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二章 最強の叛逆
行動開始
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煌と天音には俺の能力をまだ伝えていない。そして俺の考えでさえもだ。
もう戦いに巻き込みたくないし能力に関しては後に起こる最悪の事態を想定してのことだった。
ここでバラして後で不足の事態が起きたら取り返しがつかない。
そんなこと起きないと良いのだがな・・・。
俺が今からすることは叛逆だ。世界への叛逆。
きっと成し遂げる上で多くの被害者が出るだろう。
きっとブレエドの時以上の被害者数が考えられる。
けど俺は成し遂げる。世間からどれだけ「悪」と罵られようが何だろうが。
奈津が愛したこの世界を守るために。
まず手始めに俺がやる事と言えば国の研究所を片っ端から潰す事だ。
入院時にも少し調べてみたがまだ多数の研究所が国のそこかしこに点在しているらしい。
そして全ての研究所で無能力者がモルモットとして扱われていることを知った。
ある時はクレアのようにより強い能力者を作るために。またある時は兵士の憂さ晴らしのために。
そんなくだらない事のために無能力者の大勢が死んでいる。
そう考えると自然と怒りが込み上げてきた。
一旦落ち着こう。冷静になれ。
・・・国に喧嘩を売る前に研究所を潰し囚われた無能力者の人たちを救う。
それが俺の第一の目標だった。決行日は明日の深夜。
「スラム」は俺のせいで無くなった。俺のせいで住むところを追われた者もいる。
だからこそ無能力者でも安心して過ごせる場所を作ろう。罪滅ぼしという意味もある。
それ以上に国の真実を知ってしまった俺の義務であると感じた。
顔を出すのまずいからな。仮面とかは後から準備しよう。念のため声も変えるか・・・。
・・・そして時は過ぎ決行日になった。
みんなが寝静まる時間帯であろう時に俺は夜空の見上げながら廃墟と化した家の屋上に座っていた。
この件については妹にも打ち明けられない。煌達と同様にもう戦いに巻き込みたくはない。
妹は今、家の自分の部屋で寝ている。
そんな妹を起こさないように俺は家を出たのだ。
そして俺は家から持参した仮面をつけ今夜の標的である研究室へと足を運んだ。
研究所の数は数十に及ぶ。一夜に全部は無理だが一日に一つなら問題ない。
しかも今回は俺の存在を国に知らしめるための重要な初任務だ。
そして研究所の内部に侵入した。
外に警備兵がいないわけではない。ただ単に一人ずつ気絶させて行っただけである。
どうやら警備兵とは言えそこまで強くないらしい。
内部の奴らも同じ。背後に回り込み一撃で気絶させる。それの繰り返しだ。
そして研究所の中枢と思われる場所まで来た。
辺りを見渡していると目の前から声がした。
「おいおい!誰だこいつは?どっから湧き出てきた?」
その男は明らかに先程のような奴らとは格が違う。
恐らくこの研究所の長みたいなものだろう。
そいつは自ら監視カメラを確認し驚いた顔で俺の方を向き直った。
「全滅している?侵入者の報告なんてなかったぞ?」
「声を出す暇がないほど早く倒されたのか?」
ぶつぶつと独り言を呟いているやつに俺は言った。
「あとお前で最後だ。」
そして俺の言葉を聞いたからか男は笑った。
「俺で最後だと?雑魚を倒して過信したか?」
「にしても分からねぇな?お前のやっていることは国に対する叛逆行為だぞ?」
「そんな事をしてこの国で生きていけると思っているのか?お前もう終わりだぞ?」
「万が一、俺に勝ったとしてもお前一人が国に勝つなんてことは不可能だ。」
「そして声からして女だろ?そんなことせずに誰かと結婚して幸せに過ごせば良いのによ。」
声に関しては首に変声器を付けているので女の声に変換している。
でもそんなことはどうだって良い。
