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アイラが、デザートは別腹という呪文を呟きながらビジュアルも味も最高なスイーツを全種類制覇しようと張り切っていると…


パルミラ様がお呼びですと小声で侍女に伝えられたので、慌てて侍女についていくと…


 アイラが選んだ浴衣と小物一式を身につけた、光り輝く浴衣美人がいた。


さっきまで泣いていたなんて感じさせない見事なメイク直しには脱帽だ。


やはり、トワイエ公爵家の使用人は凄腕揃いなのだわ!とアイラは感動している。


「お待たせしました。

どうですか?

似合っていますか?」 


アイラは無言で見つめていたらしく、パルミラは戸惑っている。


「パルミラ様!

あまりにもお似合いで、かける言葉が見つかりませんでした!

先程、お渡ししていなかったのですがピンクダイヤの帯留めとセットになっている髪飾りと耳飾りがあるのですが、つけてみますか?

きっと似合いますよ?」


「ふふふふっ。

アイラ様、お上手ね。

自分でも似合うと思っているわ。

鏡を見た時、新しい私の魅力を発見出来たと感動したの。

ピンクダイヤの髪飾りと耳飾りですって!

勿論、つけたいわ!

ピンクダイヤは、私が大好きな宝石なのよ。

私の誕生石なのですもの。

私のハニーブロンドに似合うと思うの。

指輪もあったら欲しいのだけど…」


パルミラは、期待を込めたキラキラした瞳でアイラにお願いしてくる。


「勿論、ピンクダイヤの指輪もございますよ?

こちらからお好きなデザインを選んで頂けますわ。

パルミラ様、私にはポリシーがありまして…

お客様に似合わない物は押し売りしない事にしております。

お客様が似合う物を身につけて、周りにも褒められ、満足する顔を見たいものですから…  

ピンクダイヤのアクセサリーは、パルミラ様の美しいハニーブロンドを益々光り輝かせますからね」


「うふふふっ。

アイラ様は正直なところがよいのね、きっと…

王妃様も、あなたを気に入ったのでしょう?

位が高くなれば、それだけ本音を伝えてくれる者はいなくなりますからね。

アイラ様、私と友達になって頂きたいわ。

私は、マイヤーズ商会のお役に立てると思うの?

私じゃ、あなたの友達になるには役不足かしら?」


友達になって欲しいという話はさり気なく辞退しようとしていたのだが、パルミラ様は何が何でもアイラと友達関係になりたいようだ。


「パルミラ様、ハッキリ申し上げますと私これまで友達という者を持った事が御座いません。

友達とは、どういった者なのか理解していないのですが…

こんな私がパルミラ様の友達になってよいのでしょうか?」


アイラは、本音でぶつかる事にしたようだ。





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