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やっぱり

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 そもそも誰と誰がどうなろうと本人以外は関係ないのに、何でそんな色々騒がれないといけない?
 彼女ができたら宣言しないといけない決まりか?
 フリなのに!?

「なぁ、セイ」

 今度は何を言われるのかと身構えつつ、顔を上げる。

「クリスマスってどうする?」
「はぁ?」

 真剣なトモの顔に返す言葉が見つけられない。
 どうするとは?
 眉を寄せると、トモはため息を吐いて俺の肩に腕を回す。

「付き合って初めてのイベント!しかも、クリスマスじゃん?気合い入らねぇ?」
「気合、い?」

 ヒクッと下瞼が痙攣を起こして、それだけを繰り返すのがやっとだった。
 どうでも良すぎて理解ができない。
 今までクリスマスは騒いだ経験もないどころか、兄貴がうるさくて面倒くさい行事だとしか思ってこなかったから。
 店だの何だのやたら混むし、イルミネーションだのプレゼントだの……どこもかしこも浮かれていて手が混んでいればいるほど引いてしまう。

「啓西は午前中部活あるからさ……午後から待ち合わせて映画見てから飯食ってイルミネーションって思ってるけどさぁ!」

 嬉しそうににこにこ笑うトモに感心しかできない。

「でも、俺らは部活休みだし、女バスも部活ないじゃん?一日フリーだとちょっと遠出もできるだろ?」

 何で関係ないトモがこんなにテンション高くなっているのか。

「おい!もしかして、何も考えてなかった?」

 考える気もなかった……と答えていいのだろうか。
 トモの顔があまりにも真剣で言葉にするのはやめた。
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