俺はベラベラと喋る目の前の男に言った。
「いちいちうるさいな。時間がねぇんだ。さっさとかかってこい。」と・・・。
もう戦いに巻き込みたくないし能力に関しては後に起こる最悪の事態を想定してのことだった。
ここでバラして後で不足の事態が起きたら取り返しがつかない。
そんなこと起きないと良いのだがな・・・。
俺が今からすることは叛逆だ。世界への叛逆。
きっと成し遂げる上で多くの被害者が出るだろう。
きっとブレエドの時以上の被害者数が考えられる。
けど俺は成し遂げる。世間からどれだけ「悪」と罵られようが何だろうが。
奈津が愛したこの世界を守るために。
まず手始めに俺がやる事と言えば国の研究所を片っ端から潰す事だ。
入院時にも少し調べてみたがまだ多数の研究所が国のそこかしこに点在しているらしい。
そして全ての研究所で無能力者がモルモットとして扱われていることを知った。
ある時はクレアのようにより強い能力者を作るために。またある時は兵士の憂さ晴らしのために。
そんなくだらない事のために無能力者の大勢が死んでいる。
そう考えると自然と怒りが込み上げてきた。
一旦落ち着こう。冷静になれ。
・・・国に喧嘩を売る前に研究所を潰し囚われた無能力者の人たちを救う。
それが俺の第一の目標だった。決行日は明日の深夜。
「スラム」は俺のせいで無くなった。俺のせいで住むところを追われた者もいる。
だからこそ無能力者でも安心して過ごせる場所を作ろう。罪滅ぼしという意味もある。
それ以上に国の真実を知ってしまった俺の義務であると感じた。
顔を出すのまずいからな。仮面とかは後から準備しよう。念のため声も変えるか・・・。
・・・そして時は過ぎ決行日になった。
みんなが寝静まる時間帯であろう時に俺は夜空の見上げながら廃墟と化した家の屋上に座っていた。
この件については妹にも打ち明けられない。煌達と同様にもう戦いに巻き込みたくはない。
妹は今、家の自分の部屋で寝ている。
そんな妹を起こさないように俺は家を出たのだ。
そして俺は家から持参した仮面をつけ今夜の標的である研究室へと足を運んだ。
研究所の数は数十に及ぶ。一夜に全部は無理だが一日に一つなら問題ない。
しかも今回は俺の存在を国に知らしめるための重要な初任務だ。
そして研究所の内部に侵入した。
外に警備兵がいないわけではない。ただ単に一人ずつ気絶させて行っただけである。
どうやら警備兵とは言えそこまで強くないらしい。
内部の奴らも同じ。背後に回り込み一撃で気絶させる。それの繰り返しだ。
そして研究所の中枢と思われる場所まで来た。
辺りを見渡していると目の前から声がした。
「おいおい!誰だこいつは?どっから湧き出てきた?」
その男は明らかに先程のような奴らとは格が違う。
恐らくこの研究所の長みたいなものだろう。
そいつは自ら監視カメラを確認し驚いた顔で俺の方を向き直った。
「全滅している?侵入者の報告なんてなかったぞ?」
「声を出す暇がないほど早く倒されたのか?」
ぶつぶつと独り言を呟いているやつに俺は言った。
「あとお前で最後だ。」
そして俺の言葉を聞いたからか男は笑った。
「俺で最後だと?雑魚を倒して過信したか?」
「にしても分からねぇな?お前のやっていることは国に対する叛逆行為だぞ?」
「そんな事をしてこの国で生きていけると思っているのか?お前もう終わりだぞ?」
「万が一、俺に勝ったとしてもお前一人が国に勝つなんてことは不可能だ。」
「そして声からして女だろ?そんなことせずに誰かと結婚して幸せに過ごせば良いのによ。」
声に関しては首に変声器を付けているので女の声に変換している。
でもそんなことはどうだって良い。
俺はベラベラと喋る目の前の男に言った。
「いちいちうるさいな。時間がねぇんだ。さっさとかかってこい。」と・・・。
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