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HONEY BUNNY
HONEY BUNNY<CLXXXV>
しおりを挟む「確かにちょっと遠いけど、ちゃんと見えてるから大丈夫♡ でも、寂しくないわけじゃないから……あとでまたぎゅーってして、息するのも忘れちゃうくらいキスしてね……♡♡」
心が通じ合っているみたいだと感激して微笑み返す。
触れ合っている面積は少ないけれど、ときめく胸を起点に全身にほわっとぬくもりが広がって、寂しい気持ちは瞬く間に溶けていった。
「お願いされなくてもするさ♡ 俺だって、きみとくっついていたいんだから♡♡」
彼は、言いつけどおりに伸ばした状態をキープしている脚に頬擦りをした。
「っん……♡ あなたって、わたしの脚好きだよね…………?♡」
「そうだね♡ もちろんきみのカラダは全身好きだけど、脚は特に好きなほうかな♡♡ この形がほんと俺好みなんだよね……♡ 『脚線美』って聞いてぱっと浮かぶのも、きみのこの綺麗な脚だよ♡♡ すべすべでいつまで触ってても飽きないし♡ ……ああ、ごめんね。ここばっかり触られるのは退屈かな?」
「ううん、そんなことないよ♡♡ わたしも気持ちいいし、好きなだけ触って?♡ でも、あなたは脚以外も好みだって言って褒めてくれるから……」
小さな声でぽつりと零した不安の欠片が甘い雰囲気を壊してしまわないかと危惧したけれど。
「かえってお世辞なんじゃないかって心配になる? そんなことあるはずないのに♡♡ きみだって俺のすることはなんでも喜んでくれるけど、その中でも特に好きなことってあるでしょ♡ それと同じだって♡♡ たとえば、きみは手を繋ぐのが好きだけど……♡♡」
言葉を区切った彼は、なにかに気付いた様子で大きな瞳をきらきら輝かせた。
「…………あ♡ いいこと思いついた♡♡ お手をどうぞ、お姫様?♡♡」
腿の上にあった手は優しく掬われたのち、そっと曲げられ、最後に上から彼のそれをふんわりと重ねられた。
「うん、思ったとおりいい感じ♡ こうしてたら、少しは寂しくないんじゃないかな?♡♡ 『心でも繋がって、愛し合ってる感じする♡』って言ってたもんね♡♡」
「言ったけど……♡♡ もう♡ わたしのこと、どれだけ寂しがりだと思ってるの……♡」
なんてぼやいたけれど、頬は緩み切っているうえに、重ねられただけの手もすかさず握ってしまって。
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