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HONEY BUNNY
HONEY BUNNY<CDXLIII>
しおりを挟む「女の子目線だと、そうなるのかな?」
彼は変な間を作らずに返事してくれた。
「それに近いことは、俺も前から考えてたよ……。俺以外の男がきみを孕ませるところなんて……考えただけで吐きそうだな、みたいな」
実際はもっと恐ろしいことを考えているのであろうことは、妙に歯切れの悪い言い方でわかった。
「…………でも、聞いて。そういう感情が間違いなく俺の中にもあるとしたうえで言わせてもらうけど、俺はきみを子作りのために抱いてるわけじゃないよ。もしきみがきみの本当の気持ちに気付かないまま、ここまできてたとしても……それはきっと変わらなかったと思う」
「どういうこと?」
「俺にとっては、セックスってやっぱり……避妊してるしてない関係なく、言葉だけじゃ伝えきれない愛を伝えるためのものだってこと……♡♡ だから、ここからの時間は、きみが不安なんて感じる隙もないくらい、頭もお腹も満たしててあげたいなって思ってるんだけど、きみはどう?♡♡」
甘い時間の到来を察知して、なぜだか緊張が走った。
それは当然、わたしのカラダで最も貪欲な器官にも伝播して、その動きを感じ取った彼は、そこに直接返事を返した。
「……ぁ♡♡ このままずっと…………死ぬまで大丈夫にならなくても、許してくれる……?♡」
それもきっと、無理矢理問いかけのカタチに成型された甘えだったけれど。
「当たり前でしょ♡♡ 死んでからも甘えんぼさんでいいよ?♡♡ 俺は、目一杯甘えてきてくれるきみが大好きなんだから♡♡」
完璧に意図を汲んだ彼は、ふたりきりで迎える未来を約束してくれた。
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