキはスポンジを焼いておいたから、今、冷ましている。チョコレートケーキがいいって言うから、今日はチョコレートの生クリームを作ったし、飾り用の刻みチョコレートも用意いてあるし、仕上げにフルーツ乗せて飾るだけね。
ケーキ屋さんで買うと三千円はくだらないであろうケーキが、私にかかれば、千円以下で作れちゃうの!
まさにお徳用バースデーケーキね。あっ、味は美味しいわよ?
それから下準備や飾り付けの用意を行って、食堂に向かった。
午前十時からショーを始めるって言っていたから、そろそろね。
室内に入って暫くすると、ピンポロポロリーン、と十時を知らせる合図のチャイムが鳴った。
子供たちの様子を見ていると、王雅が食堂へやって来た。子供たちに絵本を読んでくれていた真秀君に向かって目くばせしている。私も王雅を見て、軽く頷いた。
いよいよね!
こんな事は初めてだったから、私もワクワクした。一体何が始まるのかしら。
「はーっはっはっはーぁ! ここかぁー! 美味そうなガキ共がいるという施設はぁー」
来たっ。時間通り、宇宙怪獣Xが食堂に現れた。
黒く棘のあるボディは大きな恐竜をモチーフにしてあり、太い腕に鋭い爪、更に大きく太いしっぽまで棘があしらわれていて、大きな腹から赤い鞭が伸びている。宇宙怪獣Xはこの鞭で相手を捕らえ、捕食するのよ。
着ぐるみだから人間が中に入っているのは解っているけど、恐ろしい容姿だわ。子供たちはきっとすごく怖がると思う。
「キャーっ! 怪獣Xだわ!!」
「みんな、Xに気を付けて!」
私や真凛ちゃんで、恐怖を煽るように叫んだ。勿論、演技よ。
暫くすると王雅のスマートフォンに連絡が入り、ヒーローショーを進行して下さる方々が到着したので、仕事部屋を開放して、色々準備に入った。
私はライタ君の誕生日パーティーのご馳走作りに取り掛かった。何が食べたいって聞いたら、高級ステーキとか言うから、そんなのムリよーって言ったら、ライタ君が王雅に相談しちゃって、高級ステーキを商店街のお肉屋さんでたっぷり手配してくれたから、もうすぐステーキが届くことになっている。
あら。読者様が何か言っているわね。なになに・・・・素敵なステーキ、ですって?
・・・・面白いじゃないの。
まあ、悪くないわ。褒めておいてあげる。面白かったから。
こんなギャグ程度じゃ、私は大笑いしないわよ。
ズッコケの王様が見せてくれるような、大爆笑ボケみたいなの、待っているわ!
それはさておき。
準備を進めていると、キンコーンと施設の呼び鈴が鳴って、商店街から沢山ステーキ用のお肉が届けられた。受け取って塩コショウして、作っておいたステーキソースと共に、大型冷蔵庫へ放り込んだ。
ケーキはスポンジを焼いておいたから、今、冷ましている。チョコレートケーキがいいって言うから、今日はチョコレートの生クリームを作ったし、飾り用の刻みチョコレートも用意いてあるし、仕上げにフルーツ乗せて飾るだけね。
ケーキ屋さんで買うと三千円はくだらないであろうケーキが、私にかかれば、千円以下で作れちゃうの!
まさにお徳用バースデーケーキね。あっ、味は美味しいわよ?
それから下準備や飾り付けの用意を行って、食堂に向かった。
午前十時からショーを始めるって言っていたから、そろそろね。
室内に入って暫くすると、ピンポロポロリーン、と十時を知らせる合図のチャイムが鳴った。
子供たちの様子を見ていると、王雅が食堂へやって来た。子供たちに絵本を読んでくれていた真秀君に向かって目くばせしている。私も王雅を見て、軽く頷いた。
いよいよね!
こんな事は初めてだったから、私もワクワクした。一体何が始まるのかしら。
「はーっはっはっはーぁ! ここかぁー! 美味そうなガキ共がいるという施設はぁー」
来たっ。時間通り、宇宙怪獣Xが食堂に現れた。
黒く棘のあるボディは大きな恐竜をモチーフにしてあり、太い腕に鋭い爪、更に大きく太いしっぽまで棘があしらわれていて、大きな腹から赤い鞭が伸びている。宇宙怪獣Xはこの鞭で相手を捕らえ、捕食するのよ。
着ぐるみだから人間が中に入っているのは解っているけど、恐ろしい容姿だわ。子供たちはきっとすごく怖がると思う。
「キャーっ! 怪獣Xだわ!!」
「みんな、Xに気を付けて!」
私や真凛ちゃんで、恐怖を煽るように叫んだ。勿論、演技よ。
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