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7話 大きな背中とお散歩
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翌日、朝寝坊だけは何とか回避し朝食と支度を済ませて、ディオンと一緒に散策へ出かけた。
滞在中は言えばすぐに馬車を出してくれるけれど、天気も良いし自分たちの足でも公国を楽しみたい。
お店や劇場のある街周辺は賑やかだっが郊外の方はあまり人がおらず、風が木や草を撫でる音が耳に心地いい。
しばらく道なりに歩いていくと、右手に牧草地が現れた。柵の向こうで、馬たちが草を食んでいる。鞍も手綱もつけていない姿は、王国での生活の中では見かける機会が少ない。まだ小さい仔馬もいて、跳ねるように親の周りで遊んでいた。
のびのびとした馬たちの様子に、ディオンが声を漏らした。
「……美しいな」
「馬、好きなの?」
「ああ……昔は、厩舎が唯一の心安らげる場所だった」
立ち止まってしばらく馬を眺めていると、彼らの管理をしていると思しき壮年の男性が声をかけてきた。
「こいつら皆、人を乗せるのには慣れてますよ。良ければ貸しましょうか」
「いいのか?」
ディオンの顔が輝いた。男性がにこにこと頷く。
「大丈夫かしら……わたし、馬の背中には乗ったことがなくて」
それどころか、馬にまともに近づいたこともない。動物は嫌いではないのだけれど、馬は大きいので少し怖い。もし落馬してしまって、打ちどころが悪ければ死ぬとも聞いたことがあるし……。
「なら、俺と一緒に乗ろう。二人乗せても平気なのはいるか?」
「ええ、いますよ。ささ、こちらへどうぞどうぞ」
男性に案内されて大きな厩舎の近くで待っていると、やがて一頭の馬が引かれてやってきた。体は茶褐色で、たてがみは黒い。蒼水晶邸の馬車を引く子より、一回りは大きい気がする。
「名前はジャスパーといいまして、こんな図体してますがおっとりしてる奴です」
「よろしく、ジャスパー」
ディオンが優しく声をかけて首を撫でる。ジャスパーは嫌がる素振りは見せなかった。
慣れた様子でディオンは鐙に足をかけ、ひらりとその背にまたがった。わたしには到底できそうになかったので台を持ってきてもらい、それを使ってディオンの後ろにすとんと座った。
……結構高い。落ちたらすごく痛そう。
「道はそいつに任せてやってください。この辺を一周してここまで戻ってきますから」
「分かった。さあ行こうジャスパー」
ディオンがジャスパーのお腹を軽く蹴ると、その体が動き出した。わたしはディオンの腰に手を回してぎゅっとしがみついた。
***
放牧地の横を通り抜け、ジャスパーは森の中を進んでいく。馬車で感じるものとはまた違った揺れ方だ。
まだ慣れなくてディオンの背中に顔を埋めるようにしていると、彼の声が聞こえた。
「セシーリャ、抱き着いてくれるのは嬉しいが、あまり力むとあなたの体が後々辛くなる」
確かに、体にかなり変な力を入れてしまっている。このままでは筋肉痛になってしまいかねないし、ディオンだって締め付けられて苦しいはずだ。
「そ、そうよね、ごめんなさい……」
「少しでもいいから、周りを見てごらん」
彼に言われ、首を動かして横を見た。木々の隙間を抜けて陽光が降り注ぎ、金色のカーテンができている。爽やかな風が頬を撫でた。鳥たちのさえずる声が木霊する。それらすべてが、わたしの心を段々と落ち着かせてくれた。
ジャスパーはしっかりした足取りで歩いている。背中の上で感じる揺れは規則的で、そこまで怖いと思わなくなってきた。目の前を横切る小川をぱしゃぱしゃと飛沫をあげながら渡り、頭上すれすれまで木が生い茂っているところでは少しだけ身をかがめて――順調に進み、やがて森を抜けた。平原を通る一本道だ。遠くの方に、先ほどの放牧地が見える。
「セシーリャ」
手綱を握るディオンが、わたしの方に振り返った。
「少し速度を上げる。しっかり俺に掴まっていてくれ」
「えっ!? 走るの?」
素っ頓狂な声を上げてしまった。馬って足が速い動物よね……。悪路ではないにしろ、危なくはないのだろうか。
「大丈夫、俺とジャスパーを信じて」
ディオンが微笑み、ジャスパーのお腹を強めに蹴る。わたしは慌ててディオンの体に回した手に力をこめた。
揺れ方が変わった。ジャスパーが早足で進みだしたかと思うと、ぐんぐん速度をあげていく。がくがくするわたしの体とは反対に、ディオンの体幹はまったくぶれていない。
髪が風になびいた。心地いい涼しさと青草の匂い。ディオンにしがみつきながら横に目をやる。景色が流れていく。それは馬車に乗ってでは絶対に味わえない感覚だった。
ジャスパーの速度が徐々に遅くなり、元の歩く速さに戻った。放牧地はもうすぐそこだ。
「楽しいだろう?」
再び振り向き、ディオンが問うてくる。
「ええ、そうね」
少し怖かったけれど……ディオンと一緒だからこそ経験できたことだし、気持ちよかった、かも。
***
ジャスパーとはこれでお別れだ。良ければ直接ご褒美をあげてやってくださいと、管理人の男性から切った野菜を渡された。ジャスパーの口元に持っていってみると、鼻をふんふん鳴らしながらぽりぽりと食べてくれた。よく見ると、とても綺麗で優しい目をしている。
ジャスパーはディオンの方をより気に入ったようで、大きな頭をすり寄せてじゃれていた。それに応えるディオンの顔は、普段わたしに見せるものとは少し違っていて――子供が生まれたら、きっとその子ともこんな風に遊ぶのだろうな、と思った。
