171 / 287
スマイル30・王様の事情聴取
5
しおりを挟む
誰かが、王雅が鈍感だってメッセージくれていたけど、一応私のキモチは隠して振舞っているからね。
あなたたちだってコロッケスマイルを読んでいる時、私がもう既に早い段階で王雅にキモチを傾けていたって、誰も気が付かなかったでしょ?
え? 気付いてた?
何時からなの。・・・・真崎美羽、一生の不覚!!
「キノコが来る日は、俺も来る。仕事もキッチリやる。今、俺が進めているプロジェクトは、俺の人生も、櫻井グループの命運もかかってるから、手を抜いたりできねーんだ。でも、土日は施設でリフレッシュするから良いアイディアいっぱい湧いてくるし、美羽やガキ共に会えるから、この仕事頑張れるんだ。大変だなんて、思っちゃいねーよ。だからキノコが来る日、ちゃんと俺に教えてくれよ。平日は確かに毎日帰るのは無理かもしんねーけど、出来る限り帰ってきたい。お前の傍に、帰りてーんだ」
真剣に訴えられた。
「・・・・無理、しないでね」
「解ってる」
貴方は何時も、本気で、本物の言葉を紡ぐのね。
だから、信じてみたくなる。その先の未来が無い事が解っていても、それでも・・・・。
「ちょっといいか?」
「えっ、何、王雅、急にどうしたの・・・・」
真剣な王雅と目が合い、反らせずにいる。
このままキスされて、流されちゃうのかしら。
どうしよう。もしそんな事されたら、もう私は自分の力で拒むことは出来ない。
思わず、息を呑んだ。
「すぐすむから」
すぐ? 一体、どういう事かしら。
「えっ、すぐすむって、どういう意味? あっ、ちょっと・・・・きゃあっ!」
逃げないように腕を押さえられ、素早く私の長い髪をかき上げられた。剥き出しになった首筋に熱い唇が押し当てられたと思ったら、王雅はそのままソコをきつく吸った。
「何してっ・・・・! あっ、・・・・やっ!」
身体が強張り、突然の事で焦った。体温がみるみる上昇して、このまま奪われたいっていうキモチと、もうこの関係はこれで終わりなのかと思うと、心の準備がまだ出来ていないからもう少し先に引き伸ばしたいというキモチが、複雑に織り交ざった。
王雅の唇から、熱が伝わってくる。
やっぱり、拒めない。
今、なの?
もうこれ以上は、伸ばせないの?
このまま、貴方に抱かれてしまうの――・・・・?
あなたたちだってコロッケスマイルを読んでいる時、私がもう既に早い段階で王雅にキモチを傾けていたって、誰も気が付かなかったでしょ?
え? 気付いてた?
何時からなの。・・・・真崎美羽、一生の不覚!!
「キノコが来る日は、俺も来る。仕事もキッチリやる。今、俺が進めているプロジェクトは、俺の人生も、櫻井グループの命運もかかってるから、手を抜いたりできねーんだ。でも、土日は施設でリフレッシュするから良いアイディアいっぱい湧いてくるし、美羽やガキ共に会えるから、この仕事頑張れるんだ。大変だなんて、思っちゃいねーよ。だからキノコが来る日、ちゃんと俺に教えてくれよ。平日は確かに毎日帰るのは無理かもしんねーけど、出来る限り帰ってきたい。お前の傍に、帰りてーんだ」
真剣に訴えられた。
「・・・・無理、しないでね」
「解ってる」
貴方は何時も、本気で、本物の言葉を紡ぐのね。
だから、信じてみたくなる。その先の未来が無い事が解っていても、それでも・・・・。
「ちょっといいか?」
「えっ、何、王雅、急にどうしたの・・・・」
真剣な王雅と目が合い、反らせずにいる。
このままキスされて、流されちゃうのかしら。
どうしよう。もしそんな事されたら、もう私は自分の力で拒むことは出来ない。
思わず、息を呑んだ。
「すぐすむから」
すぐ? 一体、どういう事かしら。
「えっ、すぐすむって、どういう意味? あっ、ちょっと・・・・きゃあっ!」
逃げないように腕を押さえられ、素早く私の長い髪をかき上げられた。剥き出しになった首筋に熱い唇が押し当てられたと思ったら、王雅はそのままソコをきつく吸った。
「何してっ・・・・! あっ、・・・・やっ!」
身体が強張り、突然の事で焦った。体温がみるみる上昇して、このまま奪われたいっていうキモチと、もうこの関係はこれで終わりなのかと思うと、心の準備がまだ出来ていないからもう少し先に引き伸ばしたいというキモチが、複雑に織り交ざった。
王雅の唇から、熱が伝わってくる。
やっぱり、拒めない。
今、なの?
もうこれ以上は、伸ばせないの?
このまま、貴方に抱かれてしまうの――・・・・?
