ガラスの靴は、もう履かない。

親の敷いたレールを歩いてきた僕は、優秀な親とは、異なり、人並みで平凡であった。医者の両親は、自分達の病院を僕に継がせようと、医大の受診を強要するが、僕に才はなく、リハビリ師の道を選択し、親のいる病院で、働き始める。屈辱と失意の中、震災後の復興を目指す、地方のリハビリ専門院に、転院希望を出し、願い通り親と離れる事になった。そこで、僕は、車椅子の莉子と出会う。莉子は、既婚者だった。莉子の夫は、ピアニストだったが、家業の事故で、右手を負傷。夢を断念し、家の為に莉子と結婚する。夫には、恋人がいた。一方、莉子の友人は、ピアニスト。莉子を通し、2人は知り合う。夫の出張中、転落現場には、莉子の友人、心陽がいて・・・。これは、事故なのか?僕は、リハビリを行ううちに、莉子に魅かれていく。
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