54 / 66
御礼 【番外編】 いつかの、未来4
しおりを挟む
遅くなりましたが、『第15回恋愛小説大賞』にてたくさんの投票をいただきありがとうございました。
御礼といってはささやかですが、番外編を書かせていただきました。
公爵一家のただの日常の一コマですが、楽しんでいただけたら幸いです。
■■■■
※長男テオドール視点
「お父さま、ディーと結婚してくれる?」
「えっ?!」
執務中にいきなりやってきた末娘からの唐突なプロポーズに驚いたものの、父は直ぐに相好を崩した。
こういうの、娘に言われたいってずっと言ってたからね。心の中では夢が叶って大騒ぎしているに違いない。
濃い金の髪をふわっと下ろして、横に灰色のリボンをつけた妹のディートリントは、今日も大層愛らしい。
腕にはお気に入りの虎のぬいぐるみを抱え、紫の瞳を目一杯キラキラさせて父を見つめている。
父は完全に仕事の手を止め、可愛くてたまらないという顔で娘を見つめている。
「おとーさま?お返事は?」
なかなか返事をしない父に業を煮やした妹が腰に手を当てて反り返って父に問う。
そんな勝ち気な様子も可愛くてつい僕の顔も緩んでしまう。
「旦那様、テオドール様。お顔が大変崩れておりますよ。」
背後からヘンリックが呆れた声で突っ込んできて僕は我に返った。
「ディー、父上は仕事中だから・・・」
「いや、大丈夫。こういうのは後回しにしちゃだめだよね。ディー、結婚したいくらい父を好きでいてくれてありがとう。だけど、父はもうお母様と結婚してるからディーとは出来ないんだ、ごめんね。」
父はわざわざ席を立って妹の前にしゃがんで目線を合わせた。それから、彼女の両手をとって真剣に断った。
その父の言葉にむっと唇を噛んだ妹は、しばらく考えて言い放った。
「じゃあ、お父さま。お母さまがいいわよ、って言ってくれたらディーと結婚してくれる?」
「お母様は絶対に、そんなことは言わないよ。」
「お友達のお母さまは、いつもお父さまのことを飽きた、もっといい人と交換したい、ディーのお父さまがいいって言ってるって聞いたもの!だから、ディーのお母さまにも聞いてみないとわからないわ!」
勢いよく言い捨てて走り去った妹の後ろ姿を見送って、僕と父はヘンリックの方を振り返る。
「「ヘンリック!ディーにアレを吹き込んだ母娘を突き止めて!」」
「かしこまりました。ですが、こちらの仕事を片付けていただかねば私は動けません。」
しれっというヘンリックに、父は憮然としながら猛スピードで書類の山を片付けていく。
僕は最近、父の仕事を学ぶためにここにいて手伝っているけれども、正直父の仕事量が多すぎてついていけない。
『十一歳としては大変飲み込みが早いと思いますよ。』と、ヘンリックは慰めてくれたけど、僕は悔しくて勉強量を増やした。
それを見た弟が『兄上が増やすんなら、俺はもっと増やさないと』といって勉強し過ぎた結果、知恵熱を出して寝込んでいた。
「エミーリアに限って、僕に飽きたり、他の男がいいと言ったりはしないと、思うんだけど・・・。」
父の動きがだんだん鈍っていって、ついにそんな弱音を吐いた。危険な兆候だ。ヘンリックもヤバいと感じたらしく、『奥様は絶対に大丈夫ですから!』と予防線を張った。
「でも、気になるからエミーリアに直接聞いてくる!」
ガバッと立ち上がって叫ぶなり、父は扉に向かって一直線に走っていった。
「リーンハルト様!お仕事を終わらせて・・・!」
「どうしても僕がやらないといけない分は終わった!」
縋るヘンリックにそれだけ言い残して、父は猛ダッシュで部屋から出ていった。
「今日も逃げられました・・・」
「毎日父がごめんね。ヘンリック、残りは僕がやろうか?」
落ち込むヘンリックがあまりに気の毒で、僕は恐る恐る提案してみた。顔を上げてしばし考え込んだ彼は、数枚の書類を抜き出し机に広げた。
「テオドール様、こちらのものであれば貴方様がされても大丈夫なものですので、やっていただいてよろしいですか?」
「もちろん、やる!」
僕は彼に認められたような気持ちになって、高揚する心を抑えながら父が座っていた場所に腰を下ろした。
