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序章 

(18)太陽は自ら名前を『ライト』に改名する

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「......インストール......コンプリートしました...」

太陽の脳にライトの情報が更新される。

太陽はライトの数々の記憶が蘇る。

「おぇっ..おぅぇ...」

太陽は嗚咽する。

ライトのあまりにも理不尽な行いと
残虐な行為に吐き気を催す。

「最低な独裁者だ。信じられない......」

太陽の心の中が不快感であふれる。

「どうしてこんなことができるんだ」

本音が漏れる。

「記憶がお戻りになりましたね。

 先代のライト様と私はともに戦って参り
 ました。

 これからも世界統一に向けて
 よろしくお願いいたします」

「いや、私はそんなことはできない。

 私は独裁者が嫌いだ。

 平和的解決を模索する」

太陽は自分の意思を伝える。

太陽は夢であってほしいと思いつつも
ようやく異世界に転生したことに気が付く。

「私が世界統一しなければならない理由は
 理解した。

 ただし、今まで見たいな残虐な行為を
 行うつもりはない」

太陽は毅然と答える。

「私のアドバイス通り進めていただくこと
 が世界統一に向けての一番の近道になり
 ます。

 聖騎士団長は亡くなりました。

 これからが我々の本番です」

「おまえの言う通りに進めたら
 今までみたいに残虐な行為が行われるの
 だろ。

 それは許せない」

「世界統一のためです。犠牲はつきもの
 です。ご理解ください。ライト様」

「いままでのようなむごい世界を
 つくるなら私は今ここで死ぬ」

太陽は引かない。

「死んでいただいても結構です。

 そうなると現世にも戻れず、
 一生あなたの家族とも会うことはできな 
 くなります。

 それでもよろしければ
 自害してください」

太陽は沈黙する。

世界統一しなければならない理由も
それがなしえた時に現世に戻れることも
理解している。

ただ、その手段が非道によるものでは
自分が許されない。

葛藤をする......

「私のやり方で世界統一をする。
 
 おまえの言うことは聞かない。

 目的は一致しているはずだ」

「わかりました。
 
 私の提案に従うかどうかは
 あなた次第といたしましょう。

 その代わり、これからはライトとして
 生きてください」

「わかった。

 それなら『ライト』として生きよう。
 マーラ」

太陽の人生は新たにライトとして
この異世界で始まる。
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