24 / 79
王太子side3
しおりを挟む
学園が休みなので、寮でまったりしていると…
母上から急な呼び出しがあり、王宮へ行く事になり、ウンザリしている。
寮で同室の側近ケインも同行してもらう事にした。
何故なら、母上好みの爽やかなイケメンであるケインを連れて行けば小言が少なくなるからなのだ。
「殿下、私もですか?
私は午後から用事があると言ったはずですが?」
ケインは、私に付き合わされるのが嫌なようで同行を拒否してきた。
「お前の用事って、騎士団の鍛錬の邪魔をする事なんじゃないのか?
お前が騎士団の訓練に参加すると、お前目当ての肉食令嬢がウロウロして邪魔になるから迷惑だって騎士団長が言っていたぞ?」
「殿下!
私は邪魔などしておりませんよ?
毎日の鍛錬が、私の筋肉と私の精神力を鍛えているのですからね?
たまには、殿下も一緒に騎士団の訓練に参加なされては?
ご令嬢方も、将来有望な男性と縁づく為に必死なんですよ。
いじらしいじゃないですか?
タオルや飲み物、お菓子や手紙を渡してくれたりして…
可愛らしいなぁと思っておりますよ、私は…
殿下はパルミラ様がいらっしゃるから何も貰えないですからねぇ。
もしや…
綺麗どころに人気のある私に対する嫉妬ですか?
困りましたね…
私のこの顔は、王国きっての色男と呼ばれた父と辺境に咲く黄金百合の姫と言われた母譲りでしてねぇ…
殿下には敵いませんが、中々に人気なのですよ。
なんせ私には、まだ婚約者も恋人もいませんからね」
このカインという男、体は鍛えてはいるが脳筋ではなく、王太子の側近に選ばれる位だから程好く腹黒で本心が読みにくい男なのだ。
コイツならパルミラを任せられる気がするわ…
パルミラの父である腹黒宰相とも仲良くやっていけそうだし…
単純なパルミラを虜にするのもコイツなら簡単なのでは?
コイツの婚約者が決まらないようなら、パルミラに熨斗をつけて渡そう。
クリストファーは、笑いながら自分がいかにモテるのかを自慢してくる側近にどうやってパルミラを押し付けるかを考えていた。
これから、向かう王宮に何が待ち受けているかなんて全く考えずにいる王太子はやはりボンクラなのかもしれない。
今は学生だからと気を抜いているようだが、もう少し王国の未来について考えてみてもよいのでは?
このままでは、王国には明るい未来が来そうもない。
クリストファー殿下には、常に広い視野で物事を捉えていって欲しいものですね。
彼の頭の中には自分が王国を治めるようになった時の事が描かれているのでしょうか?
母上から急な呼び出しがあり、王宮へ行く事になり、ウンザリしている。
寮で同室の側近ケインも同行してもらう事にした。
何故なら、母上好みの爽やかなイケメンであるケインを連れて行けば小言が少なくなるからなのだ。
「殿下、私もですか?
私は午後から用事があると言ったはずですが?」
ケインは、私に付き合わされるのが嫌なようで同行を拒否してきた。
「お前の用事って、騎士団の鍛錬の邪魔をする事なんじゃないのか?
お前が騎士団の訓練に参加すると、お前目当ての肉食令嬢がウロウロして邪魔になるから迷惑だって騎士団長が言っていたぞ?」
「殿下!
私は邪魔などしておりませんよ?
毎日の鍛錬が、私の筋肉と私の精神力を鍛えているのですからね?
たまには、殿下も一緒に騎士団の訓練に参加なされては?
ご令嬢方も、将来有望な男性と縁づく為に必死なんですよ。
いじらしいじゃないですか?
タオルや飲み物、お菓子や手紙を渡してくれたりして…
可愛らしいなぁと思っておりますよ、私は…
殿下はパルミラ様がいらっしゃるから何も貰えないですからねぇ。
もしや…
綺麗どころに人気のある私に対する嫉妬ですか?
困りましたね…
私のこの顔は、王国きっての色男と呼ばれた父と辺境に咲く黄金百合の姫と言われた母譲りでしてねぇ…
殿下には敵いませんが、中々に人気なのですよ。
なんせ私には、まだ婚約者も恋人もいませんからね」
このカインという男、体は鍛えてはいるが脳筋ではなく、王太子の側近に選ばれる位だから程好く腹黒で本心が読みにくい男なのだ。
コイツならパルミラを任せられる気がするわ…
パルミラの父である腹黒宰相とも仲良くやっていけそうだし…
単純なパルミラを虜にするのもコイツなら簡単なのでは?
