余命50年のエルフさん

試合？開始

追放された者同士は和解したのよ。(カスミ)

　ハヤテ達も、この聖樹の実の採取トーナメントに参加していた。パンダ女達は、他の冒険者を襲って・・・と言い出したが、それを抑えながら、ハヤテとハーレムで採取してきたが、抑えられなくなってきたところだった。ということだと言ったのはハヤテとハヤテハーレムと妖精達の話だけど。
　あ、パンダ少女と生き残りの仲間達は、少し違うことを言ったりしたけど・・・。自分達がいかにも弾圧されていたか、非道な目にあってきたから、理想的な世の中を作りたい、全ての人が共存する、みんなが笑顔の世の中を作ろうとしたとは言ったいたけど・・・。反論したわ、激しく、ハヤテハーレム、そして妖精達が。
「単なる強盗団、略奪団じゃない、あんたら。」
　そしたら、復讐だ、とか罵ったけどね。あ、しっかりとどめは、その後すぐにさしておいたけど。気は進まなかったけど、私と旦那様でしたやったわ。彼女達に任すと、凄惨なリンチになりそうだし、そんなことさせたくもなかったから。それに、私をいたぶって、奴隷に売るなんて言ってたから、とても許せなかったんだけどね。そうよね、旦那様。そうよね、命乞いするパンダ娘を躊躇なく止めを刺してくれたわ。ハヤテは夢から覚めたような表情で、尻もちをついていた。それをハーレムが慰めていた、妖精達も一緒に、そしてどちらも喜んでいた。

「お互いに、まあ、今を頑張ろうよ。」
「そうですね。過去にこだわっていては、理不尽に追放した連中と同じになっちゃいますからね。」
「それに、あなた達の方がずっと美人さんだよ。」
とハヤテハーレムを喜ばせてあげたわ。
　そして、ハヤテとハヤテハーレムと別れた。ハヤテが、登録していたから、そのまま参加できるわけ。
 　あ、一日だけ、一緒に行動したわ。妖精さん達の協力で、聖樹の実とかが見つけやすかったし、魔獣や魔草とかの退治や排除もハヤテ以下の協力でやりやすかったわ。ハーレムの実力は、個々はいまいちだけど悪くはないし、ハヤテの実力が、彼自身の戦士としての実力もけっこうあるし、妖精さん達と協力して、彼を援護するのには十分だったわ。愛の力の強さで、戦力倍増と言ったところかしらね。彼とチームを組んだ方がいいくらいだけど、やっぱり義理というものがあるしね。それで、次の日には別れて、私達は自分のチームを捜したわ。
　お別れの際は、ハヤテもハーレムも妖精さん達も涙を流して見送ってくれて、私達も涙ぐんじゃった。アサは意外に、涙を流して鼻水が止まらなくなっていたわ。

　私達のチームさ～ん、と合流するまでに丸2日かかったわ。どこまで逃げたのよ、せめて少し離れたところで待っていなさいよ。本当に見捨てたんじゃないの？
「どこをうろついていたんだ！」
と第一声はそれ、アサにたいしてだけど。私には、
「大丈夫だったか？」
だったけどね。
　流石にアサが嫌な顔を見せたら、だんだんと興奮してきて、本当に斬りかかってきそうだったわ、あ、火球を一発飛ばしたわね。女達があわてて抱きついて止めたけど。それ以上したら、剣を抜いたら、特大の雷を落としてやるつもりだったけど。
　その後は、延々と自分達の、その間の成果と苦労を言い立てて、人間の最低の常識やらをこんこんとアサに説教し始めたわ。それを遮って、私達の成果を見せたら、ようやく黙ったけどね。

　本当に前回、よく二位になれたわね、というところ。追放した奴がよっぽど能力があったんじゃない？まあ、二位は無理だけど、上位には一応入るくらいかな？自分の実力をわきまえて、謙虚になって、地道にがんばれば、結果としてはうまくいくと思うんだけど。
　それからは、まあ、順調にいったわ。それが最終日の3日前、また事件に遭遇。