愛に形があるのなら 遠藤さくら(著)

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「愛に形があるのなら……。きっと、それは、美しいものなのだろう。」

「微笑とは、優しさの力がこもった、愛の形なのだろう。」

「つらくて、涙を流す時、わたしやあなたの心はそこにあるでしょう。」

「愛に形があるのなら……。きっとそれは、ほほえましい。」

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「潤う瞳。長い睫毛をたなびかせ、うるうると涙を流す時……。」

「それはきっと、美しい、愛の形をしていることだろう。」

「心をかきみだされるとき。大切にその心は、保管されて、あなたのもとへと返却されるだろう。」

「踏みにじられた心が、泣いている……。愛に形は無いというではないか……。」

「わたくしは悲しみ、あなたを思い、伝(つて)はわたくしの悲しみをあなたへと伝えた。」

「それは、割れた、愛の形となるだろう……。」

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「壊れた愛の形がある。割れて、罅が入った、愛の形がそこにある。」

「愛に形があるならば……。愛に形があるのなら……。」

「きっとその形とは、無数にちりばめられた、きっと、優しい形をしているのだろう。」

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