コイツの婚約者が決まらないようなら、パルミラに熨斗をつけて渡そう。
クリストファーは、笑いながら自分がいかにモテるのかを自慢してくる側近にどうやってパルミラを押し付けるかを考えていた。
これから、向かう王宮に何が待ち受けているかなんて全く考えずにいる王太子はやはりボンクラなのかもしれない。
今は学生だからと気を抜いているようだが、もう少し王国の未来について考えてみてもよいのでは?
このままでは、王国には明るい未来が来そうもない。
クリストファー殿下には、常に広い視野で物事を捉えていって欲しいものですね。
彼の頭の中には自分が王国を治めるようになった時の事が描かれているのでしょうか?
0
お気に入りに追加
146
あなたにおすすめの小説
王妃そっちのけの王様は二人目の側室を娶る
家紋武範
恋愛
王妃は自分の人生を憂いていた。国王が王子の時代、彼が六歳、自分は五歳で婚約したものの、顔合わせする度に喧嘩。
しかし王妃はひそかに彼を愛していたのだ。
仲が最悪のまま二人は結婚し、結婚生活が始まるが当然国王は王妃の部屋に来ることはない。
そればかりか国王は側室を持ち、さらに二人目の側室を王宮に迎え入れたのだった。
モブですが、婚約者は私です。
伊月 慧
恋愛
声高々に私の婚約者であられる王子様が婚約破棄を叫ぶ。隣に震える男爵令嬢を抱き寄せて。
婚約破棄されたのは同年代の令嬢をまとめる、アスラーナ。私の親友でもある。そんな彼女が目を丸めるのと同時に、私も目を丸めた。
待ってください。貴方の婚約者はアスラーナではなく、貴方がモブ認定している私です。
新しい風を吹かせてみたくなりました。
なんかよく有りそうな感じの話で申し訳ございません。
【完結】え?今になって婚約破棄ですか?私は構いませんが大丈夫ですか?
ゆうぎり
恋愛
カリンは幼少期からの婚約者オリバーに学園で婚約破棄されました。
卒業3か月前の事です。
卒業後すぐの結婚予定で、既に招待状も出し終わり済みです。
もちろんその場で受け入れましたよ。一向に構いません。
カリンはずっと婚約解消を願っていましたから。
でも大丈夫ですか?
婚約破棄したのなら既に他人。迷惑だけはかけないで下さいね。
※ゆるゆる設定です
※軽い感じで読み流して下さい
悪役令嬢と言われ冤罪で追放されたけど、実力でざまぁしてしまった。
三谷朱花
恋愛
レナ・フルサールは元公爵令嬢。何もしていないはずなのに、気が付けば悪役令嬢と呼ばれ、公爵家を追放されるはめに。それまで高スペックと魔力の強さから王太子妃として望まれたはずなのに、スペックも低い魔力もほとんどないマリアンヌ・ゴッセ男爵令嬢が、王太子妃になることに。
何度も断罪を回避しようとしたのに!
では、こんな国など出ていきます!
完璧な姉とその親友より劣る私は、出来損ないだと蔑まれた世界に長居し過ぎたようです。運命の人との幸せは、来世に持ち越します
珠宮さくら
恋愛
エウフェシア・メルクーリは誰もが羨む世界で、もっとも人々が羨む国で公爵令嬢として生きていた。そこにいるのは完璧な令嬢と言われる姉とその親友と見知った人たちばかり。
そこでエウフェシアは、ずっと出来損ないと蔑まれながら生きていた。心優しい完璧な姉だけが、唯一の味方だと思っていたが、それも違っていたようだ。
それどころか。その世界が、そもそも現実とは違うことをエウフェシアはすっかり忘れてしまったまま、何度もやり直し続けることになった。
さらに人の歪んだ想いに巻き込まれて、疲れ切ってしまって、運命の人との幸せな人生を満喫するなんて考えられなくなってしまい、先送りにすることを選択する日が来るとは思いもしなかった。
【完結】何も知らなかった馬鹿な私でしたが、私を溺愛するお父様とお兄様が激怒し制裁してくれました!
山葵
恋愛
お茶会に出れば、噂の的になっていた。
居心地が悪い雰囲気の中、噂話が本当なのか聞いてきたコスナ伯爵夫人。
その噂話とは!?
お幸せに、婚約者様。
ごろごろみかん。
恋愛
仕事と私、どっちが大切なの?
……なんて、本気で思う日が来るとは思わなかった。
彼は、王族に仕える近衛騎士だ。そして、婚約者の私より護衛対象である王女を優先する。彼は、「王女殿下とは何も無い」と言うけれど、彼女の方はそうでもないみたいですよ?
婚約を解消しろ、と王女殿下にあまりに迫られるので──全て、手放すことにしました。
お幸せに、婚約者様。
私も私で、幸せになりますので。
愛されない妃ですので。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。
国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。
「僕はきみを愛していない」
はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。
『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。
(ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?)
そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。
しかも、別の人間になっている?
なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。
*年齢制限を18→15に変更しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる