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第一章 カラス色の聖女
神殿の森3
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「はぁ……!はぁ………!」
小鳥は息を切らしながら、仄暗い森の中をあてもなくただひたすらに走る。今は暗くて見えないが露わになっている素肌や上等な生地の服は、枝や葉や土で傷付き汚れている事だろう。
今のところ追手は来ていないようだが、神殿に程近い森の中では安心する事は出来ない。
(そろそろ走るの限界…!)
大きな木の陰に隠れるようにしゃがみ込み、乱れた呼吸を整える。辺りは不気味なほど静かで、動物の鳴き声さえ聞こえない。
「はぁ…はぁ……。もう、足が無理……。少し休んでも大丈夫だよね…?」
幹に寄り掛かりつつ木の間から見上げた夜空には、月はなくどんよりと暗い空が広がっていた。つい先ほどまで煌々と夜空には浮かんでいた月は、完全に雲に隠れてしまったようだ。
「さっきまではあんなに明るかったのに、いつの間にか真っ暗だわ。何か足元を照らせるような灯りがあればよかったんだけどなぁ……。そういえば、あの時聞こえてきた鈴の音は何だったんだろう?」
まるで小鳥を助けるかのようなタイミングで聞こえてきた不思議な鈴の音は、あの一度だけでもうどこからも聞こえてこない。儀式を行う場所の近くにはバレンド司祭たちしかいないように見えたが、もしかしたら誰か他にもいたのだろうか。
「もしかして妖精が助けてくれたとか?はぁ、そんな訳ないか……。……あれ?」
草むらの陰から蛍の光ような微かな光が見えた。まるで小鳥を誘っているかのようにぽわりと光っている。その光からは不思議と嫌な感じはしてこない。
「…なんだろう?何となく呼ばれてるような気がする……。行く当てもないし、とりあえずついて行ってみようかな?」
呼吸が整ったのを確認し木の陰から立ち上がると、小さな光の方へと近付いて行く。その光はひとつだけではなかったようで、まるで道を照らすかのように続いていた。
来た道を振る返り、追手が来ていない事を確認してから、光が導く方へとゆっくりと歩みを進める。
道なき道を小さな光だけを頼りに進むと、段々と辺りの様子が変わってきた。うっそうと茂っていた草から元気がなくなり、木の枝からは葉が少なくなっている。
(この光は嫌な感じはしない。でも、この道の先には何だか嫌な気配がする…。私を誘き出そうとしてるの……?)
光に誘われるままに歩いてきた小鳥の背を、たらりと冷たい汗が流れた。もし何者かの悪意のもと、こうして誘き出されているのなら非常にまずい。
歩みをピタリと止めると、光とは別の方向へと向きを変える。興味本位でこのまま光に付いて行くのはあまりにも危険だ。
すると、小鳥が別の方向へ行くのを拒むかのように光が道を塞ぐ。
「なんなの…?明らかに怪しいのにこのまま進めって言うの?」
そうだ、と言わんばりに道が一際強く光った。
「もう少しだけだからね。危なさそうだったらすぐに引き返すから」
誰に呼び掛ける訳でもなく、独り言のように呟くと光の道を再び歩み始めた。先ほどより慎重に辺りを警戒しながらゆっくりと。
(嫌な気配がどんどん強くなってる。空気も淀んできたような気がする)
どれほど進んだだろうか。歩みを進める毎に暗い森がさらに暗く感じられるようになった。強まる嫌な気配にそろそろ引き返そうかと思った時、少し開けた場所へと出た。小鳥はまた変な儀式の場所か、と一瞬身構えたがそうではなかった。
そこにはどんよりと重く暗い霧が広がっていた。ドライアイスの煙のように足元に広がったその霧が、嫌な気配の元凶のようであった。
「なにこれ………?」
今まで見たこともないその光景に言葉を失った。それと同時に、これがバレンド司祭が言っていた穢れなのだなと理解した。
初めて見て何故そうであると理解出来たのか分からないが、小鳥にはそれが穢れであると分かったのだ。