そこは思っていたより広くて椅子も大きくて気が引き締まった。
父からはいつもこんなふうに見えてるのか・・・。
ほんの数枚、父にしてみれば一瞬で終わる内容だろうそれらを、僕は丁寧に全力でやった。
「助かりました、ありがとうございます。」
頭を使って疲れていたけれど、ヘンリックにそう言ってもらえて、僕はとても嬉しかった。
そのまま椅子の背にもたれてぼうっとしていたら、ノックの音とともに扉が開いて弟のパトリックが飛び込んできた。
「兄上、お茶しよう!イザベルが美味しいって言ってたお菓子を伯爵邸に送るついでに、うちの分も買ってきたんだ。」
「パット、できれば先に僕の都合を聞いてほしんだけど?」
「え、ダメなの?」
「ちょうど終わったところだけどさ、忙しいかもしれないだろ?」
「そんなの聞かなくても、兄上の顔を見ればわかるからいいでしょ?」
「・・・わかるんだ。」
「うん。」
そのまま笑顔のヘンリックに見送られて、弟に引きずられるように一階のテラスに連れてこられた。
「パット兄さま、テオ兄さま、お茶が冷めてしまいます。早く席についてください。」
驚いたことに真っ白なテーブルクロスの向こうにちょこんと座った妹がいて、僕達を急かした。
「あれ、ディー。母上との話は終わったの?」
結果はわかりきっているのであえて聞かずに尋ねた僕に、妹は明るく頷いた。
「ええ、お母さまからは『お父さまが大好きだからディーにはあげられないわ』って言われちゃった。残念だけど、なんか安心した。」
「まあ、うちの両親はとっても仲がいいから、お友達の家のようにはならないと思うよ。」
「なんの話?」
「父上と母上は一生、仲良しだろうって話。」
「そうだよね。俺もイザベルとそういう夫婦になるんだ!」
「まずは婚約者にならないとね。」
「あと少しだと思うんだけどなー。」
お茶を飲みながら呟く弟。僕が見る限りでは、彼の恋は前途多難なようだが。
「そういえば父上達はお茶しないの?」
お菓子を頬張っている二人に尋ねれば、二人揃って首を振った。
「父上と母上は二人でお茶するんだって。」
「お父さまがお母さまを独り占めしたいってわがまま言ってたの。」
「そっか。じゃあ、このまま僕達三人でお茶しよう。パット、お腹空かない?サンドイッチも持ってきてもらう?」
またお菓子で口を一杯にして声が出せず、こくこくと頷く弟を見て、側に控える侍女にサンドイッチと追加のお茶を頼む。
父上達は何のお菓子を食べてるのかな。でもきっと母上が食べたいものが並んでる。父上はいつでもどこでも何より母上優先だから。
口の端にクリームをつけた妹の顔をハンカチで拭いてやりながら、僕の頭にはちょっと、いや、かなり仲が良すぎる両親のことが浮かんでいた。
■■
~おまけ~その頃の公爵夫妻。
「エミィ、僕に飽きたりしてない?」
「してないけど?」
「じゃあ、夫を交換したいと思ったことはある?」
「全くないわ。なんでそんなことを聞くの?」
「いや、ディーがさ・・・」
「あら。そんなことがあったのね。あの子ってば『お父さまと結婚したいからディーにちょうだい!』としか言わなかったから。・・・え?その母娘の心当たり?あり過ぎてわからないわ。だってリーンてば、まだモテるのだもの!」
「エミィ、妬いてくれてるの?」
「今更妬いてなんかないわ!」
「目が怒ってるように見えるんだけど、僕の気のせいかな?」
「・・・リーンがいつ他の女性にふらっと行くかと心配してるだけよ!」
「何言ってるの?こんなに可愛い妻と子供達がいるのに、他に気がいくわけないでしょ。いつでも僕にとって大事で愛しい女性は君だけだよ。」
「・・・!」
「エミィが真っ赤だ。本当にこっち方面には耐性ができないね。そこも可愛いけど。ほら、口開けて。この季節になると君が楽しみにしてる果物だよ。」
■■■■
ここまでお読み下さりありがとうございました。
「いつかの、未来3」から約4年後になっています。弟くんの恋はまだ実ってないらしい・・・。
御礼といってはささやかですが、番外編を書かせていただきました。
公爵一家のただの日常の一コマですが、楽しんでいただけたら幸いです。
■■■■
※長男テオドール視点