滞在中は言えばすぐに馬車を出してくれるけれど、天気も良いし自分たちの足でも公国を楽しみたい。
お店や劇場のある街周辺は賑やかだっが郊外の方はあまり人がおらず、風が木や草を撫でる音が耳に心地いい。
しばらく道なりに歩いていくと、右手に牧草地が現れた。柵の向こうで、馬たちが草を食んでいる。鞍も手綱もつけていない姿は、王国での生活の中では見かける機会が少ない。まだ小さい仔馬もいて、跳ねるように親の周りで遊んでいた。
のびのびとした馬たちの様子に、ディオンが声を漏らした。
「……美しいな」
「馬、好きなの?」
「ああ……昔は、厩舎が唯一の心安らげる場所だった」
立ち止まってしばらく馬を眺めていると、彼らの管理をしていると思しき壮年の男性が声をかけてきた。
「こいつら皆、人を乗せるのには慣れてますよ。良ければ貸しましょうか」
「いいのか?」
ディオンの顔が輝いた。男性がにこにこと頷く。
「大丈夫かしら……わたし、馬の背中には乗ったことがなくて」
それどころか、馬にまともに近づいたこともない。動物は嫌いではないのだけれど、馬は大きいので少し怖い。もし落馬してしまって、打ちどころが悪ければ死ぬとも聞いたことがあるし……。
「なら、俺と一緒に乗ろう。二人乗せても平気なのはいるか?」
「ええ、いますよ。ささ、こちらへどうぞどうぞ」
男性に案内されて大きな厩舎の近くで待っていると、やがて一頭の馬が引かれてやってきた。体は茶褐色で、たてがみは黒い。蒼水晶邸の馬車を引く子より、一回りは大きい気がする。
「名前はジャスパーといいまして、こんな図体してますがおっとりしてる奴です」
「よろしく、ジャスパー」
ディオンが優しく声をかけて首を撫でる。ジャスパーは嫌がる素振りは見せなかった。
慣れた様子でディオンは鐙に足をかけ、ひらりとその背にまたがった。わたしには到底できそうになかったので台を持ってきてもらい、それを使ってディオンの後ろにすとんと座った。
……結構高い。落ちたらすごく痛そう。
「道はそいつに任せてやってください。この辺を一周してここまで戻ってきますから」
「分かった。さあ行こうジャスパー」
ディオンがジャスパーのお腹を軽く蹴ると、その体が動き出した。わたしはディオンの腰に手を回してぎゅっとしがみついた。
***
放牧地の横を通り抜け、ジャスパーは森の中を進んでいく。馬車で感じるものとはまた違った揺れ方だ。
まだ慣れなくてディオンの背中に顔を埋めるようにしていると、彼の声が聞こえた。
「セシーリャ、抱き着いてくれるのは嬉しいが、あまり力むとあなたの体が後々辛くなる」
確かに、体にかなり変な力を入れてしまっている。このままでは筋肉痛になってしまいかねないし、ディオンだって締め付けられて苦しいはずだ。
「そ、そうよね、ごめんなさい……」
「少しでもいいから、周りを見てごらん」
彼に言われ、首を動かして横を見た。木々の隙間を抜けて陽光が降り注ぎ、金色のカーテンができている。爽やかな風が頬を撫でた。鳥たちのさえずる声が木霊する。それらすべてが、わたしの心を段々と落ち着かせてくれた。
ジャスパーはしっかりした足取りで歩いている。背中の上で感じる揺れは規則的で、そこまで怖いと思わなくなってきた。目の前を横切る小川をぱしゃぱしゃと飛沫をあげながら渡り、頭上すれすれまで木が生い茂っているところでは少しだけ身をかがめて――順調に進み、やがて森を抜けた。平原を通る一本道だ。遠くの方に、先ほどの放牧地が見える。
「セシーリャ」
手綱を握るディオンが、わたしの方に振り返った。
「少し速度を上げる。しっかり俺に掴まっていてくれ」
「えっ!? 走るの?」
素っ頓狂な声を上げてしまった。馬って足が速い動物よね……。悪路ではないにしろ、危なくはないのだろうか。
「大丈夫、俺とジャスパーを信じて」
ディオンが微笑み、ジャスパーのお腹を強めに蹴る。わたしは慌ててディオンの体に回した手に力をこめた。
揺れ方が変わった。ジャスパーが早足で進みだしたかと思うと、ぐんぐん速度をあげていく。がくがくするわたしの体とは反対に、ディオンの体幹はまったくぶれていない。
髪が風になびいた。心地いい涼しさと青草の匂い。ディオンにしがみつきながら横に目をやる。景色が流れていく。それは馬車に乗ってでは絶対に味わえない感覚だった。
ジャスパーの速度が徐々に遅くなり、元の歩く速さに戻った。放牧地はもうすぐそこだ。
「楽しいだろう?」
再び振り向き、ディオンが問うてくる。
「ええ、そうね」
少し怖かったけれど……ディオンと一緒だからこそ経験できたことだし、気持ちよかった、かも。
***
ジャスパーとはこれでお別れだ。良ければ直接ご褒美をあげてやってくださいと、管理人の男性から切った野菜を渡された。ジャスパーの口元に持っていってみると、鼻をふんふん鳴らしながらぽりぽりと食べてくれた。よく見ると、とても綺麗で優しい目をしている。
ジャスパーはディオンの方をより気に入ったようで、大きな頭をすり寄せてじゃれていた。それに応えるディオンの顔は、普段わたしに見せるものとは少し違っていて――子供が生まれたら、きっとその子ともこんな風に遊ぶのだろうな、と思った。
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