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HONEY BUNNY
HONEY BUNNY<CLXV>
しおりを挟む「……なんて言われても、これだけ濡れてるとわかんないか♡♡」
「あっ♡ あぁんっ♡」
そのうちの何割が彼の吐き出したものなのだろう。
「わかんない……。けど、あなたのとわたしのが混ざってるの、すごく嬉しい……♡♡ 好き♡ あなたのことが大好き♡♡」
キスの嵐が通り過ぎても、気持ちは収まるどころか昂って。潤んだ瞳で伝えたのは、睦言のチョイスとしてはもうひと声欲しいありふれた感情だった。
「好き?♡ ありがと♡ 俺もきみのことが大好き♡♡」
彼は特になにも気にしていないのか、言葉でも唇でも倍以上の愛を返してくる。
「やっと言えた♡♡ ……ぁっ♡ ずっと言いたかったの♡♡ お口塞いでほしかったのに、言えなくなったら急に『大好き』って伝えたくなっちゃって……」
「そうだったんだね♡♡ きみの気持ち、ちゃんと伝わってきてたけど……言葉にしてくれて嬉しいなぁ♡♡」
はにかんだ表情に胸がきゅんとして、大きく開いていただけの脚がきゅっと締まった腰に抱き着く格好になる。
「きみにぎゅーってしてもらうのもほんと好き♡♡ すべすべのお肌もふわっふわのおっぱいもくっついて、全身で溶けてる感じがするから♡♡ 脚でも抱き着いてくれたから、密着感すっごいね♡」
巻き付いた脚にいち早く気付いた彼は、抱き締める腕に力を込めた。
「ぎゅってしたくなっちゃったの♡ 動きにくいとかは……んっ♡ ない?」
「全然♡ もっと挟んでくれても問題ないよ♡ 派手に動かす以外にも、ふたりで気持ち良くなる方法はいっぱいあるし♡♡ 俺が動かなくても、きみが動いてくれたりとかさ♡ ……くっ♡ あぁ、そういえば……♡ その姿勢、『だいしゅきホールド』っていうんだっけ?♡♡」
転び出た俗語に一瞬フリーズしてしまったのは、動揺でも困惑でもなく、ときめきのせい。
「……そんな名前、だった気がする♡♡ あなたのこと大好きなわたしにぴったりかも?♡」
内腿に当たる体温を奪うくらいの意気込みで、両脚で彼を固定し直した。
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