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体育祭
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「悪ぃっ!!」
手渡されたボール。
どこかに悪いとこなんてあったのか?
前を向いて目の前のハンド部を追って足を踏み出す。
他もバトンを繋ぐのを感じながら俺は口の端を上げた。
ユニフォームを着てボールを持って……普段なら即トラベリング(ボールを持って三歩以上歩くと反則)だが気にせず足を踏み出す。
バトンでデカいボールは不利だとか……関係ない。
俺らにとっては毎日触っている手に馴染みまくったボールだ。
カーブを曲がり切ってハンド部と並ぶ。
「「「セーーーイっっ!!」」」
めちゃくちゃ周りの声援も実況のマイクもうるさいのになぜか男バスの声が届いた。
歯を食い縛る、体格だって圧倒的に勝るハンド部キャプテンを見ながらひたすら前に足を出す。
リーチで負けたって他で勝てばいい。
ただの体育祭種目。
だが、俺にだって譲れないことはある。
左脇にあるボールを感じながら右腕は思いっきり振った。
滲む汗を感じながらゴールテープに向かって突っ込む。
「ゴーーールっ!!ほぼ同時に飛び込みました!三位は陸上部、サッカーと続きます」
テープに触れた感覚はあるが、それはお互い様だろう。
しかも、すぐ後に他もゴールに飛び込んできたほど混戦の決勝だった。
「セイっ!!」
トモが跳びついてきてボールをその頭にぶつけてやる。
「順位は只今確認中なので少々お待ち下さいっ!」
まだ興奮気味の声がマイクの音割れを起こしながら聞こえた。
手渡されたボール。
どこかに悪いとこなんてあったのか?
前を向いて目の前のハンド部を追って足を踏み出す。
他もバトンを繋ぐのを感じながら俺は口の端を上げた。
ユニフォームを着てボールを持って……普段なら即トラベリング(ボールを持って三歩以上歩くと反則)だが気にせず足を踏み出す。
バトンでデカいボールは不利だとか……関係ない。
俺らにとっては毎日触っている手に馴染みまくったボールだ。
カーブを曲がり切ってハンド部と並ぶ。
「「「セーーーイっっ!!」」」
めちゃくちゃ周りの声援も実況のマイクもうるさいのになぜか男バスの声が届いた。
歯を食い縛る、体格だって圧倒的に勝るハンド部キャプテンを見ながらひたすら前に足を出す。
リーチで負けたって他で勝てばいい。
ただの体育祭種目。
だが、俺にだって譲れないことはある。
左脇にあるボールを感じながら右腕は思いっきり振った。
滲む汗を感じながらゴールテープに向かって突っ込む。
「ゴーーールっ!!ほぼ同時に飛び込みました!三位は陸上部、サッカーと続きます」
テープに触れた感覚はあるが、それはお互い様だろう。
しかも、すぐ後に他もゴールに飛び込んできたほど混戦の決勝だった。
「セイっ!!」
トモが跳びついてきてボールをその頭にぶつけてやる。
「順位は只今確認中なので少々お待ち下さいっ!」
まだ興奮気味の声がマイクの音割れを起こしながら聞こえた。
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