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【1】ちーとにゃんこと世界樹の茶畑ドタバタドラゴン大戦争!
47にゃん
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プチプチと手際良く世界樹の葉を摘んでは籠に入れてゆく。
最初は戸惑ったが、だんだんコツがつかめてきた。
先輩のハチクロの籠を見ると、私の1.5倍くらい入っている。流石だなぁ。
しかし先輩である筈の他のケット・シーの籠は私の八割位だ。他の子はのんびりと摘んでいる。
カラン、カラン……。
私の籠が満杯になった時、職員がやってきてベルを鳴らしだした。
「ニャンコにゃん、お茶の時間にゃ! 一休みするにゃ!」
ハチクロが教えてくれる。
ベルを鳴らした職員の周囲にはお茶の用意がなされていた。
ケット・シー達は、お茶の係りの人からお茶とお菓子を受け取ると、めいめい好きな場所に座って休息しだした。
私もお茶とお菓子を受け取り、手頃な場所へ向かって座る。
何故かハチクロがやってきた。
「ニャンコにゃん、いっしょにいいかにゃ?」
断る理由もないので頷こうとした時。
「ハチクロ。キュウケイの時ぐらいエンリョしたらどうなのかにゃ?」
タレミミもやってきた。
***
「タレミミ――ヒアンセのミミのところへ行かにゃくていいのかにゃ?」
「おれが誰といようとおれの勝手だにゃ。おれはニャンコと仲良くしたいのにゃ! そこをのくにゃ!」
なんか面倒臭そうな事になりそうだな、と思っていたら。
案の定、二人は言い争いを始めた。
おいおい、やめなよ。ほら、職員の人、生暖かい目で見てるよ?
両方恋愛対象外な上、当事者である私を他所に勝手にヒートアップしているだけにしか見えない。
しかし私が間に入れば余計にこじれそうなので、ひとまず放っておく事にした。
お菓子はカステラのようなスポンジケーキだった。
意外に緑茶と合う。
んー、んまい。
近くにいたケット・シーに、休憩の事を聞くと、午後も休憩があり、こうしてお茶とお菓子が振舞われるとの事。
つまり保護区の生活では、朝ごはん、朝休憩、昼ごはん、昼休憩、夜ごはんの5回食う機会がある事になる。
あれで、昼にもちょーらいちょーらいか…。
ケット・シーの食欲ぱねぇ。
基本的にケット・シーは怠惰で食欲旺盛な種族なのかも知れない。
前世の私の性格そのもの…だから私、ケット・シーになったのだろうか?
いや、そんな事を考えていてもしょうがない。
ドラゴンの事だ。
ドラゴンの元へはウンディーネが連れて行ってくれるだろうが、世界樹の葉摘みの作業中は職員の監視もあり行動できない。
やはり人気の無い時に忍び込むしかないだろうな。
行くとしたら、早速今晩あたりか。
そんな事を考えながら、空になったコップを返しに行こうと立ち上がる。
二人の様子はと見ると、丁度タレミミがハチクロに指を突きつけていた。
「ハチクロ、ショウブにゃ! キュウケイ後の世界樹の葉つみでかったほうがニャンコにアプローチするケンリがあるにゃ!」
「わかったにゃ、受けてたつにゃ!」
はぁ、勝手にやってくれ。職員の人の目がもはや薄ら笑いを浮かべてるよ……。
お茶の係りの人の方へ顔を向ける。
と、目の前にミミが立っていた。綺麗な緑の目が潤んでいる。
「――タレミミしゃまをたぶらかしゅんじゃないにゃっ! こにょ、ドヨボーねこっ!」
ぺしっ…
気が付くと、私はミミの肉球パンチを食らっていた。
しかし所詮肉球であり、私の顔も毛で覆われているので、もふぁっとした衝撃しかなかった。
ミミが顔を両手で覆ってふにゃーんと泣きながら走っていく。
ドヨボーねこ…泥棒猫か……。
確かにケット・シーは猫だね!
ふふっと笑いそうになったが、周囲がシーンとしてこちらを見ていた。
やがて、ハチクロがタレミミを睨みつける。
「タレミミ――ヒアンセを追いかけにゃくていいのかにゃ?」
しかしタレミミは動こうとはしなかった。
「……ミミはおれのことを自分のものだと思ってるにゃ。コンカイの事はいいクスリだにゃ」
「いいかげんにするにゃ!」
私はタレミミに少し腹を立てた。ミミ泣いてたよ?
つーか、お前のせいで私ぶたれたんだよな?
何で皆仲良く出来ないのかねぇ?
「世界樹の葉摘みの勝負、このニャンコも参加するにゃ! わたちが勝ったら二人ともちゃんと仲直りしてタレミミはミミに謝るにゃ!」
最初は戸惑ったが、だんだんコツがつかめてきた。
先輩のハチクロの籠を見ると、私の1.5倍くらい入っている。流石だなぁ。
しかし先輩である筈の他のケット・シーの籠は私の八割位だ。他の子はのんびりと摘んでいる。
カラン、カラン……。
私の籠が満杯になった時、職員がやってきてベルを鳴らしだした。
「ニャンコにゃん、お茶の時間にゃ! 一休みするにゃ!」
ハチクロが教えてくれる。
ベルを鳴らした職員の周囲にはお茶の用意がなされていた。
ケット・シー達は、お茶の係りの人からお茶とお菓子を受け取ると、めいめい好きな場所に座って休息しだした。
私もお茶とお菓子を受け取り、手頃な場所へ向かって座る。
何故かハチクロがやってきた。
「ニャンコにゃん、いっしょにいいかにゃ?」
断る理由もないので頷こうとした時。
「ハチクロ。キュウケイの時ぐらいエンリョしたらどうなのかにゃ?」
タレミミもやってきた。
***
「タレミミ――ヒアンセのミミのところへ行かにゃくていいのかにゃ?」
「おれが誰といようとおれの勝手だにゃ。おれはニャンコと仲良くしたいのにゃ! そこをのくにゃ!」
なんか面倒臭そうな事になりそうだな、と思っていたら。
案の定、二人は言い争いを始めた。
おいおい、やめなよ。ほら、職員の人、生暖かい目で見てるよ?
両方恋愛対象外な上、当事者である私を他所に勝手にヒートアップしているだけにしか見えない。
しかし私が間に入れば余計にこじれそうなので、ひとまず放っておく事にした。
お菓子はカステラのようなスポンジケーキだった。
意外に緑茶と合う。
んー、んまい。
近くにいたケット・シーに、休憩の事を聞くと、午後も休憩があり、こうしてお茶とお菓子が振舞われるとの事。
つまり保護区の生活では、朝ごはん、朝休憩、昼ごはん、昼休憩、夜ごはんの5回食う機会がある事になる。
あれで、昼にもちょーらいちょーらいか…。
ケット・シーの食欲ぱねぇ。
基本的にケット・シーは怠惰で食欲旺盛な種族なのかも知れない。
前世の私の性格そのもの…だから私、ケット・シーになったのだろうか?
いや、そんな事を考えていてもしょうがない。
ドラゴンの事だ。
ドラゴンの元へはウンディーネが連れて行ってくれるだろうが、世界樹の葉摘みの作業中は職員の監視もあり行動できない。
やはり人気の無い時に忍び込むしかないだろうな。
行くとしたら、早速今晩あたりか。
そんな事を考えながら、空になったコップを返しに行こうと立ち上がる。
二人の様子はと見ると、丁度タレミミがハチクロに指を突きつけていた。
「ハチクロ、ショウブにゃ! キュウケイ後の世界樹の葉つみでかったほうがニャンコにアプローチするケンリがあるにゃ!」
「わかったにゃ、受けてたつにゃ!」
はぁ、勝手にやってくれ。職員の人の目がもはや薄ら笑いを浮かべてるよ……。
お茶の係りの人の方へ顔を向ける。
と、目の前にミミが立っていた。綺麗な緑の目が潤んでいる。
「――タレミミしゃまをたぶらかしゅんじゃないにゃっ! こにょ、ドヨボーねこっ!」
ぺしっ…
気が付くと、私はミミの肉球パンチを食らっていた。
しかし所詮肉球であり、私の顔も毛で覆われているので、もふぁっとした衝撃しかなかった。
ミミが顔を両手で覆ってふにゃーんと泣きながら走っていく。
ドヨボーねこ…泥棒猫か……。
確かにケット・シーは猫だね!
ふふっと笑いそうになったが、周囲がシーンとしてこちらを見ていた。
やがて、ハチクロがタレミミを睨みつける。
「タレミミ――ヒアンセを追いかけにゃくていいのかにゃ?」
しかしタレミミは動こうとはしなかった。
「……ミミはおれのことを自分のものだと思ってるにゃ。コンカイの事はいいクスリだにゃ」
「いいかげんにするにゃ!」
私はタレミミに少し腹を立てた。ミミ泣いてたよ?
つーか、お前のせいで私ぶたれたんだよな?
何で皆仲良く出来ないのかねぇ?
「世界樹の葉摘みの勝負、このニャンコも参加するにゃ! わたちが勝ったら二人ともちゃんと仲直りしてタレミミはミミに謝るにゃ!」
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