私の居場所

空宇海

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9.

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一応、弥生さんに会うために家に行った。

インターホンを鳴らし出て来たのが

「楓!」

兄さんだった。
驚いたように固まってる。

「弥生さん居ます?」

「居るよ。中に入って?」

「……いえ、ここで大丈夫です」

家に入りたくない。

すると

「朔弥さん誰か来たの?あら?」

「……こんにちわ。あのこの前の話しをしたくて」

「うんうん。早く入りなさい」

「い、いえ、……すぐ帰るので」

帰りたい。

結局、引っ張られるように家の中に入った。

はぁぁ。

父さんも居るとは思わなかった。

「楓」

「……なんですか?」

素っ気なくなるのも仕方ないでしょ?

この人には私の存在すらしなかったような態度をとられ
また、居たのかみたいな雰囲気を出す。

兄は私のことをバカにして自分が優秀だからってなに?


「楓ちゃん」

「あ、そうでした。この前の話し引き受けようかと。相手にも話ししてありますから」

「ありがとう!」

「なんの話し?」

大学なら地元?
でも……

「……それでは」

「帰るの?」

「帰ります。これからは私のことなどほっといてくださいね?」

それだけ言って出た。

今回だけ話しを聞いただけ。


卒業までもう少し。

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