0
お気に入りに追加
113
あなたにおすすめの小説
心の声が聞こえる私は、婚約者から嫌われていることを知っている。
木山楽斗
恋愛
人の心の声が聞こえるカルミアは、婚約者が自分のことを嫌っていることを知っていた。
そんな婚約者といつまでも一緒にいるつもりはない。そう思っていたカルミアは、彼といつか婚約破棄すると決めていた。
ある時、カルミアは婚約者が浮気していることを心の声によって知った。
そこで、カルミアは、友人のロウィードに協力してもらい、浮気の証拠を集めて、婚約者に突きつけたのである。
こうして、カルミアは婚約破棄して、自分を嫌っている婚約者から解放されるのだった。
別れてくれない夫は、私を愛していない
abang
恋愛
「私と別れて下さい」
「嫌だ、君と別れる気はない」
誕生パーティー、結婚記念日、大切な約束の日まで……
彼の大切な幼馴染の「セレン」はいつも彼を連れ去ってしまう。
「ごめん、セレンが怪我をしたらしい」
「セレンが熱が出たと……」
そんなに大切ならば、彼女を妻にすれば良かったのでは?
ふと過ぎったその考えに私の妻としての限界に気付いた。
その日から始まる、私を愛さない夫と愛してるからこそ限界な妻の離婚攻防戦。
「あなた、お願いだから別れて頂戴」
「絶対に、別れない」
セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。
【完結】王太子妃の初恋
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
カテリーナは王太子妃。しかし、政略のための結婚でアレクサンドル王太子からは嫌われている。
王太子が側妃を娶ったため、カテリーナはお役御免とばかりに王宮の外れにある森の中の宮殿に追いやられてしまう。
しかし、カテリーナはちょうど良かったと思っていた。婚約者時代からの激務で目が悪くなっていて、これ以上は公務も社交も難しいと考えていたからだ。
そんなカテリーナが湖畔で一人の男に出会い、恋をするまでとその後。
★ざまぁはありません。
全話予約投稿済。
携帯投稿のため誤字脱字多くて申し訳ありません。
報告ありがとうございます。
私は既にフラれましたので。
椎茸
恋愛
子爵令嬢ルフェルニア・シラーは、国一番の美貌を持つ幼馴染の公爵令息ユリウス・ミネルウァへの想いを断ち切るため、告白をする。ルフェルニアは、予想どおりフラれると、元来の深く悩まない性格ゆえか、気持ちを切り替えて、仕事と婚活に邁進しようとする。一方、仕事一筋で自身の感情にも恋愛事情にも疎かったユリウスは、ずっと一緒に居てくれたルフェルニアに距離を置かれたことで、感情の蓋が外れてルフェルニアの言動に一喜一憂するように…?
※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
【完結】生贄になった婚約者と間に合わなかった王子
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
フィーは第二王子レイフの婚約者である。
しかし、仲が良かったのも今は昔。
レイフはフィーとのお茶会をすっぽかすようになり、夜会にエスコートしてくれたのはデビューの時だけだった。
いつしか、レイフはフィーに嫌われていると噂がながれるようになった。
それでも、フィーは信じていた。
レイフは魔法の研究に熱心なだけだと。
しかし、ある夜会で研究室の同僚をエスコートしている姿を見てこころが折れてしまう。
そして、フィーは国守樹の乙女になることを決意する。
国守樹の乙女、それは樹に喰らわれる生贄だった。
夫の告白に衝撃「家を出て行け!」幼馴染と再婚するから子供も置いて出ていけと言われた。
window
恋愛
伯爵家の長男レオナルド・フォックスと公爵令嬢の長女イリス・ミシュランは結婚した。
三人の子供に恵まれて平穏な生活を送っていた。
だがその日、夫のレオナルドの言葉で幸せな家庭は崩れてしまった。
レオナルドは幼馴染のエレナと再婚すると言い妻のイリスに家を出て行くように言う。
イリスは驚くべき告白に動揺したような表情になる。
子供の親権も放棄しろと言われてイリスは戸惑うことばかりでどうすればいいのか分からなくて混乱した。
婚約者の心の声が聞こえるようになったけど、私より妹の方がいいらしい
今川幸乃
恋愛
父の再婚で新しい母や妹が出来た公爵令嬢のエレナは継母オードリーや義妹マリーに苛められていた。
父もオードリーに情が移っており、家の中は敵ばかり。
そんなエレナが唯一気を許せるのは婚約相手のオリバーだけだった。
しかしある日、優しい婚約者だと思っていたオリバーの心の声が聞こえてしまう。
”またエレナと話すのか、面倒だな。早くマリーと会いたいけど隠すの面倒くさいな”
失意のうちに街を駆けまわったエレナは街で少し不思議な青年と出会い、親しくなる。
実は彼はお忍びで街をうろうろしていた王子ルインであった。
オリバーはマリーと結ばれるため、エレナに婚約破棄を宣言する。
その後ルインと正式に結ばれたエレナとは裏腹に、オリバーとマリーは浮気やエレナへのいじめが露見し、貴族社会で孤立していくのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる