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スマイル11・王様とコロッケパーティー
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私を元気づけようとして、きっと王雅なりに私の為に考えてやってくれようと思った結果なんだろう。で、その結果がコロッケ買い占めどころか、商店街ごと買い占めてしまうのは、お金持ちのスケールが半端じゃないから。
王様は、放って置いたら暴走しちゃうわ。
振り回される庶民(わたしたち)が迷惑する。
この辺りでハッキリ伝えて、ちゃんとクギ刺しておいた方がいいわね。
リョウ君やサトル君に、王雅を探すように頼んで、ここへ連れてきてもらおうかしら。
商店街に様子、見に行ってもらおう。落ち込んでるかもしれないし。
そう思っていると、せんせいーっ、大変だよーっ、って、子供達が私の元へ駆けつけて来た。
「ミュー先生っ、スゴイのっっ!! コロッケいっぱいっ!」
リョウ君が興奮して叫んだ。「マサキ施設宛にって、たーっくさんのコロッケが届いたんだぁっ!!」
子供達に引っ張られて、慌てて外へ出ると、広場にパレットいっぱいに乗ったコロッケが積み上げられていた。
上品なメイドの恰好をした女性が、櫻井王雅様からのお届け物です、と私にそれだけ伝え、去って行った。
さっき、露店に積みあがっていたコロッケね。
みんなで食べろってコトなんでしょうね。
怒って叩いて帰って来たのに、あのコロッケ、私達の為にわざわざ届ける手配してくれたんだ。
やっぱり、イイトコあるんだわ。
お金持ちだから、ちょっと――いや、訂正するわ。かなりブッ飛んでる所があるけど、本当はイイ奴だもんね。
きっと、子供達にコロッケをお腹いっぱい食べさせてあげようって、喜ばせようって、思ってくれたんだろうな。
「やったぁ――っ!! こんなに沢山の数のコロッケ、僕初めてみたよっっ」
王雅が考えてくれた通り、リョウ君が本当に興奮して喜んでいる。
他の子供達も、ヤッター、とか、バンザーイ、とか、お腹いっぱい食べてもいいんだぁー、って、もの凄く喜んでいる。
そうよね。
私のやりくりじゃこんな数のコロッケは買えないし、お腹いっぱい好きなだけ、子供達の為にコロッケを買ってあげる事は出来ない。
でも、楽しみにしていたご近所さんの分もここに含まれていると思うと、申し訳なくなった。
それにこんな数、いくらなんでも私達だけじゃ食べきれない。
よしっ。決めたっ!
「みんなっ。折角だから、お昼にコロッケパーティーしましょう! コロッケと一緒に食べれるように、先生が今からおにぎり作る準備するから。日ごろお世話になっているご近所のみなさんをご招待するの! 早速声掛けてきて! この沢山のコロッケ、王雅お兄さんが届けてくれたのよ。王雅お兄さんに会ったら、お礼言って、キッチンに連れてきて。いい?」
「はーいっっ!!」
子供達は元気よく返事をしてくれて、早速ご近所中、声を掛けに施設を出て行った。
急いで準備しましょう。忙しくなるわ!
早速釜いっぱいにご飯を炊く準備をして、外でパーティーが出来る用意をみんなで手分けして行った。
簡易机は軽いとはいえ、子供達だけで持つのは大変だから私がやるって言ったんだけど、みんな言い出したら聞かないから、手分けして運んで、ってお願いした。
とにかく私はキッチンの方で支度してしまいましょう。
あれこれ用意していると、子供達の誰かがキッチンを覗いている王雅を見つけて、お兄さんだ―、来てくれたんだねー、と声をかけていた。
良かった。来たのね。
「ねえ、アンタ、おにぎりって作った事ある? ていうか、おにぎりって知ってる?」
商店街の事、王雅はきっと気にしてると思ったから、それには触れずに普段通り話しかけた。
「誰に向かって聞いてんだ! おにぎり位知ってるっつーの!!」
必要以上に力がこもった返事が返ってきた。
「あっそ。じゃ、いーわ。一緒に作りましょ」
王様も、おにぎり位は流石に知っているわよね。でもきっと、作った事は無いでしょうね。
「作る? 誰が?」
「アンタと私よ」
「そうか。やっとその気になったか! 子作りなら喜んで――」
またセクハラ!
本当に、頭の中どうなっているのかしら!?
私はそのまま大王を睨み付けた。「手、そこでよく洗ってね」
王様は、放って置いたら暴走しちゃうわ。
振り回される庶民(わたしたち)が迷惑する。
この辺りでハッキリ伝えて、ちゃんとクギ刺しておいた方がいいわね。
リョウ君やサトル君に、王雅を探すように頼んで、ここへ連れてきてもらおうかしら。
商店街に様子、見に行ってもらおう。落ち込んでるかもしれないし。
そう思っていると、せんせいーっ、大変だよーっ、って、子供達が私の元へ駆けつけて来た。
「ミュー先生っ、スゴイのっっ!! コロッケいっぱいっ!」
リョウ君が興奮して叫んだ。「マサキ施設宛にって、たーっくさんのコロッケが届いたんだぁっ!!」
子供達に引っ張られて、慌てて外へ出ると、広場にパレットいっぱいに乗ったコロッケが積み上げられていた。
上品なメイドの恰好をした女性が、櫻井王雅様からのお届け物です、と私にそれだけ伝え、去って行った。
さっき、露店に積みあがっていたコロッケね。
みんなで食べろってコトなんでしょうね。
怒って叩いて帰って来たのに、あのコロッケ、私達の為にわざわざ届ける手配してくれたんだ。
やっぱり、イイトコあるんだわ。
お金持ちだから、ちょっと――いや、訂正するわ。かなりブッ飛んでる所があるけど、本当はイイ奴だもんね。
きっと、子供達にコロッケをお腹いっぱい食べさせてあげようって、喜ばせようって、思ってくれたんだろうな。
「やったぁ――っ!! こんなに沢山の数のコロッケ、僕初めてみたよっっ」
王雅が考えてくれた通り、リョウ君が本当に興奮して喜んでいる。
他の子供達も、ヤッター、とか、バンザーイ、とか、お腹いっぱい食べてもいいんだぁー、って、もの凄く喜んでいる。
そうよね。
私のやりくりじゃこんな数のコロッケは買えないし、お腹いっぱい好きなだけ、子供達の為にコロッケを買ってあげる事は出来ない。
でも、楽しみにしていたご近所さんの分もここに含まれていると思うと、申し訳なくなった。
それにこんな数、いくらなんでも私達だけじゃ食べきれない。
よしっ。決めたっ!
「みんなっ。折角だから、お昼にコロッケパーティーしましょう! コロッケと一緒に食べれるように、先生が今からおにぎり作る準備するから。日ごろお世話になっているご近所のみなさんをご招待するの! 早速声掛けてきて! この沢山のコロッケ、王雅お兄さんが届けてくれたのよ。王雅お兄さんに会ったら、お礼言って、キッチンに連れてきて。いい?」
「はーいっっ!!」
子供達は元気よく返事をしてくれて、早速ご近所中、声を掛けに施設を出て行った。
急いで準備しましょう。忙しくなるわ!
早速釜いっぱいにご飯を炊く準備をして、外でパーティーが出来る用意をみんなで手分けして行った。
簡易机は軽いとはいえ、子供達だけで持つのは大変だから私がやるって言ったんだけど、みんな言い出したら聞かないから、手分けして運んで、ってお願いした。
とにかく私はキッチンの方で支度してしまいましょう。
あれこれ用意していると、子供達の誰かがキッチンを覗いている王雅を見つけて、お兄さんだ―、来てくれたんだねー、と声をかけていた。
良かった。来たのね。
「ねえ、アンタ、おにぎりって作った事ある? ていうか、おにぎりって知ってる?」
商店街の事、王雅はきっと気にしてると思ったから、それには触れずに普段通り話しかけた。
「誰に向かって聞いてんだ! おにぎり位知ってるっつーの!!」
必要以上に力がこもった返事が返ってきた。
「あっそ。じゃ、いーわ。一緒に作りましょ」
王様も、おにぎり位は流石に知っているわよね。でもきっと、作った事は無いでしょうね。
「作る? 誰が?」
「アンタと私よ」
「そうか。やっとその気になったか! 子作りなら喜んで――」
またセクハラ!
本当に、頭の中どうなっているのかしら!?
私はそのまま大王を睨み付けた。「手、そこでよく洗ってね」
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