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 本日は、学園がお休みなのでアイラはゆっくりしていると思っている皆様!


 違いますよ?


 今日は、朝からトワイエ公爵家に招かれているのです!


 普通、お茶会ってお昼すぎからですよね?


 それが何故か朝からお茶会が開催されるようで…


 アイラは、早朝からエリ率いる侍女達から磨かれているのだ。



「私は目立ちたくないから、メイクも服も適当でいいの!」って宣言したはずなのに…


 解せない…と呟きながらもアロマオイルを使った全身マッサージに癒され寝落ちするアイラだった。


 寝ながらも、アロマオイルを使ったリラクゼーションサロンを王都にオープンしたいなぁ…


 試しに今日のお茶会でハンドマッサージのデモンストレーションやろうかな?


 などと、新規事業について考えるアイラである。


 マッサージが得意な侍女をお茶会に同行させるのは決定したようだ。


 パルミラ様は、王太子との結婚にあまり乗り気ではないと聞いているけれど、私としては面識がある方が未来の王妃になるのは有難い事だよねぇ。


 在学中から、うちのお得意様になってもらえば最高よね!


 パルミラ様は最近、自慢の黒髪がスッキリまとまらなくて悩んでいるとの情報が入っているけど本当かしらね?


 お土産に、うちで人気のヘヤケア商品のサンプルを入れてみるか。


 今日は、王太子派のご令嬢が集まるはずよね…


 宰相の子飼いと言われてるブルマン家、ノエル家、ハイネス家あたりの令嬢が招かれているのかしら?


 ハイネス家のモニカ様は同じクラスだから間違いなく参加しているわよね?


半分眠りながらも、色々と考えるアイラ。


王太子の婚約者からお茶会に招待されても、めんどくさいと思っただけで、一切ビビらないアイラは相当に根性が座っていると認識しておけば間違いないのだ。


見た目は、儚げな令嬢なのだが…中身はやり手の商人なのだ。


これを理解していない者はアイラの言動に唖然とするので、読者の皆様はアイラの外見に騙されないようにして下さいね!


「アイラ様!

そろそろ起きて仕上げに入りますよ?」


微睡んでいたアイラは、エリに体を揺さぶられ無理やり起こされた。


「もうちょっと寝たかったなぁ…」


アイラは、諦めたらしくエリに着ていく服とメイクの指示を出した。


今日は、新作の全身に使える日焼け止めクリームをアピールしたいので袖が短いラベンダー色のグラデーションのドレスを着用するのだ。


日焼け止めを塗った腕と塗らない腕を比べて見てもらわないとね!


あとは、姉様の新作と…


髪をゆる巻きにしてもらいながら、持っていく物を採取確認するアイラ。


トワイエ公爵家のお茶会で太客をゲット出来るとよいね。
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