(これを聖女は浄化するの……?こんなに禍々しいものを……)
小鳥はその霧に触れないように距離を取る。振り返れば、ここまで導いてきた光はいつの間にか消えてしまっている。
(こんな所に来させてどうしろと言うの?私、魔法なんて使えないんだからどうすることも出来ないよ……)
小鳥が小さくため息を吐いた時、重く暗い霧の中心近くに緑色の塊がある事に気がついた。穢れのせいか、辺りには茶色く枯れた植物ばかりだ。何故そんな場所に草が青々と生えているのか、と目を凝らすと、それが草などではない事に気が付く。
草に見えたその緑色の物体は狼であった。
ぐったりと横になっているその狼は怪我をしているようで、あちこちからうっすらと血が滲んでいる。死んでいるかのように動かないが、僅かに上下する胴体からなんとか生きている事が分かった。
「このままじゃ死んじゃう……!!」
魔力もない無力な小鳥の身体で、このような穢れに触れても大丈夫なのか分からない。しかし、目の前で消えそうになっている命の灯火を、このまま放っておく事は出来なかった。
「……っ!!」
重く暗い霧の中へ足を踏み出すと、ピリピリと肌を突き刺すような痛みが走ったが、小鳥はその痛みに怯まず真っ直ぐと狼の元へと進む。
狼が倒れている霧の中心に近づけば近づくほど、肌を突き刺す痛みの鋭さが増していく。気管が狭くなったかのように呼吸も少し苦しくなってきた。
(ここから運ばなきゃ…!)
狼の目の前まで来るとむんずと大きな前脚を掴む。小鳥一人で運ぶにはその大きな躯体は重く、ズリズリと少しずつ引きずるようにしか運べない。怪我をしている身体をこのように運ぶのは忍びないが、今は方法を選んではいられない。
小鳥の全体重をかけて全力で引っ張りながら、少しずつ霧の外へと運んで行く。
(あと…!もう少し……!!)
何度か足を滑らせて転びながらも、なんとか霧の外へと狼を運んで来た。痛みと呼吸の苦しさに耐えながら、ここまで運んで来た小鳥はその場に座り込んだ。全力で森を走ってきた後にこのような重労働をしたのだ。小鳥の身体はくたくただ。
「つ、疲れた……。今日色んなことありすぎ……。それより!この子をどうしかしなきゃ…!」
小鳥の目の前にはぐったりとした狼が倒れている。穢れの霧の中から運び出して来たものの、未だ目を覚ます気配はない。
「綺麗な子…。そういえば前にも似たような狼を森で見かけたような気がする。同じ子なのかな?」
怪我を確かめるようにその美しい深い森のような緑色の被毛を撫でる。怪我はいくつかあるようだが、一番大きな怪我はお腹と首元にある物だろう。
小鳥は太ももに括り付けているナイフを取り出すと、自身の服を細長く切り裂いていく。
「アンジェリカさんの助言が早速役に立ったわ」
スカートの裾で傷口を軽く拭うと、切り裂いた紐状の布をいくつか結び合わせ、それを狼の首元に巻き付けていく。その傷は巻き付けたそばからじんわりと血が滲んでくるほど深いようだ。
「あとはどうすればいいかしら……。他の怪我も…………あっ!回復薬!!」
昼間に作ったばかりの回復薬を胸元に忍ばせていた事を思い出す。人間用と思われる薬が果たしてこの狼に効くのか分からないが、このような状況だ。試してみる価値はあるだろう。
回復薬を取り出そうと小鳥が胸元に手を伸ばすと、何かが光っている事に気が付いた。恐る恐る胸元を覗き込めば、そこにはカレンリードと出会ったあの夜に降って来た星の欠片がキラキラと光っていた。
小鳥の手のひらに乗せると一層その輝きを増した。星の欠片から溢れ出した小さな光の粒は、小鳥を包み込むように瞬き始めた。
小鳥は息を切らしながら、仄暗い森の中をあてもなくただひたすらに走る。今は暗くて見えないが露わになっている素肌や上等な生地の服は、枝や葉や土で傷付き汚れている事だろう。
今のところ追手は来ていないようだが、神殿に程近い森の中では安心する事は出来ない。
(そろそろ走るの限界…!)
大きな木の陰に隠れるようにしゃがみ込み、乱れた呼吸を整える。辺りは不気味なほど静かで、動物の鳴き声さえ聞こえない。
「はぁ…はぁ……。もう、足が無理……。少し休んでも大丈夫だよね…?」
幹に寄り掛かりつつ木の間から見上げた夜空には、月はなくどんよりと暗い空が広がっていた。つい先ほどまで煌々と夜空には浮かんでいた月は、完全に雲に隠れてしまったようだ。
「さっきまではあんなに明るかったのに、いつの間にか真っ暗だわ。何か足元を照らせるような灯りがあればよかったんだけどなぁ……。そういえば、あの時聞こえてきた鈴の音は何だったんだろう?」
まるで小鳥を助けるかのようなタイミングで聞こえてきた不思議な鈴の音は、あの一度だけでもうどこからも聞こえてこない。儀式を行う場所の近くにはバレンド司祭たちしかいないように見えたが、もしかしたら誰か他にもいたのだろうか。
「もしかして妖精が助けてくれたとか?はぁ、そんな訳ないか……。……あれ?」
草むらの陰から蛍の光ような微かな光が見えた。まるで小鳥を誘っているかのようにぽわりと光っている。その光からは不思議と嫌な感じはしてこない。
「…なんだろう?何となく呼ばれてるような気がする……。行く当てもないし、とりあえずついて行ってみようかな?」
呼吸が整ったのを確認し木の陰から立ち上がると、小さな光の方へと近付いて行く。その光はひとつだけではなかったようで、まるで道を照らすかのように続いていた。
来た道を振る返り、追手が来ていない事を確認してから、光が導く方へとゆっくりと歩みを進める。
道なき道を小さな光だけを頼りに進むと、段々と辺りの様子が変わってきた。うっそうと茂っていた草から元気がなくなり、木の枝からは葉が少なくなっている。
(この光は嫌な感じはしない。でも、この道の先には何だか嫌な気配がする…。私を誘き出そうとしてるの……?)
光に誘われるままに歩いてきた小鳥の背を、たらりと冷たい汗が流れた。もし何者かの悪意のもと、こうして誘き出されているのなら非常にまずい。
歩みをピタリと止めると、光とは別の方向へと向きを変える。興味本位でこのまま光に付いて行くのはあまりにも危険だ。
すると、小鳥が別の方向へ行くのを拒むかのように光が道を塞ぐ。
「なんなの…?明らかに怪しいのにこのまま進めって言うの?」
そうだ、と言わんばりに道が一際強く光った。
「もう少しだけだからね。危なさそうだったらすぐに引き返すから」
誰に呼び掛ける訳でもなく、独り言のように呟くと光の道を再び歩み始めた。先ほどより慎重に辺りを警戒しながらゆっくりと。
(嫌な気配がどんどん強くなってる。空気も淀んできたような気がする)
どれほど進んだだろうか。歩みを進める毎に暗い森がさらに暗く感じられるようになった。強まる嫌な気配にそろそろ引き返そうかと思った時、少し開けた場所へと出た。小鳥はまた変な儀式の場所か、と一瞬身構えたがそうではなかった。
そこにはどんよりと重く暗い霧が広がっていた。ドライアイスの煙のように足元に広がったその霧が、嫌な気配の元凶のようであった。
「なにこれ………?」
今まで見たこともないその光景に言葉を失った。それと同時に、これがバレンド司祭が言っていた穢れなのだなと理解した。
初めて見て何故そうであると理解出来たのか分からないが、小鳥にはそれが穢れであると分かったのだ。
(これを聖女は浄化するの……?こんなに禍々しいものを……)
小鳥はその霧に触れないように距離を取る。振り返れば、ここまで導いてきた光はいつの間にか消えてしまっている。
(こんな所に来させてどうしろと言うの?私、魔法なんて使えないんだからどうすることも出来ないよ……)
小鳥が小さくため息を吐いた時、重く暗い霧の中心近くに緑色の塊がある事に気がついた。穢れのせいか、辺りには茶色く枯れた植物ばかりだ。何故そんな場所に草が青々と生えているのか、と目を凝らすと、それが草などではない事に気が付く。
草に見えたその緑色の物体は狼であった。
ぐったりと横になっているその狼は怪我をしているようで、あちこちからうっすらと血が滲んでいる。死んでいるかのように動かないが、僅かに上下する胴体からなんとか生きている事が分かった。
「このままじゃ死んじゃう……!!」
魔力もない無力な小鳥の身体で、このような穢れに触れても大丈夫なのか分からない。しかし、目の前で消えそうになっている命の灯火を、このまま放っておく事は出来なかった。
「……っ!!」
重く暗い霧の中へ足を踏み出すと、ピリピリと肌を突き刺すような痛みが走ったが、小鳥はその痛みに怯まず真っ直ぐと狼の元へと進む。
狼が倒れている霧の中心に近づけば近づくほど、肌を突き刺す痛みの鋭さが増していく。気管が狭くなったかのように呼吸も少し苦しくなってきた。
(ここから運ばなきゃ…!)
狼の目の前まで来るとむんずと大きな前脚を掴む。小鳥一人で運ぶにはその大きな躯体は重く、ズリズリと少しずつ引きずるようにしか運べない。怪我をしている身体をこのように運ぶのは忍びないが、今は方法を選んではいられない。
小鳥の全体重をかけて全力で引っ張りながら、少しずつ霧の外へと運んで行く。
(あと…!もう少し……!!)
何度か足を滑らせて転びながらも、なんとか霧の外へと狼を運んで来た。痛みと呼吸の苦しさに耐えながら、ここまで運んで来た小鳥はその場に座り込んだ。全力で森を走ってきた後にこのような重労働をしたのだ。小鳥の身体はくたくただ。
「つ、疲れた……。今日色んなことありすぎ……。それより!この子をどうしかしなきゃ…!」
小鳥の目の前にはぐったりとした狼が倒れている。穢れの霧の中から運び出して来たものの、未だ目を覚ます気配はない。
「綺麗な子…。そういえば前にも似たような狼を森で見かけたような気がする。同じ子なのかな?」
怪我を確かめるようにその美しい深い森のような緑色の被毛を撫でる。怪我はいくつかあるようだが、一番大きな怪我はお腹と首元にある物だろう。
小鳥は太ももに括り付けているナイフを取り出すと、自身の服を細長く切り裂いていく。
「アンジェリカさんの助言が早速役に立ったわ」
スカートの裾で傷口を軽く拭うと、切り裂いた紐状の布をいくつか結び合わせ、それを狼の首元に巻き付けていく。その傷は巻き付けたそばからじんわりと血が滲んでくるほど深いようだ。
「あとはどうすればいいかしら……。他の怪我も…………あっ!回復薬!!」
昼間に作ったばかりの回復薬を胸元に忍ばせていた事を思い出す。人間用と思われる薬が果たしてこの狼に効くのか分からないが、このような状況だ。試してみる価値はあるだろう。
回復薬を取り出そうと小鳥が胸元に手を伸ばすと、何かが光っている事に気が付いた。恐る恐る胸元を覗き込めば、そこにはカレンリードと出会ったあの夜に降って来た星の欠片がキラキラと光っていた。
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