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無知
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時は経ち、桜の木が青い葉で生い茂った頃、月は五月になっていた。
晴れた午前が終わろうとする頃、小夜は勉強机で思いっきり背を伸ばし、一休みしようと台所に向かった。カップを取り出し、この前学校の帰り道で買ったアールグレイの葉を入れてお湯を注ぐ。紅茶を持って、部屋に戻ろうとした時、後ろには若手二人組が申し訳なさそうな顔をして、思いっきり頭を下げた。
「…ど、どうしたんですか?」
「お嬢!!申し訳ないのですが、どうしても腹が空いて空いて仕方ないんです!!どうかきゅうりでも何でも恵んでください!!」
「ください!!」
小夜はその必死さに笑って、私の部屋の前で待っててと言って、カップを元の場所に置いた。
しばらくして、小夜は若手二人組分の昼食と茶菓子をお膳に乗せて、部屋に戻った。部屋の前では、おすわりをしている子犬のように目をキラキラとさせて、若手二人組が待っていた。
「いいよ。手塞がってるから、中入っちゃって。縁側でゆっくりしましょ。」
「「ありがとうございます!!」」
三人は小夜の部屋に入り、縁側にお膳を置いて、座った。
「お、お嬢…。こんなにもらっても良いんですか。」
「良いのよ。お腹空いてるんでしょ?」
「「いただきます!!」」
若手二人組は勢いよく、小夜の作った手料理を口の中に流し込んだ。
百目鬼組では、休暇の日はいつも昼食は作られない。特に今日に関しては、司波が屋敷にいないため朝食すらも無かった。
「二人ともご飯を食べるお金ないの?」
若手の一人は箸を止め、俯き、口の中にあるものを飲み込んだ。
「俺たちまだ給料ていう給料もらってないんです。」
「え…」
その一人は俯いた顔を小夜に向けてはにかんだ。
「俺、お嬢と同じ歳なんすよ。隣のこいつも。」
話そっちのけでご飯を口に含めていた若手は何の話と言うようにこちらを見た。
「え、じゃあ、学校は…」
「受けてません。受ける金どころか、親の借金取りから逃げて逃げて。中学だってろくに通ったことないんです。」
「大変だったのね。」
「そんな、大したことないですよ。
…でも、捕まったあの時の瞬間はまだ覚えてます。本能的に死ぬことがわかるっていうか。闇金なんて金で払っても払っても結局は終わらない。体で払うしかない。労働でも、臓器でも。」
「…その後、どうなったの?」
その若手が言うには、最後の拠点が借金取りに見つかった時、ちょうど百目鬼組の人間が来たらしい。百目鬼組はその借金取りに十分な金を払い、手を引くように言ったそうだ。それからは実質、百目鬼組から借金をしたことになり、『金は払わなくていい。その代わり息子を寄越せ』と言われ、泣き崩れる母と二つ下の妹を置いて、百目鬼組に入ったらしい。
「総裁は…お祖父様はそんなことばかりしているの。」
小夜は益々、自分の血が醜く思えて仕方なくなった。虫唾が走るとはこのことか。良い気分は一つもしない。
「お嬢。勘違いしないでください。総裁は…先輩たちは俺たちを助けてくれたんです。」
「どういうこと?」
「確かに俺の給料は無いに等しいです。だけど、その代わりに俺の家には母親と妹が十分に暮らせて、妹も受験できるくらいの金が届いてるんです。」
「…百目鬼組から?」
「そうです。俺たちが受け取る分は全部、ちゃんと家と借金返済に使われているんです。」
若手二人組は、総裁と百目鬼組の兄貴たちには物凄く感謝していると心の底から言っていた。小夜は一瞬、勘違いしているような気になった。いや、そうなのかもしれない。今まで理解しようとはしてなかった。知りたくも無かった。自己嫌悪に落ちいてしまうだけだから。
「そうだったんだ…。」
「だから、お嬢の気持ちも分かるけど、百目鬼のこと、総裁のこと好きになってほしいっす。…烏滸がましいですけどね。」
「ううん。教えてくれてありがとう。」
三人話していると、縁側の左側に通る廊下から佐藤がこちらを睨んでいるのを見つけ、二人はしまったというように最後のご飯を駆け込み、中庭を中継して向かいにある廊下に飛び乗って、逃げて行った。少し経って、佐藤が縁側に来たが、その頃には二人の姿は消えていた。
「ったく…あいつら…。すいません。お嬢。」
「私が誘ったのよ。怒らないであげて。」
「…わかりました。」
