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第3話 死んでいませんでした。

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 もぞもぞとする感触で俺は再び目を覚ますと、オムツの交換だった。

「あっ、勇者様、おはようございます。今、朝のオムツ交換ですから我慢してくださいね。ついでに洗いますから」

と、言って前回目覚めたときに顔を覗かせた金髪美少女ナースだ。

温いお湯をチンチンにかけ、皮を剥いて洗ってくれていた。

包茎だって気にしないプロだ。

ありがたい。

「は~い、もうすぐ終わりますよ」

と、オムツのマジックテープがビリビリと何回か位置を確認してるのか剥がしては付けてをしていた。

「はい、終わりました」

「あの、ありがとうございます」

と、声を出せた。

「なにを言っているんですか、勇者様。勇者様の従者である私にとってこのようなことは当然のこと」

と、青い薄いビニール手袋を外しながら言ってきた。

「あの、その勇者様って何なんですか?」

「え?」

「俺の名前は久慈川龍矢です」

顔を近づけてくるナースは本当に美少女。

青い瞳はエーゲ海のようだ。

行ったことないけど。

「勇者リュウヤー様ですよ。どうしたんですか?もしかして私が誰だかもわからないのですか?勇者様」

「すみません。あなたみたいな美少女外人さんとお会いする機会はなかったかと」

すると、俺の顔に大粒の涙がこぼれ落ちてきた。

「うわぁ~~~~、魔王の呪いで勇者様は記憶までなくされてしまったようなのです」

魔王?勇者?

何なんだろう。この美少女外人ナースさんは日本の二次元文化が大好きで日本で就職してしまったオタクナースなのかな?

少し残念なナースなのかな?

「あの、中二病は今はしまってください」

「うわ~~~ん、勇者様が変なこと言い出した、せんせ~~~い」

と、美少女外人ナースさんが部屋の外に駆け出していくとき髪の隙間から長い耳が見えた。

コスプレしながら看病する病院?・・・・・・・斬新だな。

あれか?パッチアダムス的な事なのかな?

あの映画は感動的だったからよく覚えているぞ。

小児科患者に明るく接する医師が元ネタだったはず。

俺みたいなラノベに夢を見ているオタクにはコスプレナースなのかな?

そう思いながら、手に流れる点滴を見ると血液が入った袋が見えた。

輸血している訳か、下血相当出たのかな?

そろそろ、先生説明してくれないかな?俺に何が起きたのか。

下血で死にかけたのはなんとなくわかる。

便器に赤ワイン3本止めどなく出した感覚はある。

便器を真っ赤に染め上げるあれだけの量を出したのだから何かはあるはずだ。

・・・・・・ああ、まだ血足りないのかな。

眠い、頭が回らない。

俺はまたしても眠りに入った。
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