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第77話 不仲なのですね
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「相変わらずの言い方だなエリス」
いきなりのニコラとエリスの対決モードにレイナは戸惑う。
一つだけしか年齢は違わないが、姉に対する態度だろうかと思うがニコラらしいともレイナは思う。
「ニコラが弟子を取るなんてどういう風の吹き回しかしら? 貴女も大変だったんじゃなくて?」
エリスはレイナを哀れむような目で見る。
それ程ニコラの性格からして弟子を取るなど考えられないのだろう。
ええ、それはもう!! とレイナは言いそうになるが、ニコラの目が見開かれたので何とか耐えて違う言葉を絞り出す。
「ニ、ニコラ様には良くしていただいております」
「お前そんな事思っていないだろ!」
疑いの目を向けながらニコラはレイナの発言に突っ込みを入れる。
「そ、そんな事ないです!」
レイナも即座に返すが、厳しかった訓練の日々を思い出してニコラから目を逸らしてしまう。
そんな二人のやり取りにエリスが不思議そうな目で見つめる。
「ふーん。あなた達、仲が良いのね。……まあいいわ」
エリスとしては人に興味の無かった以前のニコラを知っているので、レイナとのやり取りは想像出来なかったのだろう。
レイナとしては仲が良いと言うのではなく歪んだ師弟関係です、と言いたいところだろう。
「でもニコラの弟子は護衛として使えるのかしら?」
「お前まだ昔の事を引きずっている様だな」
「何でその話になるのよ! 私は貴方の弟子の話をしたのよ!」
「だからこそだ。それが分からないからお前は駄目なんだ」
「はあ? 意味が分からない。貴女のせいで私が駄目扱いじゃない!」
「ええっ!?」
エリスはレイナに八つ当たりする様に言った。
思わぬ被弾にレイナが戸惑ってしまうのは仕方がない事だろう。
ふん! と言いながらエリスは部屋を後にする。
呆然と立ち尽くしていたレイナはニコラに問う。
「ニコラ様何であんな事を言ったのですか?」
「事実だからな。あいつはまだ昔の呪縛から逃れられていない」
それはエリスが十全に自分の力を引き出せていない事。
更に自分の事しか見ておらず周りが見えていないと言う事だろう。
レイナの今の実力を正確に分からないのは昔から成長していない証だ。
イーサンが感じた事をニコラも感じた様だ。
「学園に通ってはいるが、そこは払拭できなかった様だな」
レイナとしては自分の実力がどの程度なのかは分からないが、エリスが正確にとらえられていないとニコラが言うのならその通りなのだろうと納得するしかない。
「もしかしたらイーサン兄様はエリスの改善の切っ掛けを、お前に求めたのかもしれないな」
「どういう事でしょう?」
「まあ、お前はエリスの護衛に集中すればいいさ」
皆まで言わないニコラにレイナは困惑する。
ニコラの考えた通りイーサンとしてはレイナがエリスの心の傷を癒してくれるのではないかと言う狙いは少なからずあった。
だがそれは弱かったがここまで強くなれたレイナだからこそ同性として何かエリスにアドバイス出来るのではないであろうかと言う程度のものだ。
周りの思惑はレイナとしては分からないが、自分に出来ることはしっかりやろうとレイナは考える。
いきなりのニコラとエリスの対決モードにレイナは戸惑う。
一つだけしか年齢は違わないが、姉に対する態度だろうかと思うがニコラらしいともレイナは思う。
「ニコラが弟子を取るなんてどういう風の吹き回しかしら? 貴女も大変だったんじゃなくて?」
エリスはレイナを哀れむような目で見る。
それ程ニコラの性格からして弟子を取るなど考えられないのだろう。
ええ、それはもう!! とレイナは言いそうになるが、ニコラの目が見開かれたので何とか耐えて違う言葉を絞り出す。
「ニ、ニコラ様には良くしていただいております」
「お前そんな事思っていないだろ!」
疑いの目を向けながらニコラはレイナの発言に突っ込みを入れる。
「そ、そんな事ないです!」
レイナも即座に返すが、厳しかった訓練の日々を思い出してニコラから目を逸らしてしまう。
そんな二人のやり取りにエリスが不思議そうな目で見つめる。
「ふーん。あなた達、仲が良いのね。……まあいいわ」
エリスとしては人に興味の無かった以前のニコラを知っているので、レイナとのやり取りは想像出来なかったのだろう。
レイナとしては仲が良いと言うのではなく歪んだ師弟関係です、と言いたいところだろう。
「でもニコラの弟子は護衛として使えるのかしら?」
「お前まだ昔の事を引きずっている様だな」
「何でその話になるのよ! 私は貴方の弟子の話をしたのよ!」
「だからこそだ。それが分からないからお前は駄目なんだ」
「はあ? 意味が分からない。貴女のせいで私が駄目扱いじゃない!」
「ええっ!?」
エリスはレイナに八つ当たりする様に言った。
思わぬ被弾にレイナが戸惑ってしまうのは仕方がない事だろう。
ふん! と言いながらエリスは部屋を後にする。
呆然と立ち尽くしていたレイナはニコラに問う。
「ニコラ様何であんな事を言ったのですか?」
「事実だからな。あいつはまだ昔の呪縛から逃れられていない」
それはエリスが十全に自分の力を引き出せていない事。
更に自分の事しか見ておらず周りが見えていないと言う事だろう。
レイナの今の実力を正確に分からないのは昔から成長していない証だ。
イーサンが感じた事をニコラも感じた様だ。
「学園に通ってはいるが、そこは払拭できなかった様だな」
レイナとしては自分の実力がどの程度なのかは分からないが、エリスが正確にとらえられていないとニコラが言うのならその通りなのだろうと納得するしかない。
「もしかしたらイーサン兄様はエリスの改善の切っ掛けを、お前に求めたのかもしれないな」
「どういう事でしょう?」
「まあ、お前はエリスの護衛に集中すればいいさ」
皆まで言わないニコラにレイナは困惑する。
ニコラの考えた通りイーサンとしてはレイナがエリスの心の傷を癒してくれるのではないかと言う狙いは少なからずあった。
だがそれは弱かったがここまで強くなれたレイナだからこそ同性として何かエリスにアドバイス出来るのではないであろうかと言う程度のものだ。
周りの思惑はレイナとしては分からないが、自分に出来ることはしっかりやろうとレイナは考える。
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