小夜は、米粒一つ残さず綺麗に食べられた食器を盆に乗せた。小夜は立ち上がりながら話を始めた。
「佐藤、私はこの家のこと…お祖父様のこと、勘違いしてるのかもしれない。」
「急にどうされたんですか。お嬢らしくない。」
「さっき二人の話を聞いて思ったのよ。そういえば、私は詳しくは知らないんだなって。知ったら、余計に自分自身が嫌いになっちゃいそうで。」
小夜はそのまま台所に向かい、佐藤はその後を追った。
「私、将来ここを出てくつもりだったけど、お祖父様は病気も持ってるし、もしいなくなってしまったらお父様が一人でこの組織をまとめなきゃいけないのよね。佐藤もいるし、心配ないだろうけど、もしこの組織に何かあったらあの二人のような若い人たちはどうなっちゃうの?」
「恐らくですが、他の組織に吸収された場合、その組織の一員になるでしょう。しかし、ここほどの質のいい扱いはされないと思いますよ。」
小夜は台所につくなり、食器を洗い始めた。
「佐藤。」
「はい。」
「私にここのこと、お祖父様のこと、この裏社会のこと教えて。」
「…嫌なことも知りますよ。汚い話なんて生ぬるいものではありません。外道に非道。お嬢が嫌うものばかりですよ。」
「それでも、知りたい。あの男の子がどうしてお祖父様を良く言うのか。」
「わかりました。少しづつ、お教えします。」
「ありがとう。」
小夜は食器を洗い終えて、台所を出た。小夜は部屋を戻らず、佐藤の目の前で立ち止まった。佐藤は小夜が何か言いたげにしているのに気づき、顔を覗き込むと、小夜は少し顔を赤らめながら小声で話し始めた。
「そういえば、武流は?最近来ないけど。」
「あー、あいつ最近来ませんね…。お嬢が思わせぶりばっかするから他の女の子に目移りしたとか。」
「……あ、そう。」
佐藤は小夜の動揺っぷりに声を出して笑った。
「な、何よ!」
「嘘ですよ。お嬢、分かりやすすぎ。」
佐藤は笑いすぎで、言葉が途切れ途切れになっていた。小夜は恥ずかしさと怒りで顔を真っ赤にした。
「本当のこと言うと、桐ヶ谷組は今『サクラ』の入会を機に、いろんな組に引っ張りだこなんですよ。頭に気に入られたいがために、いろんな組が桐ヶ谷組に胡麻を擦ってるんです。武流はそれに付いて行ってるんじゃないでしょうかね。」
「あ、そういうこと。」
「お嬢~。素直になれば良いのに~。好きなんでしょ?」
「…もう!うるさい!佐藤には関係ないでしょ!」
小夜は熱くなった両耳を抑えて、そそくさと部屋に戻ろうとした。佐藤はその背中を切なげな顔、しかしどこか安堵の顔をして見つめていた。
「良かったですね。若頭。お嬢、傷つかずに済みますよ。」
佐藤の頭にはいつの日かに成亮から聞いた小夜と武流の婚約の話があった。そして、成亮から言われた小夜と結婚してくれれば良いのにといった言葉も思い出した。
(夏夜さん。お嬢をあなたと重ねて、変な気を起こす前で良かったですよ。)
愛した女を側に置くことも、守ることもできず、今はその女の娘を守る立場にいる。その娘すら守れなかったらと不安だったものが溶けるように無くなっていく。そんな瞬間であった。
~休暇明けの数日後~
休暇が明けても武流は学校に来なかった。佐藤曰く、挨拶回りが終わらないそうなのだ。それも、小夜が春会合で大胆に出たことによって、桐ヶ谷組の株が上がり顔合わせしたいという人が多くなってしまったらしい。
小夜がいつも通り裏道から家に入り、洗面台で手を洗っている時であった。後ろに成亮が立っていた。
鏡に映った成亮はとても穏やかな顔をして笑っていた。小夜はそれを不気味に感じ、ギョッとしたように後ろを振り返った。
「お、お父様。ただいま帰りました。」
「お帰りなさい。小夜。」
「…どうかされたんですか?」
「小夜宛に手紙だ。武流から。」
小夜は武流というのに反応し、すぐに手を軽く拭き、手紙を受け取った。
「ありがとうございます。」
小夜はそう言うと、すぐに鞄を持って部屋に戻った。手紙を恐る恐る開けると、中には一枚のメッセージカードとネックレスが入っていた。
『小夜へ
どっかの誰かさんのせいで、あと一週間は学校にも行けそうに無い。ちょうど似合いそうなのがあったから、送っておきます。 武流』
綺麗な字で書かれたメッセージカードを置いて、ネックレスを手に取った。金色のネックレスは小さな花が付いていた。
小夜は少しにやけた後に、ネックレスをつけようか悩み、結局引き出しの中にしまった。小夜の中には何故だか武流ではなく、朔也がいる。してもらったことも、過ごした日々も武流の方が多いのに、朔也が足枷になって前に進むことができない。