「お父さま、ディーと結婚してくれる?」
「えっ?!」
執務中にいきなりやってきた末娘からの唐突なプロポーズに驚いたものの、父は直ぐに相好を崩した。
こういうの、娘に言われたいってずっと言ってたからね。心の中では夢が叶って大騒ぎしているに違いない。
濃い金の髪をふわっと下ろして、横に灰色のリボンをつけた妹のディートリントは、今日も大層愛らしい。
腕にはお気に入りの虎のぬいぐるみを抱え、紫の瞳を目一杯キラキラさせて父を見つめている。
父は完全に仕事の手を止め、可愛くてたまらないという顔で娘を見つめている。
「おとーさま?お返事は?」
なかなか返事をしない父に業を煮やした妹が腰に手を当てて反り返って父に問う。
そんな勝ち気な様子も可愛くてつい僕の顔も緩んでしまう。
「旦那様、テオドール様。お顔が大変崩れておりますよ。」
背後からヘンリックが呆れた声で突っ込んできて僕は我に返った。
「ディー、父上は仕事中だから・・・」
「いや、大丈夫。こういうのは後回しにしちゃだめだよね。ディー、結婚したいくらい父を好きでいてくれてありがとう。だけど、父はもうお母様と結婚してるからディーとは出来ないんだ、ごめんね。」
父はわざわざ席を立って妹の前にしゃがんで目線を合わせた。それから、彼女の両手をとって真剣に断った。
その父の言葉にむっと唇を噛んだ妹は、しばらく考えて言い放った。
「じゃあ、お父さま。お母さまがいいわよ、って言ってくれたらディーと結婚してくれる?」
「お母様は絶対に、そんなことは言わないよ。」
「お友達のお母さまは、いつもお父さまのことを飽きた、もっといい人と交換したい、ディーのお父さまがいいって言ってるって聞いたもの!だから、ディーのお母さまにも聞いてみないとわからないわ!」
勢いよく言い捨てて走り去った妹の後ろ姿を見送って、僕と父はヘンリックの方を振り返る。
「「ヘンリック!ディーにアレを吹き込んだ母娘を突き止めて!」」
「かしこまりました。ですが、こちらの仕事を片付けていただかねば私は動けません。」
しれっというヘンリックに、父は憮然としながら猛スピードで書類の山を片付けていく。
僕は最近、父の仕事を学ぶためにここにいて手伝っているけれども、正直父の仕事量が多すぎてついていけない。
『十一歳としては大変飲み込みが早いと思いますよ。』と、ヘンリックは慰めてくれたけど、僕は悔しくて勉強量を増やした。
それを見た弟が『兄上が増やすんなら、俺はもっと増やさないと』といって勉強し過ぎた結果、知恵熱を出して寝込んでいた。
「エミーリアに限って、僕に飽きたり、他の男がいいと言ったりはしないと、思うんだけど・・・。」
父の動きがだんだん鈍っていって、ついにそんな弱音を吐いた。危険な兆候だ。ヘンリックもヤバいと感じたらしく、『奥様は絶対に大丈夫ですから!』と予防線を張った。
「でも、気になるからエミーリアに直接聞いてくる!」
ガバッと立ち上がって叫ぶなり、父は扉に向かって一直線に走っていった。
「リーンハルト様!お仕事を終わらせて・・・!」
「どうしても僕がやらないといけない分は終わった!」
縋るヘンリックにそれだけ言い残して、父は猛ダッシュで部屋から出ていった。
「今日も逃げられました・・・」
「毎日父がごめんね。ヘンリック、残りは僕がやろうか?」
落ち込むヘンリックがあまりに気の毒で、僕は恐る恐る提案してみた。顔を上げてしばし考え込んだ彼は、数枚の書類を抜き出し机に広げた。
「テオドール様、こちらのものであれば貴方様がされても大丈夫なものですので、やっていただいてよろしいですか?」
「もちろん、やる!」
僕は彼に認められたような気持ちになって、高揚する心を抑えながら父が座っていた場所に腰を下ろした。
そこは思っていたより広くて椅子も大きくて気が引き締まった。
父からはいつもこんなふうに見えてるのか・・・。
ほんの数枚、父にしてみれば一瞬で終わる内容だろうそれらを、僕は丁寧に全力でやった。
「助かりました、ありがとうございます。」
頭を使って疲れていたけれど、ヘンリックにそう言ってもらえて、僕はとても嬉しかった。
そのまま椅子の背にもたれてぼうっとしていたら、ノックの音とともに扉が開いて弟のパトリックが飛び込んできた。
「兄上、お茶しよう!イザベルが美味しいって言ってたお菓子を伯爵邸に送るついでに、うちの分も買ってきたんだ。」
「パット、できれば先に僕の都合を聞いてほしんだけど?」
「え、ダメなの?」
「ちょうど終わったところだけどさ、忙しいかもしれないだろ?」
「そんなの聞かなくても、兄上の顔を見ればわかるからいいでしょ?」
「・・・わかるんだ。」
「うん。」
そのまま笑顔のヘンリックに見送られて、弟に引きずられるように一階のテラスに連れてこられた。
「パット兄さま、テオ兄さま、お茶が冷めてしまいます。早く席についてください。」
驚いたことに真っ白なテーブルクロスの向こうにちょこんと座った妹がいて、僕達を急かした。
「あれ、ディー。母上との話は終わったの?」
結果はわかりきっているのであえて聞かずに尋ねた僕に、妹は明るく頷いた。
「ええ、お母さまからは『お父さまが大好きだからディーにはあげられないわ』って言われちゃった。残念だけど、なんか安心した。」
「まあ、うちの両親はとっても仲がいいから、お友達の家のようにはならないと思うよ。」
「なんの話?」
「父上と母上は一生、仲良しだろうって話。」
「そうだよね。俺もイザベルとそういう夫婦になるんだ!」
「まずは婚約者にならないとね。」
「あと少しだと思うんだけどなー。」
お茶を飲みながら呟く弟。僕が見る限りでは、彼の恋は前途多難なようだが。
「そういえば父上達はお茶しないの?」
お菓子を頬張っている二人に尋ねれば、二人揃って首を振った。
「父上と母上は二人でお茶するんだって。」
「お父さまがお母さまを独り占めしたいってわがまま言ってたの。」
「そっか。じゃあ、このまま僕達三人でお茶しよう。パット、お腹空かない?サンドイッチも持ってきてもらう?」
またお菓子で口を一杯にして声が出せず、こくこくと頷く弟を見て、側に控える侍女にサンドイッチと追加のお茶を頼む。
父上達は何のお菓子を食べてるのかな。でもきっと母上が食べたいものが並んでる。父上はいつでもどこでも何より母上優先だから。
口の端にクリームをつけた妹の顔をハンカチで拭いてやりながら、僕の頭にはちょっと、いや、かなり仲が良すぎる両親のことが浮かんでいた。
■■
~おまけ~その頃の公爵夫妻。
「エミィ、僕に飽きたりしてない?」
「してないけど?」
「じゃあ、夫を交換したいと思ったことはある?」
「全くないわ。なんでそんなことを聞くの?」
「いや、ディーがさ・・・」
「あら。そんなことがあったのね。あの子ってば『お父さまと結婚したいからディーにちょうだい!』としか言わなかったから。・・・え?その母娘の心当たり?あり過ぎてわからないわ。だってリーンてば、まだモテるのだもの!」
「エミィ、妬いてくれてるの?」
「今更妬いてなんかないわ!」
「目が怒ってるように見えるんだけど、僕の気のせいかな?」
「・・・リーンがいつ他の女性にふらっと行くかと心配してるだけよ!」
「何言ってるの?こんなに可愛い妻と子供達がいるのに、他に気がいくわけないでしょ。いつでも僕にとって大事で愛しい女性は君だけだよ。」
「・・・!」
「エミィが真っ赤だ。本当にこっち方面には耐性ができないね。そこも可愛いけど。ほら、口開けて。この季節になると君が楽しみにしてる果物だよ。」
■■■■
ここまでお読み下さりありがとうございました。
「いつかの、未来3」から約4年後になっています。弟くんの恋はまだ実ってないらしい・・・。
33
お気に入りに追加
4,289
あなたにおすすめの小説
「不吉な子」と罵られたので娘を連れて家を出ましたが、どうやら「幸運を呼ぶ子」だったようです。
荒瀬ヤヒロ
恋愛
マリッサの額にはうっすらと痣がある。
その痣のせいで姑に嫌われ、生まれた娘にも同じ痣があったことで「気味が悪い!不吉な子に違いない」と言われてしまう。
自分のことは我慢できるが娘を傷つけるのは許せない。そう思ったマリッサは離婚して家を出て、新たな出会いを得て幸せになるが……
【完結】辺境伯令嬢は新聞で婚約破棄を知った
五色ひわ
