俺を見てよ

羨ましい……

遊園地へ

「よしっ！今日は遊ぼう！ね？」

　みんなで来たのは遊園地。

　結局、さおさんの誕生日当日はその週の終わりが県大会で練習も追い込みだったから会うこともできず。
　まぁ、俺もそれを邪魔する気はないから、前に教えてもらったメッセージの画面を開いてお祝いのメッセージだけを送った。
　さおさんからの返信は『ありがとう。』ってたったそれだけだったけど……俺は返事をくれただけで嬉しくて何度もその画面を眺めた。
　で、６月にはなってしまったけど、今日、こうやってさおさんのお祝いも兼ねてみんなで遊園地に来た訳だ。
　といっても竜太くんも６月が誕生日だからもう誰のお祝いかはわかんない感じで……みんなにとっては県大会では男バスは１回戦負け、女バスは２回戦負けという結果で部活は引退したからその打ち上げ……の感覚な気がしないでもないけど。

「まぁ、せっかく来たんだし……と言いたいとこだけど」

　竜太くんは口を開いてちらっと離れ離れなところにいる兄貴と岬さんを見た。

「お前ら、２人で行って来たら？」
「はぁ!?」

　ぶっ飛んだ声を上げた兄貴の肩に手をついて竜太くんは耳元で何かを言っている。

「うん、行ってきたら？」

　戸惑ったような顔をする岬さんにさおさんも笑いかけた。