小夜は複雑な気持ちを抱えながら、明後日の母の命日を迎えるのであった。
晴れた午前が終わろうとする頃、小夜は勉強机で思いっきり背を伸ばし、一休みしようと台所に向かった。カップを取り出し、この前学校の帰り道で買ったアールグレイの葉を入れてお湯を注ぐ。紅茶を持って、部屋に戻ろうとした時、後ろには若手二人組が申し訳なさそうな顔をして、思いっきり頭を下げた。
「…ど、どうしたんですか?」
「お嬢!!申し訳ないのですが、どうしても腹が空いて空いて仕方ないんです!!どうかきゅうりでも何でも恵んでください!!」
「ください!!」
小夜はその必死さに笑って、私の部屋の前で待っててと言って、カップを元の場所に置いた。
しばらくして、小夜は若手二人組分の昼食と茶菓子をお膳に乗せて、部屋に戻った。部屋の前では、おすわりをしている子犬のように目をキラキラとさせて、若手二人組が待っていた。
「いいよ。手塞がってるから、中入っちゃって。縁側でゆっくりしましょ。」
「「ありがとうございます!!」」
三人は小夜の部屋に入り、縁側にお膳を置いて、座った。
「お、お嬢…。こんなにもらっても良いんですか。」
「良いのよ。お腹空いてるんでしょ?」
「「いただきます!!」」
若手二人組は勢いよく、小夜の作った手料理を口の中に流し込んだ。
百目鬼組では、休暇の日はいつも昼食は作られない。特に今日に関しては、司波が屋敷にいないため朝食すらも無かった。
「二人ともご飯を食べるお金ないの?」
若手の一人は箸を止め、俯き、口の中にあるものを飲み込んだ。
「俺たちまだ給料ていう給料もらってないんです。」
「え…」
その一人は俯いた顔を小夜に向けてはにかんだ。
「俺、お嬢と同じ歳なんすよ。隣のこいつも。」
話そっちのけでご飯を口に含めていた若手は何の話と言うようにこちらを見た。
「え、じゃあ、学校は…」
「受けてません。受ける金どころか、親の借金取りから逃げて逃げて。中学だってろくに通ったことないんです。」
「大変だったのね。」
「そんな、大したことないですよ。
…でも、捕まったあの時の瞬間はまだ覚えてます。本能的に死ぬことがわかるっていうか。闇金なんて金で払っても払っても結局は終わらない。体で払うしかない。労働でも、臓器でも。」
「…その後、どうなったの?」
その若手が言うには、最後の拠点が借金取りに見つかった時、ちょうど百目鬼組の人間が来たらしい。百目鬼組はその借金取りに十分な金を払い、手を引くように言ったそうだ。それからは実質、百目鬼組から借金をしたことになり、『金は払わなくていい。その代わり息子を寄越せ』と言われ、泣き崩れる母と二つ下の妹を置いて、百目鬼組に入ったらしい。
「総裁は…お祖父様はそんなことばかりしているの。」
小夜は益々、自分の血が醜く思えて仕方なくなった。虫唾が走るとはこのことか。良い気分は一つもしない。
「お嬢。勘違いしないでください。総裁は…先輩たちは俺たちを助けてくれたんです。」
「どういうこと?」
「確かに俺の給料は無いに等しいです。だけど、その代わりに俺の家には母親と妹が十分に暮らせて、妹も受験できるくらいの金が届いてるんです。」
「…百目鬼組から?」
「そうです。俺たちが受け取る分は全部、ちゃんと家と借金返済に使われているんです。」
若手二人組は、総裁と百目鬼組の兄貴たちには物凄く感謝していると心の底から言っていた。小夜は一瞬、勘違いしているような気になった。いや、そうなのかもしれない。今まで理解しようとはしてなかった。知りたくも無かった。自己嫌悪に落ちいてしまうだけだから。
「そうだったんだ…。」
「だから、お嬢の気持ちも分かるけど、百目鬼のこと、総裁のこと好きになってほしいっす。…烏滸がましいですけどね。」
「ううん。教えてくれてありがとう。」
三人話していると、縁側の左側に通る廊下から佐藤がこちらを睨んでいるのを見つけ、二人はしまったというように最後のご飯を駆け込み、中庭を中継して向かいにある廊下に飛び乗って、逃げて行った。少し経って、佐藤が縁側に来たが、その頃には二人の姿は消えていた。
「ったく…あいつら…。すいません。お嬢。」
「私が誘ったのよ。怒らないであげて。」
「…わかりました。」
小夜は、米粒一つ残さず綺麗に食べられた食器を盆に乗せた。小夜は立ち上がりながら話を始めた。
「佐藤、私はこの家のこと…お祖父様のこと、勘違いしてるのかもしれない。」
「急にどうされたんですか。お嬢らしくない。」
