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HONEY BUNNY
HONEY BUNNY<CCXV>
しおりを挟む「そうだよ?♡ あなたはわたしを完全に動けなくしたつもりかもしれないけど、わたし……このままだって、あなたのことすっごく気持ちよくしてあげられるんだから……♡♡」
「…………っ!」
いまが好機と利き手を伸ばし、張りのある臀部に触れると、彼は鋭く息を呑んだ。
「ははっ♡ 不意打ちだったなぁ♡♡ きみ、そこ触るの好きだよね♡ 気持ちいい?♡」
甘い声で問い掛けられて浮かんだのは、向かい合って繋がっているときの表情だった。
わたしは肩か背中を抱くのが好きだけれど。そうではなく、お尻の両側の窪みに手をかけて懸命に自分のほうに寄せているときのほうが、心なしか彼の反応がいい気がしていた。
「好き♡ ここ触ると、あなたが気持ちよさそうな顔するから♡♡」
と答えたけれど、それはふたつある理由のうちの片方だ。
「そっか♡♡」
「…………いいなぁ、どこにも無駄なお肉がなくて。体脂肪率とかも低そう……」
もう片方の理由は、自分にはないその感触が好きだから。
もちろんお尻に限ったことではなく、彼の肉体は惚れ惚れしてしまうほど美しく鍛え上げられていて。
「体脂肪率? どのくらいだったかな……。次、測ったら教えるね♡♡」
彼はいくつかの数字を挙げ、ああでもないこうでもないとぶつぶつ呟いていたと思ったら、明るいトーンで約束してきた。微妙にずれた返答が愛おしい。
「でも、きみのカラダに無駄なところなんてひとつもないよ?♡♡ いまだってさ、ふっかふかなお尻が当たってめちゃくちゃ気持ちいいし♡♡」
「ん゛……っ♡♡」
仕返しと言わんばかりに、膣内のざらついた部分を突かれる。思わぬカウンターに声を上げると、彼は言葉を続けて。
「直接触らなくても、服の上から見ただけで触り心地いいってわかるしね♡♡ まん丸くて、ほんと綺麗♡♡」
「ぁんっっ♡ でも、どう考えても贅肉だよ……?♡」
快感と劣等感で涙声のわたしは、褒め言葉ひとつ上手に受け取ることができない。
「…………贅肉だろうがなんだろうが、好きな男を誘惑できるならさ……それは間違いなく武器だと思っていいでしょ♡♡」
彼は身体を起こし、お尻をがっちり掴んで律動を再開する。興奮しているような、ほんの少し怒ったような声色だった。
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