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宇宙の旅・DNA解析

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「龍之介様、地球人は私たちと変わらないDNAなのですよ」

パカルのその言葉で龍之介は、パカルの手を握りしめる。

「え?龍之介様?」

顔を赤らめるパカルであったが龍之介は沈黙のまま目を閉じると、
閉じた瞼が青く光り点滅していた。
3分ほどでその手は離されると龍之介はピロリン船長の手を握りしめる。
握りしめられたピロリン船長を気味悪がり振りほどこうとするが、龍之介の
力にかなうはずもなく振りほどくのをあきらめる。

「龍之介殿、私は男色の趣味はないのですが?」

そう言うピロリン船長であったが龍之介は沈黙したままやはり目を閉じると
先ほどのように瞼が青く不規則に点滅した。
やはり3分ほどで手を静かに離すと、次に春の左手、エリリの右手を握ると
やはり瞼が不規則に点滅していた。
そして、目をあけ握った手を離すと大きく一呼吸をして、

「失礼しました。少し我を忘れてしまいました。
あまりの重要なことに確かめたく勝手ながら我が力、陰陽力でDNAを分析
させていただきました」

龍之介は珍しく額に汗をにじませていたが、その汗を春が静かに拭き取っていた。
春とエリリには理解できない話の内容ではあったが邪魔するような無粋な質問はせず
龍之介の真剣な顔を見つめているだけであった。

「龍之介様、それはプライバシーの侵害です」

パカルが眉間にしわを寄せ注意する。

「申し訳ありません。どうしても自分で確かめたかったので」

「め!」

龍之介の額に軽くチョップをするパカル

「ごめんなさい」

この世界にきて初めてこの言葉を龍之介は言ったのではないだろうか。

「まあ龍之介様の探究心わからなくないので許しますが、DNA一緒だったでしょ?」

「はい、もちろん個人の個体差としての差はありましたが私たち地球人との同一の種
であることは確認できました」

龍之介が目を閉じ瞼を光らせていた時、DNA塩基配列を分析し春やエリリとの差を
分析していた。
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