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体育祭

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 こんなとこに顔を突っ込むとか……嫌過ぎる。
 ためらって顔は近づけないままその舞い上がる粉の先を見つめた。
 周りの奴がフーフーと息を吹きかけてむせている隙にマシュマロを見つけてとにかく咥える。
 見つけても粉まみれになって遊んでいた奴が居たお陰で俺は運良くすぐにゴールへと走った。

「笑いなし!さすが吉井!」
「え?どこも白くなくね?マジで食ってる?」

 クラスの奴に肩を組まれて、とにかく咥えたままだったマシュマロを見せてやる。
 確認されて食べ切ると、どっと疲れを感じた。
 ―――俺は何をやってるんだ。
 二位だとはしゃぐメンバーを横目で見てから並び始めている入場門に目をやった。
 白に紫のラインが入ったノースリーブは青や赤、黒などの色がついたユニフォームや道着の中では目立ちそうなのに、女子が前に居るからかよくわからない。
 しかも、ヒサもモト先輩もトモ先輩もセイ先輩も……みんな背はそこまで高くない。
 それこそ力也でも入れておけばよかったと思いつつ、ため息を吐いた。
 俺の首にあるハチマキはさすがに少し白くなっている気がする。
 せっかく先輩が結んでくれたのに……思いつつ、セイ先輩たちにも?そう思うと今すぐ走って向こうに行きたかった。
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