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「いらっしゃい」

「おう、店主、3人な!」

「ビールとステーキで頼む」

「俺も!」

「俺は違うのがいいな、
店主、ソーセージかハムとかはないか?
ステーキ以外に肉料理があれば教えて欲しい」


???

そういえばこの身体は

ステーキとスープとパンしか作っていなかったが

決まったメニューしか出さない店なのか?

「ソーセージならあるが他の肉料理はない。」


「ならソレで頼む。
後パンとスープは要らない。」


「はいよ。」

………客商売なのにソレでいいのか?

パンとスープはステーキとセットで

ソレだけで商売しているのか?

そんなに拘って作っていた様には見えなかっし

美味そうでもなかったぞ?

奥の厨房からビールのジョッキを3つ持って来て

テーブルに置くと空間に画像が出てきてタップして

ステーキを出していく。

そのまま厨房に戻り冷蔵庫からソーセージを出しフライパンで焼いていき

皿に盛って客に出すと

客は喜んでいた。

「やったぜ!
やっとステーキ以外の肉が食える!」

???

この客は冒険者か何かじゃないのか?

冒険者なら色々な魔物が採れからステーキ以外にも食べれるだろうに

どういう事だ?

「おお~!
ソーセージ美味そう!
店主!
俺もソーセージくれ!」

「お、俺も!」

「はいよ。」

もっと冒険者らしい3人から情報を仕入れたいのに

身体は一つな訳で

店主の身体は厨房に戻りソーセージを焼いていく。

その間も冒険者達は何やら話していたが

声が微かに聞こえるだけで内容は全然分からなかった。

この身体がソーセージを運び

ビールのおかわりを運ぶ時に聞こえた会話で分かった事は

この世界の料理屋は

ステーキとスープとパンのセットしか販売しておらず

他の料理も食べたいとの事、

最近どこどこの街で料理販売が開始されたが数が少なく

当たりハズレもあるから

中々手が出せないとの事。

料理販売しているのは

この世界の住人ではなく

彼らと同じ世界の住人だという事だ。

彼らと同じ世界というのは
多分日本の事だろう。

だとしたら彼らは俺とは違い転生か憑依ではないようだ。

現に彼らは好きに動いて冒険者らしい事もしている。

この世界の住人といっている位だから別の世界である事は
間違いない。

食べたいつまみの欄列に唐揚げや焼き鳥、

刺し身やタタキが出ていたから

彼らが日本人なのは間違いないのに俺と違うのは何でだろう?

見た目はたいして変わらない。

彼らは冒険者で俺は食事処の店主。

俺も冒険者になれば彼らの様に自分の意識下で身体を動かせるのか?

なら俺も冒険者になるか?

そんな希望を彼らの帰り際の会話が無情に切り裂いた。

「店主、ご馳走様!
また来るからその時にソーセージを出してくれ!」

店主の身体が返事をすると彼らは満足そうに帰っていく。

「いや~、ホント、ソーセージだけじゃなく他の料理も設定しておけよ運営!って感じだよな!」

「だよな!
折角味覚も体感出来るのに種類がない上美味くもないからな~、
料理特化のプレイヤーもまだ少ないから運営にリク出しとくか!」


……運営、体感、

……プレイヤー!

ここはゲームの世界なのか!

体感っていってたという事は

VRMMOなのか?


でも俺はVRMMOは勿論

他のゲームすらしてないぞ?

そもそも現実にあるゲーム世界に転生や憑依って

あり得る事なのか?

誰か教えてくれ~!
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