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第五章 幸福編

4.7話 恐怖から逃れる場所(黒苑視点)

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~前話と同時刻、龍神楽土内~ ♢黒苑視点♢

「あ~...。ねえ魅白」

魅白「なに~?」

「私らさ、逃げた方がいいんかな?」

魅白「なんとも言えないねえ~。仮に逃げたと
して、何処に逃げるのかっていう問題があるし」

「そうだよね...」

正直、『変調無効』の効果を変えて伝えてるとは
思ってなかった。
発情だって薬さえあれば抑えは効くし、そうそう
奪うことだってないと思ってた。

(でもまさか、こんな早くお二人の地雷を踏むとは思ってなかった...)

(お二人にとって『契約を解除する』ってのは、『私を貴方達に夢中にさせてみろ』と言ってるのと
あんまり変わらないし...)

「は~...。逃げる場所もない。かと言って、
逃げなかったら私らは二の舞だあ...」

魅白「もう終わりだよ...大人しく罪を償うしか
ない...」

「はあ~...。これ、最初に伝えとくべきだったあ」

「エル様達に『契約を解除したい』とか言っちゃ
ダメだって...」

「私らが正解を教えたから、日瑠暗ちゃんは
怒って、『契約を仮で解除する』と言った訳だしさ」

魅白「は~...。特性についてもっと教えておけば
よかったあ~」

二人「「もう終わりだあ~...」」

コンコン(ノック音)

「は~い...」

ガチャ

??「し、失礼します。あの...」

「ん?ああ。どうしたの?サウラ~」

サウラ「はい。それが...」

サウラ「ベガ様から、鍵を渡すから日瑠暗様の部屋に行けと、言伝でございます」

「日瑠暗の部屋?」

魅白「鍵は?あるの?」

サウラ「はい。こちらにこざいますが」

「っよし!これで安心できる!」

魅白「ベガが味方でよかった!さっさと行くよ!」

「はいよ!ありがとね、サウラ!」

サウラ「は、はい!」

シュン!

サウラ「なんだったんでしょうか...」

ーーーー☆ーーーー
~城内、日瑠暗の部屋~

「はあ~!サウラがいてくれてよかったあ」

魅白「本当だね~!これで安泰だあ」

「でも、こんな状況をぶっ壊して来るのがエル様達だからね」

「一応、ガチガチに結界は貼っとこうか」

魅白「まあ、そうだね。ちゃんと対策しとくに
越したことはないよ」

「...一週間すれば帰って来るかな?」

魅白「日瑠暗ちゃんは元人間だよ?体力も13歳の時からそこまで変わってないだろうし」

魅白「気絶しては起きてを繰り返してるんじゃ
ない?」

「本当、地雷は踏まないに限るよ、特に、あの
二人は...」

「待てよ...日瑠暗ちゃんが起きるまで待って、その後に私らだとしたら...」

魅白「...暫く居候しとこうか?」

「賛成だね。森にも行けないだろうし」

ーーーー♤ーーーー
~キャラ設定~

名前:サウラ・アエスタース
種族:夏を司る四季守護天龍しきしゅごてんりゅうの一人
・ベガと同じ位だが、立ち位置はベガの少し下
・黒苑達の一個下の位で秘書に似た仕事をしている

~龍神楽土内 位制度くらいせいど等~
・冠位十二階式で上6個のみを抜粋している
・薄紅色から上の位の者は寝殿造の建物で暮らしている(各部屋に地下室が存在していて、日瑠暗は
そこに監禁状態です)
・青以降は特に種族は決まってない
・一つの色の中に複数の種族が入っている(種族としての重要度で決まる)


~位の順~
紫:光闇帝龍神こうえんていりゅうじん白黒天龍神はっこくてんりゅうじん四季守護天龍しきしゅごてんりゅう

薄紫:陰陽守護天龍おんみょうしゅごてんりゅう現幽守護天龍げんゆうしゅごてんりゅう

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