「さっき二人の話を聞いて思ったのよ。そういえば、私は詳しくは知らないんだなって。知ったら、余計に自分自身が嫌いになっちゃいそうで。」
小夜はそのまま台所に向かい、佐藤はその後を追った。
「私、将来ここを出てくつもりだったけど、お祖父様は病気も持ってるし、もしいなくなってしまったらお父様が一人でこの組織をまとめなきゃいけないのよね。佐藤もいるし、心配ないだろうけど、もしこの組織に何かあったらあの二人のような若い人たちはどうなっちゃうの?」
「恐らくですが、他の組織に吸収された場合、その組織の一員になるでしょう。しかし、ここほどの質のいい扱いはされないと思いますよ。」
小夜は台所につくなり、食器を洗い始めた。
「佐藤。」
「はい。」
「私にここのこと、お祖父様のこと、この裏社会のこと教えて。」
「…嫌なことも知りますよ。汚い話なんて生ぬるいものではありません。外道に非道。お嬢が嫌うものばかりですよ。」
「それでも、知りたい。あの男の子がどうしてお祖父様を良く言うのか。」
「わかりました。少しづつ、お教えします。」
「ありがとう。」
小夜は食器を洗い終えて、台所を出た。小夜は部屋を戻らず、佐藤の目の前で立ち止まった。佐藤は小夜が何か言いたげにしているのに気づき、顔を覗き込むと、小夜は少し顔を赤らめながら小声で話し始めた。
「そういえば、武流は?最近来ないけど。」
「あー、あいつ最近来ませんね…。お嬢が思わせぶりばっかするから他の女の子に目移りしたとか。」
「……あ、そう。」
佐藤は小夜の動揺っぷりに声を出して笑った。
「な、何よ!」
「嘘ですよ。お嬢、分かりやすすぎ。」
佐藤は笑いすぎで、言葉が途切れ途切れになっていた。小夜は恥ずかしさと怒りで顔を真っ赤にした。
「本当のこと言うと、桐ヶ谷組は今『サクラ』の入会を機に、いろんな組に引っ張りだこなんですよ。頭に気に入られたいがために、いろんな組が桐ヶ谷組に胡麻を擦ってるんです。武流はそれに付いて行ってるんじゃないでしょうかね。」
「あ、そういうこと。」
「お嬢~。素直になれば良いのに~。好きなんでしょ?」
「…もう!うるさい!佐藤には関係ないでしょ!」
小夜は熱くなった両耳を抑えて、そそくさと部屋に戻ろうとした。佐藤はその背中を切なげな顔、しかしどこか安堵の顔をして見つめていた。
「良かったですね。若頭。お嬢、傷つかずに済みますよ。」
佐藤の頭にはいつの日かに成亮から聞いた小夜と武流の婚約の話があった。そして、成亮から言われた小夜と結婚してくれれば良いのにといった言葉も思い出した。
(夏夜さん。お嬢をあなたと重ねて、変な気を起こす前で良かったですよ。)
愛した女を側に置くことも、守ることもできず、今はその女の娘を守る立場にいる。その娘すら守れなかったらと不安だったものが溶けるように無くなっていく。そんな瞬間であった。
~休暇明けの数日後~
休暇が明けても武流は学校に来なかった。佐藤曰く、挨拶回りが終わらないそうなのだ。それも、小夜が春会合で大胆に出たことによって、桐ヶ谷組の株が上がり顔合わせしたいという人が多くなってしまったらしい。
小夜がいつも通り裏道から家に入り、洗面台で手を洗っている時であった。後ろに成亮が立っていた。
鏡に映った成亮はとても穏やかな顔をして笑っていた。小夜はそれを不気味に感じ、ギョッとしたように後ろを振り返った。
「お、お父様。ただいま帰りました。」
「お帰りなさい。小夜。」
「…どうかされたんですか?」
「小夜宛に手紙だ。武流から。」
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「ありがとうございます。」
小夜はそう言うと、すぐに鞄を持って部屋に戻った。手紙を恐る恐る開けると、中には一枚のメッセージカードとネックレスが入っていた。
『小夜へ
どっかの誰かさんのせいで、あと一週間は学校にも行けそうに無い。ちょうど似合いそうなのがあったから、送っておきます。 武流』
綺麗な字で書かれたメッセージカードを置いて、ネックレスを手に取った。金色のネックレスは小さな花が付いていた。
小夜は少しにやけた後に、ネックレスをつけようか悩み、結局引き出しの中にしまった。小夜の中には何故だか武流ではなく、朔也がいる。してもらったことも、過ごした日々も武流の方が多いのに、朔也が足枷になって前に進むことができない。
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