恋愛
辺境伯令嬢としてのんびり領地で暮らしてきたアメリアは、カフェで見せられた新聞で自身の婚約破棄を知った。真実を確かめるため、アメリアは3年ぶりに王都へと旅立った。
※本編34話、番外編『皇太子殿下の苦悩』31+1話、おまけ4話
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
私は幼い頃に死んだと思われていた侯爵令嬢でした
さこの
恋愛
幼い頃に誘拐されたマリアベル。保護してくれた男の人をお母さんと呼び、父でもあり兄でもあり家族として暮らしていた。
誘拐される以前の記憶は全くないが、ネックレスにマリアベルと名前が記されていた。
数年後にマリアベルの元に侯爵家の遣いがやってきて、自分は貴族の娘だと知る事になる。
お母さんと呼ぶ男の人と離れるのは嫌だが家に戻り家族と会う事になった。
片田舎で暮らしていたマリアベルは貴族の子女として学ぶ事になるが、不思議と読み書きは出来るし食事のマナーも悪くない。
お母さんと呼ばれていた男は何者だったのだろうか……? マリアベルは貴族社会に馴染めるのか……
っと言った感じのストーリーです。
【完結】そんなに側妃を愛しているなら邪魔者のわたしは消えることにします。
たろ
恋愛
わたしの愛する人の隣には、わたしではない人がいる。………彼の横で彼を見て微笑んでいた。
わたしはそれを遠くからそっと見て、視線を逸らした。
ううん、もう見るのも嫌だった。
結婚して1年を過ぎた。
政略結婚でも、結婚してしまえばお互い寄り添い大事にして暮らしていけるだろうと思っていた。
なのに彼は婚約してからも結婚してからもわたしを見ない。
見ようとしない。
わたしたち夫婦には子どもが出来なかった。
義両親からの期待というプレッシャーにわたしは心が折れそうになった。
わたしは彼の姿を見るのも嫌で彼との時間を拒否するようになってしまった。
そして彼は側室を迎えた。
拗れた殿下が妻のオリエを愛する話です。
ただそれがオリエに伝わることは……
とても設定はゆるいお話です。
短編から長編へ変更しました。
すみません
長い眠りのその後で
maruko
恋愛
伯爵令嬢のアディルは王宮魔術師団の副団長サンディル・メイナードと結婚しました。
でも婚約してから婚姻まで一度も会えず、婚姻式でも、新居に向かう馬車の中でも目も合わせない旦那様。
いくら政略結婚でも幸せになりたいって思ってもいいでしょう?
このまま幸せになれるのかしらと思ってたら⋯⋯アレッ?旦那様が2人!!
どうして旦那様はずっと眠ってるの?
唖然としたけど強制的に旦那様の為に動かないと行けないみたい。
しょうがないアディル頑張りまーす!!
複雑な家庭環境で育って、醒めた目で世間を見ているアディルが幸せになるまでの物語です
全50話(2話分は登場人物と時系列の整理含む)
※他サイトでも投稿しております
ご都合主義、誤字脱字、未熟者ですが優しい目線で読んで頂けますと幸いです
夫の幼馴染が毎晩のように遊びにくる
ヘロディア
恋愛
数年前、主人公は結婚した。夫とは大学時代から知り合いで、五年ほど付き合った後に結婚を決めた。
正直結構ラブラブな方だと思っている。喧嘩の一つや二つはあるけれど、仲直りも早いし、お互いの嫌なところも受け入れられるくらいには愛しているつもりだ。
そう、あの女が私の前に立ちはだかるまでは…
心の声が聞こえる私は、婚約者から嫌われていることを知っている。
木山楽斗
恋愛
人の心の声が聞こえるカルミアは、婚約者が自分のことを嫌っていることを知っていた。
そんな婚約者といつまでも一緒にいるつもりはない。そう思っていたカルミアは、彼といつか婚約破棄すると決めていた。
ある時、カルミアは婚約者が浮気していることを心の声によって知った。
そこで、カルミアは、友人のロウィードに協力してもらい、浮気の証拠を集めて、婚約者に突きつけたのである。
こうして、カルミアは婚約破棄して、自分を嫌っている婚約者から解放されるのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる