恋なんて必要ないけれど

水ノ瀬 あおい

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学校祭、準備

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 そのまま軽く話して、今年も例年通り……かと思いきや、三木が対抗リレーで女バスが着るユニフォームは濃色くろがいいなんて言い出した。
 その理由が……

「だって白はブラ透けるじゃん!」

 黙って男バスが淡色しろで了承したが……体操服だって同じじゃないか!?
 対抗リレー以外は体操服なのに。
 三木だけなら口にしたが菊川も居る以上、俺はただ頷いておいた。

「ごめんね。文化祭の方はいつものように基本女バスが調理して男バスに運んでもらうから」
「えー!女バスもメイドやろーよぉ!」

 菊川が謝るそばから三木はまた変更しようとして、菊川は思いっきり呆れた顔で三木を見上げる。

「ミキ……変更ばっかして小嶋くんに迷惑……」
「私が作るからいいよね!」

 それなのに、三木は笑顔でこっちを見てきた。

「何を?」
「あんな制服に腰巻きエプロンだけじゃなくて男バスはベストも!で、女バスはメイドのワンピース!」
「それを誰が作るって?」
「私~ぃ!」
「は?」

 俺も三木を見上げると、三木はニコッと笑う。

「ベストもワンピもそれぞれ五枚くらいあればいいでしょ?男女それぞれ得意な人が裏方やって、それ以外で客引きと接客すればいいんじゃない?」

 笑って軽く言う三木を見て菊川は深いため息を吐いた。
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